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不沈艦日記
マーケット展望などなど。
明日からの米中協議に向けて
こんばんはです。

昨夜も貿易戦争を巡るトランプシェフの気まぐれサラダ(発言)、
米中双方からの日替わり定食な牽制発言が振る舞われたことで、
米中閣僚級通商協議への懸念が再燃しております。
(ついさっきには、歩み寄る定食が振る舞われていたり(笑))

昨夜はパウパウナイト(パウエルFRB議長講演)もあり、
具体的な追加利下げへの言及はなかったものの、
不穏な短期金利を鎮圧するための新たな措置を近く発表すると表明し、
一時的には貿易戦争懸念の火消し効果もあったのですが、
相変わらず金融政策の賞味期限は短く、再燃したままで終えております。

先日も書きましたが、11月まで毎日行われているNY連銀による
短期金融市場のイジクリ倒しに加え、FRBの新たな措置って・・・
最近の市場ではいつか見た光景かのように、
やたらと短期金利というフレーズが散見されるので、
銀行間金利とかCDSというフレーズまでが溢れてくるようだと、
良からぬことが起きるのかと心配にもなりますが、
今のところはFRBの短期金融市場への措置は、
市場での賞味期限が短くとも、好意的には受け止められているので、
良からぬことまで心配する必要はないですけど、
頭の片隅には置いておきましょう。

ちなみに本日発表された9月工作機械受注・速報値ですが、
前月比では増加したものの受注額は1000億円割れが続いており、
前年比ではドイヒー過ぎる減少も続いているので、
百歩譲って織り込み済みと解釈するのはいいとしても、
貿易戦争が収束しないまま底打ちという解釈になったら笑うしかないです。

以上の通り、相変わらず国内マクロ指標の鈍化と業績鈍化懸念は継続中、
海の向こうも英欧中・新興国は我が国と同様に鈍化が継続中、
米景気は製造業の鈍化が鮮明ながら全体としてはまだら模様、
その要因である貿易戦争は先に述べた通り、
これらの懸念を和らげる各国の景気対策は規模も時期も不明なままなので、
各国の緩和的な金融政策だけが、効果はともかくとして、
実体面と金融市場の懸念を和らげる役目を担っております。

そして現在の市場の動きとしては、昨夜の海の向こうでは、
米英欧債券高(金利低下)、ドル高ながら円高、人民元安、新興国通貨安、
原油は小幅安、銅横ばい、金は小幅反発、
米英欧株共に商いを増加させての下落(VIX上昇)
というやや本気度の増したリスクオフの動きとなりましたが、
本日の日本時間では、昨夜からの債券高(金利低下)、
ドル高・円高の動きが止まっていたからなのか、
相変わらずの単なる興味なしなのか、日本株安ながら薄商いとなり、
緊張感の無い、本気度の薄い動きで終えております。
ただし冒頭でも少し触れた通り、米中歩み寄りの報道と共に、
市場が元気な動きにもなっております(笑)

と言うことで、目先としては明日からの米中協議が大ヤマ場ですが、
それまでに市場が右往左往する米中双方の牽制発言の乱発に加え、
今夜もパウパウナイトがあり、FOMC議事要旨の発表、米10年債入札、
明日の我が国は機械受注、週末のSQを前にして、
指数寄与度の最も大きいユニクロダの決算(他の小売企業決算も大盛り)、
下旬からの外需企業決算の目安となる安川電機の決算も控えており、
海の向こうでは、カリアゲの国の労働党創建74周年、OPEC月報、
米消費者物価、FRBが中小銀行の規制負担軽減の最終規則を採決、
今週の入札三連発の最後となる米30年債入札、
我が国が三連休前の週末となる明後日は(週明けは満月)、
前日引け後のユニクロダ決算からのSQ(SQLO)、小売企業決算、
海の向こうはIEA石油市場月報、米ミシガン大消費者態度指数、
利下げに反対したボストン連銀総裁の講演もあるので、
10-11日の米中協議以外にも、それなりにイベントはあります。

これらを受けての市場の反応次第では、
香港情勢、ウクライナ疑惑、ブレグジット、カリアゲ、中東情勢、
といった沈静化してない地政学リスクも騒がれることになります。

まぁとにかく大ヤマ場は明日から11日まで(予定)の米中協議なので、
普通に考えれば、中国は習近平の求心力低下を招き兼ねない香港騒動、
米国はトランプマンの弾劾と支持率低下を招き兼ねないウクライナ疑惑、
脱税等のスキャンダル騒動を抱えているので、
双方共に景気の悪化という事態は避けたいでしょうし、
世論の目を貿易戦争での成果に向けたいでしょうから、
譲歩するのが妥当と言う見方もありますが・・・
中国側としては長期的に見れば、道連れにするとは言わないまでも、
景気悪化を招いてでもトランプマンの再選を妨害するために、
今こそ強硬姿勢を貫く方がメリットが大きいと考える可能性もあり、
さらに独裁政権だからこそ、香港騒動が収束しないまま、
利害抜きで弱腰姿勢を見せらないというメンツも多分にありますので、
中国側が主導権を握っている感が否めない不気味さはあります。

いやはや、どうなるんでしょうなぁ・・・とあれこれ考えてみても、
明日から協議が始まり、日本時間では土曜の早朝まで続く予定なので、
今週一杯は慎重に構え、週明けの動きを見てから判断するのが無難ですが、
週明けの我が国は休場なので、シンプルに市場の動きで判断するならば、
商いを伴った株高(原油等の資源高、金安)、債券安(金利上昇)、
ドル安・ドル高だろうと円安というリスクオンとなれば、
米中協議と三連休跨ぎリスクは覚悟の上で、
長期も短期も問わず割り切って参戦するのはアリです。
逆に商いを伴った株安(原油等の資源安、金高)、債券高(金利低下)、
ドル安・ドル高だろうと円高というリスクオフとなるか、
本日や昨日のようにハッキリしない動きが続くならば
米中協議を経た週明けを見てから動きましょう。
新興市場についても今週一杯は同様です。

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