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不沈艦日記
マーケット展望などなど。
動きも環境も変わらずな週明け
こんばんはです。

雇用統計後に上昇した金利がちょっぴり落ち着いていたりもしたので、
ザラ場の日本株は薄商いの中、ETFの分配金捻出売りで下げただけ、
と言われそうではありますけど・・・

本日は日本株が弱かっただけでなく、
中国株は大幅安、アジア株安、米株先物も軟調であり、
本日発表された機械受注と景気ウォッチャー調査は共に低調だったので、
本日と10日が集中日のETF分配金捻出売りだけとも思えず、
普通に国内景気の鈍化傾向と追い討ちとも言える消費税増税への懸念、
これらを反映しているかのようです・・・。

そして海の向こうも含めたマクロ環境と業績についても、
米国は先週末の雇用統計に対する見方は賛否両論ながら、
それ以外のマクロ指標で鈍化色が強くなりつつあり、
日中欧の鈍化は明確になりつつあり、
これらの要因の一つである昨年末までの米英欧の金融引締めは、
足元で日・中・新興国も含め世界的な金融緩和路線に転じているものの、
もう一つ要因のある貿易戦争は、米中が交渉のテーブルに着いただけで、
これまでに発動済みの関税や規制は、
ファーウェイ規制がやや緩んだだけで、ほぼ継続したままであり、
各国の景気対策も中国は断続的に発動しているものの、
日本の渋チン景気対策は未発動な上に消費税増税も控えており、
米国は巨額なインフラ投資法案の協議が頓挫したままなので、
このような状況が変わらないまま金利上昇(ドル高)が続くと、
マクロ環境と業績、株式市場とリスク資産には重石となります。

ただし現在の金利水準は、かつての金利上昇ショック時の水準には程遠く、
米長期金利は3%すらにも達しておらず、
株式市場の投機的な需給環境にも過熱感はなく、国内外の自社株買い、
国内では過去最高の配当再投資、ボーナス支給のピーク、
参院選までの忖度な公金買いもあり、
ETFの分配金捻出売りを十分に吸収出来そうな需給環境なので、
利下げ期待の後退に拍車が掛かると共に、
米金利が急騰(ドル急騰)でもしない限り、悲鳴も限定的でしょう。
そもそも米利下げや日英欧の金融緩和が必要なほど、
マクロ環境と業績が低調なのか?と言えば、それほどでもなく、
ましてや株価は世界的に高値圏ですからね・・・

以上の通りなので、貿易戦争の収束か景気対策が発動されることで
米金利上昇と商いを伴う株高という健全なリスクオンになるとか、
米利下げを含む金融緩和期待が再燃することで、
先週までの米金利低下、株高という不健全なドーピング相場になるとか、
という株高シナリオを描くには早計過ぎる現状でしょうから、
目先としては、雇用統計後の金利上昇(債券安)ドル高に対して、
株・リスク資産売りという巻き戻しがジワジワと続きそうです。

当然ながらトランプマンから利下げパワハラを受け、
仕事をしろとまで罵られているパウエルおじさんが、
10-11日の議会証言にて、露骨に反抗すると言うか、
利下げを否定するような発言をして米金利が急騰すると、
単なる巻き戻しから悲鳴に変わるでしょうし、
スットコドイツ銀行が破綻したり、米イランがドンパチをおっ始めると、
金利低下(債券高)ドル安(円高)、商いを伴う株売り・リスク資産売り、
というゴリゴリのベタなリスクオフになったりしますけど、
いかんせん需給環境が先に述べた通りなので、
悲鳴やリスクオフは限定的でしょうけどね。

ということで明日以降については、
悲鳴モードでの巻き戻しやリスクオフでなくとも、
ジワジワ巻き戻しが続いている限り、慎重に構えておきましょう。

もし米金利上昇と商いを伴う株高という健全なリスクオンが継続すれば、
小難しく考えず、長期の方も短期の方も素直に乗ればいいのですが、
その動きであっても薄商いだったり、
債券高(金利低下)、薄商いでの株高というドーピング期待相場ならば、
リスクには脆いことだけは覚悟の上で、
短期目線を中心に割り切って乗るのは自由ですが、
腰を据えて新たに参戦する方については、打診程度に留め、
ダメならばマッハで撤退する姿勢だけは徹底しておきましょう。

新興市場については、商いを伴う下落となるまでは勝負姿勢の維持、
というシンプルな見方もありなのですが、
最近は外国人の売買比率が高いというのもあり、
世界的なリスクオフとなれば、新興市場はリスク資産の最たるものとして、
過度に売られるのが相場の常というか更に強くなっているので、
商いの伴った新興株高が継続でもしない限り、
国内主力大型株と同様のスタンスで構えておきましょう。

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