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不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
臭い物とお病気とカリアゲと
おはようございます。

G7サミットでは貿易戦争が収束することもなく、
トランプマンはカリアゲの方が重要だと早退したようですが、
週末の市場を見ると、貿易戦争を仕掛けた側の米国市場は、
相変わらずの薄商いであったり、半導体株が下げているものの、
米株は小幅高(VIXは小幅上昇)
米短期・2年債金利低下、米長期金利上昇、ドル高となり、
動きとしては米長期金利が3%を超えてないものの、
金利上昇アレルギーを克服に向かうような健全な動きであり、
貿易戦争への過度な警戒感も見られないです。

貿易戦争仕掛けられた側の英欧市場は、
英欧金利低下とユーロが一服したものの英欧株は薄商いながら続落、
政治がごたつく伊を始め南欧重債務国は、再び金利上昇・株安となっており、
伊のCDSは上昇、リスクでお馴染みのドイツ銀行も史上最安値近辺です。

米金利上昇・ドル高となれば資金が流出する新興国は、
ほとんどの国で通貨安・債券安(金利上昇)という資金流出は続いており、
ブラジル、メキシコはトリプル安、トルコは無茶な利上げによって、
通貨がやや戻したもののトリプル安状態に変わりはなく、
新興国の親玉であり米国から最も強く貿易戦争を仕掛けられている中国は
債券と人民元は当局の下支えがアリアリですが、
株価の低迷は続いておりますので、
先進国で貿易戦争リスクが軽減したとしても、
米国の金融引締めによる米金利上昇・ドル高が継続すると、
新興国・中国からの資金流出は続きそうです。

市場のリスクマネーの潤滑油でもあり、
金融引締めを決める大きな要素である物価直結する原油についても、
投機筋の需給の巻き戻し余地や産油国の減産緩和観測に加え、
新興国と同様、米金利上昇・ドル高が重石にもなりますので、
足元では巻き戻しの軟調モードが継続しております(22日OPEC総会)。
景気と中国の鏡でもある銅は急騰に近い堅調ぶりなので、
中国と景気は心配ないような感もありますけどね。

そして週末の我らが日経平均先物も、ドル高ながら円最強高となったものの
小幅安程度で帰って来ており、特に警戒感は感じられないです。

以上の通り、週末時点の状況としては、
伊の騒動再燃や相変わらずの新興国からの資金流出症状は見られますが、
米国を始め先進国においては、本気度の感じられない薄商いが続いてますが
臭い物(貿易戦争)に蓋をしたままなのか、
そもそもの病(金利上昇アレルギー)は心配ないということなのか、
動きとしてはお気楽モードが続いており、
ほんまに大丈夫かいなと心配になるばかりですが・・・

改めて現状のリスク等を整理すると以下の通りです。

 ①貿易戦争
  ・米国の強硬姿勢に変化はあるのか(輸入自動車関税動向も)・・・
  ・関税を仕掛けられた側の国々から報復措置が激化するのか・・・
  ・これらが落ち着けば素直にリスクオンですが、
   激化すれば世界的なマクロ環境と企業業績へダイレクトに影響するが
   米国だけは追い風となる可能性も無きにしも非ず・・・(笑)

 ②米国の金融引締め動向、それによる金利上昇アレルギー
  ・米金利上昇・ドル高による新興国・中国からの資金流出
  ・原油も含む金融市場全体での米金利上昇(ドル高)アレルギー
  ・米金利上昇・ドル高による米マクロ環境と米企業業績への影響
   ただし現状は堅調であり、減税等の政策期待もあるので、
   貿易戦争で削られなければ、金利上昇への耐性はあると言えます。

 ③日欧でのテーパリング観測
  ・足元では日欧のマクロ指標が鈍化傾向にも関わらず・・・
  ・国内ではデフレ脱却宣言すらしてないのに・・・
  ・伊等の欧州政治リスクが燻っているにも関わらず・・・

 ④伊始め欧州の政治リスク、日米政治スキャンダル

 ⑤北朝鮮と中東の地政学リスク

 ⑥足元の巻き戻し余地が大きい需給環境(特に米債、ユーロ、原油)

といったところであり、週末時点においてどれも答えは出ておらず、
特に①の貿易戦争については、激化すれば悪影響が大きいので、
とてもやないけど織り込み済みとは思えないのですが、
お得意のトランプディールで譲歩するだろうとタカを括っているのか、
それとも臭い物に蓋をしているだけなのか、
奇妙なくらい警戒感の乏しい動きが続いております。

②の米金融引締め動向については、
年内の米利上げ回数だけが焦点となりつつあり(3回か4回か)、
随分と前から周知されている上に、貿易戦争の影響を除くと、
足元の米マクロ環境と企業業績は堅調という裏付けもあり、
金利上昇アレルギーへの耐性があるとも言えるのですが、
金融引締めが進むと、新興国の資金流出と原油を始め商品への影響も・・

③の日欧テーパリング観測については、
日欧共に足元のマクロ環境が鈍化傾向、欧州では政治リスクの燻り、
国内はデフレ脱却すらもしておらず、国内企業の今期見通しは、
数値上では減益見通しという裏付けが乏しい状況にも関わらず、
日欧共に急速にテーパリング観測が台頭して来たという違和感があります

③にも含まれる④のイタリアの政治リスクは、
真相や実際の影響がどうであれ市場が反応すれば、動く口実となりますが、
週末時点はイタリア長期金利が5月末の騒動水準まで上昇しており、
CDSも同様に上昇、イタリア株も5月末の水準近辺まで再び売られており、
欧州リスクと言えばお馴染み&潰れる潰れる詐欺扱いのドイツ銀行も
足元で株価は史上最安値を更新しており、南欧重債務国も株安、債券安
というように騒動が再燃しつつある水準なので、
特にイタリアの金利と株価、CDSが5月の水準を超えたり、
ドイツ銀行株とCDSの炎上するようだと、
今週はECB理事会もあるだけに市場全体が騒ぐきっかけになりそうです。

⑤の中東地政学リスクは、イラン核合意離脱問題での米国の孤立とか、
イスラエルとシリアの実質的な戦闘状態は気掛かりですが、
市場ではピンポイントに意識はされておらず、
原油が動く口実になっている程度です。
カリアゲリスクについても、すっかり飽きている感もある上に、
足元では融和モードに浸っておりますが、
12日の米朝会談は動く口実としては利用されそうではあります。

⑥については、昨日発表された投機筋の状況を見ても、
変わらず巻き戻し余地が大きく(特に米債券、ユーロ、原油)、
国内外共に株式市場の信用買い残は高水準&薄商いでの株高、
国内では主役の外国人による売り越し基調も継続中
という先週から特に変わらない状況が続いております。

そして週末のG7サミットを経ても、貿易戦争は沈静化する様子はなく、
米国の強硬姿勢に変わりなく(対中関税と輸入自動車関税も含む)、
英欧日中を始め関税を強いられる側の国々も報復措置姿勢に変わりはなく、
むしろ激化しそうな状況の中、
今週は①②③④⑤⑥に直結するイベントも特盛りです。

 11日 4月機械受注と4月工作機械受注統計(③)
    米国が中国国民に対するビザ発給規則を導入(①)
    米3年&10年債入札(②)
    米国が「ネット中立性」規制を撤廃
 12日 4-6月期法人企業景気予測調査(③)
    米朝首脳会談(⑤)
    独&ユーロ圏6月ZEW景況感調査(③)
    OPEC月報(②⑥)
    米5月消費者物価(②)、米30年債入札(②)
 13日 6月IEA石油市場月報(②⑥)
    ユーロ圏4月鉱工業生産(③)、英5月消費者物価
    EIA米週間原油在庫(②④)
    FOMC(②)
 14日 中国5月経済統計(②)
    独5月消費者物価・改定値(③)
    ECB理事会(③)
    米5月小売売上高(②)
    新月、ラマダン終了(②⑥)、トランプ大統領誕生日、W杯開幕
 15日 日銀金融政策決定会合(③)
    ユーロ圏4月貿易収支、ユーロ圏5月消費者物価改定値(③)
    米6月NY連銀製造業景気指数、米5月鉱工業生産(②)
    米6月ミシガン大学消費者態度指数速報値(②)
    米MSQ(⑥)
    米政府が対中制裁関税品目発表期限(①)

以上の通り特盛なのですが、赤文字がメインイベントなので、
臭い物に蓋状態となっている①の貿易戦争は、
スケジュールとしては不明の関税対象国の報復措置動向も要注意ですが、
少なくとも15日が期限の対中制裁関税品目発表までは、
貿易戦争の行方(詳細)は見えて来ないでしょうし、
市場の反応も明確にはならない状況が続きそうです。
ちなみに15日は米MSQでもあります。

そもそもの病である金利上昇アレルギーの原因でもあり、
②の米金融引締め動向(金利のサジ加減)を決めるFOMCは、
先にも述べた通りなのですが、足元では株高が進んでいるからこそ、
アレルギーが再発しそうにも思えますが、
①の貿易戦争の行方がアレルギーの耐性の裏付けとなる米マクロ、
企業業績にも影響するので、貿易戦争の行方が明確にならないことには、
FOMCをきっかけに市場が動いたとしても一時的なものになりそうです。
裏付けとなる米マクロ指標の米消費者物価と米小売売上高も注目です。
(FOMC前に駆け込みのように行われる米債入札3連発も意味深ですw)

従ってFOMCまでに貿易戦争が落ち着いているならば、
FOMCで極端な引き締め姿勢とか鈍化姿勢にでもならない限り、
原油と新興国の資金流出は気掛かりながらも先進国では、
米金利上昇、ドル高、米株高(欧州はユーロ安株高、日本は円安株高)
という金利上昇アレルギー克服ラリーとなる可能性は高いのですが、
足元の薄商いでの株高基調というアレルギーが再発しそうな動きに加え
裏付けの乏しいテーパリング観測がにわかに高まっているECB理事会にて
ほんまにテーパリングを強行するようだと水を差す可能性も・・・
我らが黒田薬局会合でも強行すると同様になる可能性も。

一方、FOMCまでに貿易戦争の激化が明確になっているようだと、
需給の巻き戻しとも相まったリスクオフとなるでしょう。

米朝首脳会談については、市場的には慣れっこなリスクですが、
世界的には歴史的な会談ではありますし、
日本市場にとっては、カリアゲリスクが落ち着けば追い風となり、
会談が険悪に終われば逆風にはなりますが、
市場の主役である貿易戦争と日米欧の金融政策が明確になるまでは、
会談をきっかけに動いたとしても一時的なもので終わるでしょう。

ということなので、米欧日の金融政策イベントにて、
まさかの過度な一手でも打って来ない限り、
臭い物に蓋をした状態となっている貿易戦争の動向次第であり、
現在の株式市場は商いも伴わないままの高値圏であり、
需給的にも巻き戻し余地が大きい状況ですから、
貿易戦争の行方(詳細)が見えて来るまでは、
リスクに備えて慎重に構えておきましょう。

私としてはリスクオフになると見ておりますけど、
まさかとは思いますが、FOMCで利上げ姿勢を鈍化させて、
貿易戦争リスクを和らげたと解釈されたり、
そもそも貿易戦争は米国にとって追い風という解釈で、
米国が牽引する形でリスクオンもしくは適温相場となった場合は
ゴメンナサイと謝った上で、考えと見方をリセットして改めます(笑)

新興市場については、週末は続伸となったものの、
アテにならん薄商いでの続伸であり、
海の向こうと国内主力大型株がリスクオフとなれば、
リスク資産の象徴である新興市場が過度に売られるのは毎度のことなので、
リスクの主役である貿易戦争の行方が見えてくるまで、
せめて商いの伴った上昇が継続するまでは慎重に構えておきましょう。

そういう意味では薄商いと軟調ぶりの原因が市場で噂されている?
メルカリ上場とライザップ公募による資金の待機だと言うならば、
明後日以降から商いが膨らむ可能性もありますが、くれぐれも御注意を。
ちなみに今週も含め国会期末(20日)までは政策関連イベントも多いので、
政策やテーマ株等の資金の集まっている個別については御自由にどうぞ。

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