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不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
巻き戻しからのリスクオフに備える今週
おはようございます。

週末の海の向こうでは、需給的にも過熱していた米債券の巻き戻しが加速し、
同じく過熱していた原油もついに大きく巻き戻しの動きとなり、
債券買い(金利低下)・株売りのリスクオフが本格化するのかと思いきや、
ドルは堅調(ユーロ安)を維持しており、
株式市場では主役であり三連休を控えた米株は薄商いと共に、
米金利低下を適温相場と解釈しているのか、マチマチの動きとなり、
欧州株もユーロ安バンザイではなく南欧政治混乱によるユーロ安のせいか
薄商いと共にマチマチ、英株は小幅反発(商いもそこそこ)となり、
リスクオフではなくイマイチ緊張感に欠ける動きでおます。
VIXも上昇したとは言え13.22程度、金も小幅続伸です。

ただし我らが日経平均先物は米英欧株よりも軟調に帰って来ており、
南欧重債務国では伊とスペインの政治がズンドコしていることで、
南欧債券は大きく売られて金利が上昇し(独仏等の債券は堅調・金利低下)
ユーロは需給要因が大きいながらも悪い口実でのユーロ安も進んでおり、
南欧株も大きく売られております。

そんなユーロ安の圧力も相まったドル高も重石となり、
原油と共に他の資源も軟調であり(穀物は堅調)、
週末の新興国ではトルコ、ロシア、アルゼンチン、ベネズエラ、
ブラジル、メキシコ、インドネシア、フィリピン、インド、香港等が、
ドル高による資金流出症状(株安・通貨安・債券安)が継続しております。

新興国の親玉である中国についても、これまでは人民元が堅調でしたが、
足元では軟調に推移しており、株安、債券安も継続しているので、
当局が介入しまくりで何とでもなる管理相場ではありますが、
動きとしては資金流出の症状が継続しております。

以上の通り、週末時点での南欧を除く先進国の市場の動きとしては
債券高(金利低下、イールドカーブ縮小)株安、ドル高、
原油安(金と穀物以外の商品安)、新興国では資金流出症状が継続なので、
ドル高版リスクオフの動きと言えなくもないですが、
株式市場は金利低下を適温相場と解釈した踏ん張りなのか、
薄商いでの株安に過ぎないので、
現時点ではリスクオフと言うより足元の需給に則した巻き戻しの動きです。

ちなみに週末に発表された投機筋のポジションは、
先週から引き続き、米長期債買い、原油売りの余地が最も大きく、
為替もユーロ売り、円売り、ポンド売り、結果的にドル買い余地が大きく
株式市場では国内外共に信用買い残は高水準、
国内では先週まで外国人が日本株を7週連続で買い越しているものの
現物買いはほとんどなくほぼ先物主導であり、それと共に裁定買い残は
過熱圏ではないものの急速に約2.9兆円まで積み上がっているので、
(NT倍率は過熱圏に到達)
過去のように4兆円超まで積み上がるのでは・・とも言えるのですが
足元では見ての通り、先週半ばから海の向こうと共に、
日本株が先物主導で売られており、それと共に空売り比率も上昇しており
海の向こうも含めると、需給的な巻き戻しが始まっていると言えます。

従って、現在のドル高ながらも米金利低下、
もしくはドル安・米金利低下に対して適温相場と解釈する米株高(原油高)
はたまた米金利上昇アレルギーを克服したで!
新興国の資金流出や原油安なんて知るか!と言わんばかりに、
米金利上昇・ドル高・米株高という金利上昇アレルギー克服リスクオン、
いずれかのポジティブなシナリオになる可能性も否定はできませんが・・

現在の需給環境、週末時点の動き、リスク等の市場を取り巻く環境、
週末に書いた先行きの政治情勢やミクロ面等を考慮すると、
目先としてはネガティブシナリオが継続する可能性が高いので・・・

市場の空気(マネーの動き)を決めるとも言える米株と原油が
さらに大きく売られることで市場の緊張感も高まり、
安全資産の債券買い(金利低下)も加速し(金買いも)、
さすがに堅調なドルも米金利低下の加速には抗えず、
ドル安版のベタな債券買い・株売りのリスクオフモードとなりそうですが、
需給的にはドル高余地が大きいので(ユーロ安・円安・ポンド安圧力)
米金利低下にも屈しないドル高版リスクオフモードになると、
新興国の資金流出も加速し、先進国主導ではなく、
新興国を含む世界的なリスクオフモードにはなりますので、
できれば先進国主導のドル安版リスクオフの方が好ましいですけどね。

以上が需給面、週末時点の市場の動きを中心としたシナリオなので、
リスク等の市場を取り巻く環境や政治等の小難しい口実材料は考えず、
テクニカルやバリュー面を加味してシンプルに動くのも自由ですが、
動くきっかけ(口実)になるのは、リスクや政治等が多く、
市場環境の土台となるのはファンダメンタルズであり、
株式市場目線では、株価の根幹は業績(ミクロ)ですから、
こういった口実や土台となる小難しい要素を加味すると・・・

まずリスクとして最も懸念されるのは、
トランプマンが引き起こしている貿易戦争リスクであり、
米中の通商協議は続いており、2-5日に次回の協議を控えており、
ZTEへの制裁も議会(野党)の方が強硬姿勢を維持しているので、
米中貿易戦争リスクは沈静化しておりまへん。
鉄鋼・アルミの関税についても、我が国への措置は変わりなく、
1日まで猶予されていたEU等に対しても猶予は延長しないと言っており、
さらに輸入車への関税引き上げも示唆・・・
これに対して我が国を始め欧中露、新興国までがWTOへ提訴し、
報復措置に打って出ようとしており(すでに出ている国も)
どう見ても貿易戦争リスクは落ち着いたとは言えない状況です。

イタリアとスペインの政治リスクについては、
スペインは自治州の独立騒ぎに発展したり、
総選挙でEU&ユーロ離脱派が勝利しない限り、いつものことですが、
イタリアはすでにEU&ユーロ離脱派が政権を奪取しており、
EUだけでなく、まさかのユーロからの離脱を目指すようだと
EUからの離脱に過ぎなかったブレグジット程度では済まず、
通貨ユーロに影響が直結するので、シャレにならないとも言えますが、
現時点では無い袖を振る財政出動を嫌気するように、
南欧諸国にも波及した債券安(金利上昇)株安、ユーロ安を招いており、
加速するとかつての南欧ソブリンリスク・リターンズとなります。

カリアゲマンリスクについては、中止になったはずのトラ刈会談が、
カリアゲが詫びを入れたのか、再び会談の可能性が高まっているのですが、
見ての通り、週末の日経平均先物は軟調であり、
そもそも市場では大して材料視はされてない可能性が高く、
少なくとも上記のリスクに比べると、世界的にはシカトされております。

他にもイラン、イスラエル等の中東の地政学リスクは燻ったままであり
一応、国内でもモリカケヒステリー劇場は続いております。

そもそもの市場の病である金利上昇(金融引締め)アレルギーについては、
市場の動きとしても克服した動き(金利上昇・株高)にはなっておらず、
足元では金利が低下しているので、アレルギー自体も起きてませんが、
アレルギー克服の裏付けとなるマクロ環境は、
物価とマインド系以外は堅調ながらも(欧州の経済指標は軟調)、
足元では米金利低下と共に物価に影響する原油が大きく売られており、
(地政学リスクはあれど、産油国の減産緩和観測とドル高と巻き戻し)
今週はマクロの確認となる月初恒例の米経済指標テンコ盛りウィークを控え
同じく裏付けとなる米企業業績については、堅調だったにも関わらず、
決算発表以降の米株の動きは見ての通りなので、
業績面での裏付け確認は、7月中旬からの次回決算発表となりそうであり、
現時点でのアレルギー克服(米金融引締め)の裏付けとしては、
トランプマンの減税やインフラ投資等の政策期待だけという状況です
(国内でも安倍ちゃんマンの政策期待は高まっております)

以上の通り、先に述べた需給面、市場の動きに重きを置いた目線だけでなく
動く口実や土台となるリスク等の市場を取り巻く環境や政治情勢を加えると
(今週のスケジュールの詳細は前記事を御参照ください)
現在は先に述べた需給環境に則した巻き戻しの動きに過ぎなくとも、
リスクオンに転じる可能性は極めて低く、
遅かれ早かれリスクオフとなる可能性が高い状況であり、
厄介なドル高版リスクオフ(ドル高・円最強高・日本株安)も有り得ますし
(需給的には523ショックほどの惨事になる可能性は低いですけどね)
もしリスクオフにならなかったとしても、
BOX圏での調整は続きそうです(上げる時は適温相場を理由に)。

時間軸で見れば、金曜日の記事でも書いた通り、
先行きの中間選挙を視野に入れた貿易戦争動向(日本は総裁選)
次回の日米欧の企業決算シーズンからも、
早くとも6月中旬以降、遅ければ7月中旬以降まで続きそうです。

ということなので、先に述べた貿易戦争等のリスクが落ち着き、
今週のテンコ盛りな米マクロ指標がどれもこれもゴリゴリ堅調な結果となり
商いの伴った金利上昇アレルギー克服ラリーが継続する可能性は極めて低く
先週からの巻き戻しが継続し、リスクオフに発展する可能性が高く、
良くてもBOXでの調整モードですから、今週は慎重に構えておきましょう
明日については鬼の居ぬ間(米休場)なので、反発する可能性もありますが
一時的な反発に過ぎないと見ておきましょう。

新興市場については、海の向こうや主力大型株が、
現在の薄商いでの巻き戻しならば、資金が流入する可能性はありますが、
リスクオフとなれば、新興市場は米ハイテク株と同様、過度に売られるので
こういった傾向を承知の上で短期的に動いたり、
資金の集中している政策やテーマ株で勝負するのは自由ですが、
(今週は政治的に政策ラッシュとなりそうな一週間ではありますけどね)
新興市場全体としては、引き続き慎重に構えておきましょう。

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