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不沈艦日記
マーケット展望などなど。
米税制改革法案が成立見込みだからこその今週
おはようございます。

米税制改革法案は共和党内での造反者も出さずにまとまったようなので、
民主党が反対しようとも、今週中には上下両院で可決成立しそうです。

そして週末の市場が引けた昨日には、正式な税制改革法案の中身が公表され
蓋を開けてみたらレパトリ税率が・・・という悲鳴も上がっていたりと、
週明けの市場の反応は未知数なところもありますが、
可決成立がほぼ確実となったことを受けた週末の市場の反応ですが、
米債券市場では米短期金利が素直に好感というか引き続き上昇し、
約10年ぶりの水準まで上昇する一方、
米長期金利は好感することもなく、相変わらず低下しており、
単なる節目の4月と7月の水準(2.4%)すらも超えられないままであり
長短金利差も10年ぶりの水準まで縮小しており、
米長期金利とドルが本格的な上昇に転じるかどうかが焦点でおます。
(英欧の長期金利も低下(政治不安の伊とスペインは上昇)

為替市場では素直に好感するようにドル高となりましたが、
ドルは現在の水準自体が昨年末のトランプラリー時には遠く及ばず、
むしろ米長期金利よりも低水準に留まっているので、
このまま好感モードのドル高が続くのかどうかが焦点でおます。

株式市場では米株が素直に好感するように3指数共に史上最高値更新となり
足元で軟調だった半導体、ハイテク株、金融株も上昇して引けており
ゴリラ商いを伴った全面高でしたが(VIXも9.42まで低下)、
週末の米国はMSQ(クアドラプル・ウィッチング)でのゴリラ商いであり
米長期金利低下での半導体株とハイテク株の上昇に過ぎないので、
素直に好感したとも言えず、来週も継続するかどうか・・・
米長期金利とドルの上昇と共に米株高が継続できるのかが焦点でおます。

ちなみに英国株は反発、欧州株はマチマチだったものの、
米国と同様、MSQだったので大商いで終えており、
我らがシカゴ日経平均先物は親分米国の堅調ぶりと円安も追い風に、
22685円と堅調に帰って来ております。

商品市場では、物価にも影響が大きい原油は続伸となり、
年初来高値圏でのBOX相場が継続しており、
景気と中国の鏡でもある銅は大幅続伸となり、堅調ぶりが継続中です。
足元で仮想通貨のせいだ疑惑で軟調だった金、銀、白金も反発しており、
原油、銅も含め来週以降も継続するかどうかが焦点ですが、
継続するならば、足元の物価の鈍化懸念を和らげることにはなります。
(穀物は軟調なままですけど・・・)

中国については、先週の金融引き締めの影響もあり、
金利上昇(債券安)、人民元高、株安の基調が続いており、
今週の18-20日に控える中央経済工作会議を経て、
もし基調が転換しなければ、本気で警戒しないといけませんが、
年末で資金需要が高まっているにもかかわらず引き締めに動いたので、
背に腹は代えられない引き締めだったと言うよりも、
足元の景気に余程の自信があるからこそだとは思うのですが・・・
信じるか信じないかはあなた次第という得体の知れない国ですけどね(笑)

他の新興国については、とっくに破綻しているベネズエラはともかく
地政学リスクの高まっている中東諸国、トルコ、韓国、
政治不安を抱える南ア、イタリア、スペイン、フィリピン、
トランプマンにいじめられているメキシコ、資源国のチリとペルー
といった国々の市場ではキナ臭い動きも見られますが、
中東諸国、トルコ、南ア、メキシコ、チリがやや深刻という状況なだけで
現在の新興国全体としては概ね落ち着いているので、
今後、米金利上昇・ドル高が加速するような展開になるのであれば、
その時にキナ臭い症状が進行するかどうか注視が必要という感じです。

他にもHY債は足元で反発基調であり、話題沸騰のビットコインは、
チューリップどころではないお花畑な上昇が続いており、
百花繚乱な仮想通貨全体の時価総額も60兆円を超え、
通貨全体でもインドルピーの時価総額を超えて6位の位置に付けており、
円(93兆円)の背中も見えつつあります・・・(笑)

以上の通り、週末時点の米国、英欧、商品、中国、新興国、
仮想通貨等の状況を見て参りましたが、
米税制改革法案の可決成立が濃厚となったにも関わらず・・・
足元のマクロ・ミクロ環境は日米英欧共に堅調にも関わらず・・・
さらに米国は金融引締めに姿勢に変わりないにも関わらず・・・
米長期金利が低迷したまま(日英欧も)・・・
ドルは反発したもののまだまだ低水準・・・
一方で米短期金利の上昇は継続しており(長短期利差が縮小)、
米株も上昇・・・という状況が不気味としか思えないのですが、
こういった状況を市場では適温相場と言っているのも奇妙な話です。

せめて米短期金利も低下して長短金利差が拡大するのであれば、
QE時代のような相場とは言わないまでも適温相場と言えますけど・・・
さらに飛躍して、これからは銀行なんか不要、中央銀行も不要、
そもそもの物価目標2%原理主義なんて不要という時代になるならば
無理くりこういった不気味な動きを適温相場と言えなくもないですが、
もし仮想通貨の膨張が、結果的にこういった動きを招き、
それを適温相場だと言っているのであれば、恐ろしい話です。

それとも米税制改革法案はすでに織り込まれていたり、
昨日公表された内容に失望することを見込んでいたのであれば、
インフラ投資法案等によるさらなる景気刺激策が無ければ、
先行きの景気は危ういとの解釈での米長期金利低迷なのか・・・
他の燻ったままのリスクであるロシアゲート疑惑、欧州政治リスク、
カリアゲリスク、中東の地政学リスク、中国市場の不穏な動き、
これらを警戒した米長期金利低迷なのか・・・
シンプルに物価の鈍化を反映しているだけなのか(賃金も)・・・

ただし見ての通り今のところは、米長期金利とドルの低迷が正解ならば、
米長短金利低下(米債券高)ドル安、米株安(油安?円高・日本株安)
というわりやすいベタなリスクオフになるだけであり、
米株の需給的なガス抜きが終わるか、要因となったリスクが落ち着けば、
将来的に米金利上昇(米債券安)ドル高、米株高(油高、円安、日本株高)
というトランプラリーとなる可能性が高くなるのですが・・・

厄介なのは金融引締めが景気の重石になるという解釈である、
米長短金利上昇(米債券安)ドル高、米株安(油安、円最強高、日本株安)
というマネーの逆流とか、
税制改革や米連邦政府つなぎ予算延長等が財政悪化を招くという解釈である
米長短金利上昇(米債券安)ドル安、米株安(油不明、円高、日本株安)
というトリプル安とかの厄介な動きになることであり、
22日には米連邦政府つなぎ予算の期限も迫っているので、
合意できずに政府機関閉鎖となるよりも、まさかのデフォルトに陥ったり、
合意しても大盤振る舞いな税制改革と含めて財政悪化を招くと解釈されたり
格下げを喰らうようだと、トリプル安となる可能性もあります。
今のところはベタなリスクオフの方が可能性は高いですけどね。

そして足元の需給環境を見ると、12日時点ではありますが、
米株の買い越し幅はピークから減ったとは言え高水準であり、
米債券の買い越し幅は足元で減少しているだけに再び積み上がる余地があり
ドルは依然として売り越しが継続中、ユーロの買い越し幅は今年最高水準、
ポンドは依然として買い越しが継続中、円の売り越しは依然として高水準、
原油の買い越し幅は過去最高水準、金の買い越し幅は7月水準まで減少
という状況からも、これらが一斉に巻き戻しとなるならば、
マネーの逆流となりますが、週末時点の市場の動きを見る限り、
マネーの逆流よりもリスクオフの可能性の方が高いと言えます。

逆に最もポジティブなトランプラリーとなったり、
現在のエセ適温相場が続いたとしても、
足元の需給環境を呑み込むような鬼の様な商いにでもならない限り、
米株と原油の上値余地は限定的と言わざるを得ない需給環境ではあります。

ちなみに国内の需給環境としては、
黒田薬局を始めとするクジラ軍団の懲りない支えはありますが、
足元では南蛮人の売り越しは続いており、
裁定買い残と信用買い残も3兆円を超えているので、
現在の海の向こうも加味すると巻き戻す余地の方が大きいと言えますし、
そもそも日本株は下値をジワジワと切り上げているものの、
11月からレンジが続いているに等しいので、明確に上放れるまでは、
(私はほぼ8月から指を咥えている状態ですけど(笑))
巻き戻す余地が大きいと見ておいた方がいいでしょう。

以上の通りなので、米長期金利とドルが明確に上昇へと転じ、
商いの伴った米株高、原油高も加わったトランプラリーとなり、
日本株は円安と共にレンジを上放れる商いの伴った株高となるまでは、
積極的に参戦するのはオススメできませんし、
私としては週明けからリスクオフでもおかしくないと見てますが・・・

如何せん年末という特殊な時期ではありますし、
今週の国内では安倍ちゃんマンの予算案や政策発表も続き、
20-21日には黒田薬局の金融政策決定会合があり、
いざとなったら黒いサンタが登場するとの期待での下支え効果もあるので、
米長期金利とドルが低迷したままのエセ適温相場であろうとも、
米株高が続き(特に半導体、ハイテク株高、できれば原油高も)、
そして企業想定為替レートを割るような円高とならなければ、
(トヨタは1ドル111円、日銀短観の下期は109.66円)
急変するリスクは覚悟の上で、割り切って参戦するのはアリです。

急変するリスクとしては、今週中に採決予定の米税制改革法案が、
予定通りに可決成立した後の市場の織り込み済みor失望反応リスク、
22日期限の米連邦政府つなぎ予算協議、年明けのインフラ投資法案動向、
これらに影響するロシアゲート疑惑動向、トランプ政権閣僚の辞任祭懸念
19日からペンスおじさん(副大統領)が火に油を注くかのように、
エジプトとイスラエルを訪問するエルサレム首都認定問題の炎上懸念、
それも含む中東の地政学リスク、本日がカリアゲパパの命日であり、
依然として燻っているカリアゲマンの地政学リスク、
(明日にトランプマンが「国家安全保障戦略」を発表)
21日に控えるカタルーニャ州議会選や急浮上している伊の政治不安、
ブレグジット交渉のこじれを始めとする欧州政治リスク、
先にも触れた18-20日の中央経済工作会議以降の中国市場動向、
チューリップ相場を超えたお花畑相場のビットコイン始め仮想通貨動向、
(今週はCMEでもビットコイン先物の取引が開始されます)
といったところです。

ポジティブ材料になる可能性のあるものとしては、
単純にこれらのリスクがポジティブな方向に転がることですが、
マクロ指標や企業決算(19日にフェデックス)が堅調だったり
国内での安倍ちゃんマン政策が好感されたり、
まさかの黒サンタ登場といったところです。

ちなみにこれらのリスクや材料に関わる今週のイベントを抽出すると
以下の通りですが(詳細のスケジュールは前記事を御参照下さい)
メインイベントは米税制改革法案の採決であり、
その他は週を通して満遍なくイベントが続く一週間と言えますが、
強いて言えば21-22日がヤマ場と言えなくもないです。

 今週中 米税制改革法案の採決

 17日 カリアゲパパの命日 

 18日 新月、18年度予算案の大臣折衝
    11月貿易統計、日銀短観「企業物価見通し」
    中国中央経済工作会議(18-20日)、中国11月住宅価格
    中国11月住宅価格
    トランプ米大統領が「国家安全保障戦略」を発表
    CMEでビットコイン先物取引開始

 19日 閣議、安倍首相講演、11月半導体製造装置販売高
    中国中央経済工作会議(18-20日)
    独12月IFO企業景況感
    フェデックス決算、ミネアポリス連銀総裁、米11月住宅着工

 20日 自民党総務会与党政策責任者会議、11月訪日外国人客数
    中国中央経済工作会議(18-20日)、独連立協議
    ペンス米副大統領がエジプト大統領と会談
    ペンス米副大統領が「嘆きの壁」を訪問

 21日 日銀金融政策決定会合2日目、黒田日銀総裁会見
    スペイン・カタルーニャ自治州議会選
    ペンス米副大統領がイスラエル首相と会談、イスラエル国会で演説
    米7-9月期GDP・確定値 米12月フィラデルフィア連銀製造業
    米10月FHFA住宅価格、米11月CB景気先行指標

 22日 今年度補正予算案と18年度予算案を閣議決定
    独1月GFK消費者信頼感
    米11月個人消費支出、米11月コアPCEデフレーター
    米11月耐久財受注、米11月新築住宅販売
    米連邦政府つなぎ予算期限
    米市場は3連休前の週末、英欧市場は4連休前の週末
    米債券市場と英株式市場は短縮取引

ということで、明日のスタンスとしては・・・

持ち越し短期勝負の方は、先に述べた繰り返しになりますが、
米税制改革法案の採決まで、もしくは年末までという目線ならば、
米長期金利とドルが低迷したままのエセ適温相場であろうとも、
米株高が続き(特に半導体、ハイテク株高、できれば原油高も)、
そして企業想定為替レートを割るような円高とならなければ、
(トヨタは1ドル111円、日銀短観の下期は109.66円)
急変するリスクは覚悟の上で、割り切って勝負するのはアリです。
慎重に構えるならば、米長期金利とドルが明確に上昇へと転じ、
商いの伴った米株高、原油高も加わったトランプラリーとなり、
日本株は円安と共にレンジを上放れる商いの伴った株高となるまでは、
その日限りの勝負に留めておくことが無難でおます。

腰を据えて構えている方については、
もはや余裕もあるでしょうから、先に述べた小難しい背景は置いといて、
企業想定為替レートを割る円高と共に商いの伴った日本株安が継続するまで
王者の風格で構えておくというシンプルな姿勢でもいいのですが、
先にも述べた通り、いつリスクオフやマネーの逆流、米トリプル安
となってもおかしくない危うい状況ではありますので
くれぐれも機敏に動ける心構えと準備だけは怠らずに構えておきましょう、

新たに腰を据えて参戦する方については、
年単位で参戦する方や割安・中小型に参戦する方はともかく、
先にも述べた通り、米長期金利とドルが明確に上昇へと転じ、
商いの伴った米株高、原油高も加わったトランプラリーとなり、
日本株は円安と共にレンジを上放れる商いの伴った株高にでもならない限り、
新たに腰を据えて参戦する必要はなく、リスクオフやマネーの逆流、
米トリプル安という動きになってから参戦を考えればいいでしょう。

新興市場については、週末のマザは反落となったものの薄商いであり、
JQは商い伴った反発というマチマチの状況ではありましたが、
IPOラッシュが続いていることや、
安倍ちゃんマン政策や予算案の発表が今週も続くことで、
国策・テーマ株・IPOを中心とした賑わいは続きそうであり
現状も資金流入&上昇基調は継続していると言えますので、
シンプルに商いを伴った下落が継続するまでは、
引き続き、勝負姿勢で挑めばいいでしょう。

ただし先にも述べた通り、主力大型株や海の向こうは、
リスクオフやマネーの逆流、米トリプル安
という新興市場も無視できない展開になっておかしくない危うい状況なので
新興市場と連動しがちなFANGを始め日米欧のハイテク株、
任天堂とハゲバンク、これらの重石となる長期金利動向(特に金利上昇)
新興市場にも影響しそうなビットコインを始めとする仮想通貨、
HY債や中国市場(銅も)、これらの動向も横睨みしておきましょう

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