不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
昨年末とは中身の違うトランプラリーはどこまで・・・な今週
おはようございます。

雇用統計を受けた週末の動きについては、
昨日も書いた通り、国内外共にやや消化しきれてない小動きでしたが、
9月以降の動きとして見れば、米英欧市場は株式市場が薄商いながらも、
金融政策の引締め姿勢を反映するように、
トランプラリー&リスクオン(債券売り株買い)の基調が継続しており、
我が国では対ドルでの円安・薄商いの株高基調は継続しております。

一方、新興国・中国では資金流出の動きがジワジワと継続中、
金融引締めの重石となっている物価に影響する原油は崩れつつあります

以上の通り、9月以降の先進国だけを見れば、
トランプラリー&リスクオン状態が続いているように見えますが、
現在の米金利(米債券)とドルは昨年末よりも低水準
という米景気と株式市場にとって負荷の軽い状況にもかかわらず、
株式市場の商いは昨年末に及ばない薄商いが継続しております。

しかも昨年末まで続いたトランプラリーの後から現在までの米株は、
さらに堅調に推移して史上最高値を更新しておりますが、
昨年末から9月までの米債券とドルの動きを見ると、
米2年債は株高と歩調を合わせる債券安(金利上昇)が続いていたものの
米長期債は債券高(金利低下)が続き、それ以上にドルの軟調ぶりも目立ち
昨年末から9月までは米株にとって負荷のやさしい期間だったからこそ
商いもそれなりに伴っていたと言えます。

だけに繰り返しになりますが、9月以降の商いを伴わない米株高というのは
昨年末より低水準な米短・長期債券安(長短金利上昇)ドル高すらも
米株(米景気)は耐えられないのでは?現状は耐えられたとしても
これ以上の米金利上昇(米債券安)ドル高に耐えるのは無理なのでは?
まさにこれこそFRBの金融引き締め政策に対するアレルギー症状では?
という懐疑的な見方を反映した動きと言えます。
日欧の薄商いも親亀(米国)こけたら子亀も・・を反映していると言えます

さらに昨年末は新興国すらも堅調だったのに対して、
9月以降の新興国は資金流出(トリプル安)の動きが見えつつあるので
(まだまだ警戒すべき危うい水準には程遠いですけどね)
これもアレルギー症状と言えます

従ってシンプルに市場の動きから判断する目安としては、
現在の米長期金利の水準は、頭を付けた4月末と7月頭と同水準であり、
4月末と7月頭は米株も一時的ながら頭を付けたので、
米長期金利がこれらの水準(2.35%近辺)を超えると共に
ドルもさらなる上昇をした際に、米株は屈せずに上昇できるのか・・・
超えたとしても、昨年12月と3月の水準である2.6%弱を超えると共に
ドルもさらなる上昇をした際に、米株は屈せずに上昇できるのか・・・
もちろん昨年末のように商いを伴っているのかも重要です。

さすがにこのままドル高と共に長期金利が2.6%弱に達するまで、
米株高(トランプラリー)が続くとは思いませんけど
ひとまず現在の米長期金利の水準は節目ではありますので、
これを超えられるのかどうかが焦点ではあります。

以上は金融政策と市場の動きから見た状況と目安なので
現在の昨年末とは違うトランプラリーとなっている要因としては、
トランプマンの税制改革を始めとする政策実行力への疑念、
カリアゲマンリスク(安倍ちゃんマンは年末から緊迫と言ってますがw)
スペインを始めとする欧州の政治リスク
我が国の衆院選真っ只中という政治リスクもありますし、
需給環境においても、昨日発表された3日時点の状況を見る限り、
米株買い、米債券買い、ドル売り、ユーロ買い、
ポンドは買い越しに転じる、原油買い、といった各ポジは
依然としていつ巻き戻しが起きてもおかしくない状況であり、
国内目線でも比較的落ち着いていた円売りポジは再び積み上がっており
裁定買い残は16年1月以来の水準まで急速に積み上がっており、
国内外共に需給面では遅かれ早かれ巻き戻しが起きそうな状況です。
主役の米株は数値的にも割高でおます。

逆に昨年末とは違うトランプラリーとなっている良い面での要因としては
主役の米国を始め国内外共に先行きよりも「足元」のマクロ環境(景気)
ミクロ環境(企業業績)がそれぞれ堅調なこと、
トランプマンの18年度予算案が米上院での審議は残っているものの、
米下院で可決されたことで予算案だけでなく、
市場が待ち望む税制改革を始めとするトランプマン政策が
米議会を通過して実現するのではないかという悪い面での疑念とは逆の期待
これらが薄商いながらも株高の口実となり、
昨年末とは違うトランプラリーながらも継続している要因と言えます。

以上の市場を取り巻くリスク、需給面やバリュー面、足元のマクロ・ミクロ
といった現在の昨年末とは違うトランプラリーとなっている要因、
冒頭から書いた金融政策と市場の動きから見た状況と目安、
これらを踏まえた上で、市場が上にも下にも動くきっかけとなる
今後の事象やイベントとしては・・・
(今週のスケジュールの詳細については前記事を御参照ください)

明確な時期は不明ながら、10月中旬予定のものとしては、
海の向こうでは米上院での予算案採決、米財務省半期為替報告書、
トランプマンによる次期FRB議長候補発表、
国内では週を通して発表されるマスコミ各社の衆院選世論調査、
来週が4月17日安値の裏といったところです。

今週の動くきっかけとなりそうな週を通した重要なリスクとしては、
海の向こうはトランプマンの政権運営と議会運営と政策実行力の疑念リスク
スペインのカタルーニャ州独立騒動、ロケットマンリスク
国内はマスコミ各社の世論調査を始め衆院選リスクといったところです。

今週の動くきっかけとなりそうな決まった重要なイベントとしては、
9日はスペイン・カタルーニャ議会での「独立宣言」強硬採択、
10日は衆院選公示、朝鮮労働党創立記念日、スペイン議会招集
11日は30年債入札、中国の7中全会、OPEC月報、
FOMC議事要旨、米3年&10年債入札、
12日は翌日のSQを控えての指数寄与度が最も大きいユニクロ決算、
IEA石油市場月報、G20財務相・中央銀行総裁会議1日目、
ドラギECB総裁講演、次期FRB議長候補のパウエルFRB理事講演
JPモルガンとシティGの決算(米企業決算開幕)、米30年債入札
13日は中国9月貿易収支、G20財務相・中央銀行総裁会議2日目
ウェルズファーゴとバンカメの決算、米9月消費者物価、米9月小売売上高
次期FRB議長候補のパウエルFRB理事講演、
フィッシャーFRB副議長辞任(13日めど)といったところです。

ちなみに来週としては、先に述べた中旬予定のイベントが今週ではなく、
来週になる可能性もあり、さらに来週には米企業決算の本格化、
16日は日米経済対話、18日は中国共産党大会
22日は衆院選投開票、再来週からは国内企業決算の本格化です。

ということなので、足元で堅調な国内外のマクロ・ミクロ環境が、
以上の経済指標や企業決算によって改めて堅調だと確認されるだけでなく
先行きも堅調という見方となれば、米株の割高感も和らぐことになり
さらにトランプマンの税制改革の実現性や期待が高まったり、
他の地政学リスク等も沈静化すれば、商いを伴った株高と共に
昨年末のようなトランプラリーとなりますが・・・

これらが悪い方向に転べば、現在の昨年末とは異なるトランプラリーは
やっぱりこれらが要因だったのかということになり、
米英欧日債券高(金利低下)ドル安(円高)米英欧日株安
というリスクオフになるのならばまだしも、
米英欧日債券安(金利上昇)ドル高(円最強高)米英欧日株安
というマネーの逆流とも言える最悪の動きになる可能性も無きにしも非ず

私としては昨年末の様なトランプラリーになるとは思っておらず、
かといって今週は最悪のマネーの逆流になるよりも、
まずは米債券(米金利)が現在の節目を超えると共に、
最も危うい米株の崩れが主導するリスクオフになると見ております。
それがいつなのかと言えば、今週は週を通してイベントが続くので
どこなのかわからないところはありますが、ヤマ場としては12-13日、
怖いのはロケットマンやカタルーニャの騒動もある連休明けの明日でおます

ということで、明日のスタンスとしては・・・

持ち越し短期勝負の方については、先に述べたリスクが払拭されるか、
マクロ・ミクロの堅調ぶりが確認されないことには、
今週は週を通して危ういので、その日限りの勝負に留めておくのが無難です
そんな小難しい背景とかは関係なく、市場の動きだけで判断するならば
昨年末とは違う動きながらも米債券安・ドル高・米株高
というトランプラリー、欧州では債券安・株高のリスクオンが継続し、
我が国は為替が企業想定為替レートの1ドル110円を割らなければ、
小難しい背景やリスクは覚悟の上で割り切って勝負するのは自由でおます

腰を据えて構えている方は、余裕もあるでしょうから、
以上の通り、現状の市場を取り巻く環境が危ういながらも、
シンプルに商いの伴った株安・円高が「連続」するまで
もしくは企業想定為替レートの1ドル110円割れという事態になるまでは
王者の風格で構えておくという姿勢でいいでしょう。

新たに腰を据えて参戦する方については、
以上の通り、現状の市場を取り巻く環境が危ういので
今週は腰を据えて新たに参戦せすに見極めるか、
もしくは昨年末と同様のトランプラリーとなるのを確認してから
参戦しても遅くはないでしょう。
再来週からは国内企業決算も始まりますからね。
どうしても参戦すると言う方は、
持ち越し短期勝負の方と同様の判断で動いてください。

新興市場については、先週から主力大型よりも先行する不穏な動きであり、
週末は踏ん張りを見せたものの薄商いですから、
シンプルに商いの伴った上昇が継続するまでは、
資金の集まっている政策・テーマ株以外では、
警戒モードで慎重に動いた方がいいでしょう。

そして海の向こうや主力大型株は危うい状況であり、
世界的なマネーの逆流やリスクオフとなれば新興市場も無視はできないので
新興市場に影響する外部環境としても、アップル、FANGを始め、
米欧日のハイテク株(ナスダックも)が債券安にも屈せず堅調なのか、
国内としては新興市場とも密接な任天堂、ハゲバンクは堅調なのか、
他にも仮想通貨、HY債、これらの動きくらいは横睨みしておきましょう

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コメント

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トランプラリー
米国人 | URL | 2017-10-09-Mon 23:52 [編集]
こんにちは。落ちそうで落ちないNYですが、今年はFRBは金利を上げなくてはならないためこのまま年内はいってしまう可能性ありそうですね。トランプラリーというより誰がやっててもこうなったでしょう。そもそも金利正常化するFRBがここで急落を仕掛ければ、それは本当はあげる気がないと言うことですからねえ…
米国人さんへ
マーケット番長 | URL | 2017-10-10-Tue 00:20 [編集]
> こんにちは。

こんばんは。

> 落ちそうで落ちないNYですが、今年はFRBは金利を上げなくてはならないため
> このまま年内はいってしまう可能性ありそうですね。
> トランプラリーというより誰がやっててもこうなったでしょう。

そもそもトランプラリーはネーミングですから、
債券売りドル買い米株買いのことですね。
とりあえず年内の見方については
何度も申し訳ないですが、そうですかとしか言いようがないです。

> そもそも金利正常化するFRBがここで急落を仕掛ければ、
> それは本当はあげる気がないと言うことですからねえ…

「金利」の正常化は一度テストもしてますし、過去の経験則もあるので、
金利よりも誰もわからないバランスシートの縮小の影響の方が重要だと思いますけど・・・
そう言う意味では年内の縮小規模が極めて小粒ということは、
利上げもセットでうまくやりたいというFRBの意志は感じられなくもないですね、
同時になんちゃらショックのような暴落ではなく、
今のうちに急落程度のガス抜きをしていた方が、
FRBも米政府も長い目では都合がいいのではと思うのですが・・・。
まぁその辺の見方は人それぞれですから、
何が正しいのかは終わってみなければわかりませんねw

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