不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
答え合わせ相場は政治と金融政策へ(ヤマ場は8日以降)
おはようございます。

週末に発表された雇用統計を受けた市場の反応と週末時点までの基調は、
昨日の記事で書いた通りですが、ざっくりと言えば、
ドル安と原油安以外は世界的なトリプル高・・・ではなく、
株式市場だけのお気楽モードな堅調ぶりが続いている一方、
利上げ路線な米国での債券高を始めとする債券市場、
ドル安を始めとする為替市場では警戒モードが継続しており、
原油安、金の堅調ぶりを始め商品でも警戒モードと言えます。

ちなみに足元の需給環境ですが、
月末の31日時点という特殊な状況ではありますが、
米債券買いは減少しているものの依然として大幅な買い越し状態であり
ユーロの買い越し状態はさらに増加しており、
ポンド売りは増加したものの大統領選前どころか2年ぶりの水準であり
ドル売りの減少も継続しており、大統領選前の水準に近づきつつあります。
米株買いと原油買いも米大統領選前の水準に近づきつつありますので、
これら全てが大統領選前の水準までのガス抜き(巻き戻し)が終われば、
再び積み上がる局面入り、いわゆるトランプラリーが再開するのか・・・
それとも米債券やユーロ(ポンドも)のように、
大統領選前の水準までのガス抜き(巻き戻し)とかではなく、
もっと前の水準というか新たな局面(警戒)入りへと向かうのか・・・
これまたどちらが正解なのかはわかりませんが、
もしトランプラリーが再開するというのを前提とすれば、
ガス抜きは十分に済んでおり、ラリーが再開する余地は大きいと言えます

国内の需給環境としては、足元の外国人買いであったり、
息の長いクジラたちの下支えもあり、信用買い残も2.45兆円程度ですが
目先では4月安値から急速に積み上がった裁定買い残は僅かに減少
円売りポジは僅かに増加してそれなりの高水準を維持している状況なので
かつてのような過熱水準とは言えない裁定買い残の巻き戻しよりも、
足元の急速な円高と共に円高余地の大きい円売りポジを見ていると、
為替主導の巻き戻しが継続しそうではありますが、
来週9日はMSQでもあり株価だけは楽観モードのまま踏ん張るのか・・
という足元の需給環境ではあります。

マクロ・ミクロの実態面と金融政策面においても、
欧州はマクロ・ミクロ共に堅調ながら物価の鈍化傾向は続いており、
市場でのテーパリング観測も鈍化しており、
我が国はマクロがイマイチながらミクロ(業績)は堅調、物価は伸び悩み
ゆるゆるの金融政策が継続するという見方に変わりなく、
主役の米国ではミクロ(業績)は堅調ながら、
マクロ面では足元で続く消費の足踏み、製造業の一部で見られる足踏み
物価の鈍化傾向の継続といったこれらの症状が、
遅行指標でもある週末の5月雇用統計にも現れたかのような結果となり、
6月の利上げは市場の折り込み度合いも含めて妥当だとしても、
それ以降の利上げ姿勢には疑念が増しております(米債券とドルの動き)

以上の通り、現時点での市場の動きでは、
米株の数値上の割高感(日欧は割安)を含む株式市場のお気楽モードに対し
債券・為替・原油・金は、足元の需給環境とも一致する警戒モードであり
どちらが正解なのか明確な動きは出ておらず、
実態面と金融政策面では、日米欧共に物価の伸びは鈍化しており、
主役の米国では先行していた消費や製造業の一部の低迷が、
正解だったとも言える流れになりつつあり、
同時に米金融政策の利上げ姿勢と欧州のテーパリング観測に対する見方も
市場では鈍化していると言えますので、これらを総合すると、
私としては警戒モードが正解と思えるのですが・・・

従って今週としては・・・
キングオブ経済指標の雇用統計を受けた市場の反応が上記の通りなので、
引き続き実態面での答え合わせも必要ですが、
先週初から始まった答え合わせ相場の焦点は、
市場の主役でもあるトランプマンのロシアゲート騒動と政策実行力への疑念
英・仏での選挙といった海の向こうの政治、
市場の動きや実態面、政治等のリスクも加味される金融政策面
これらに答え合わせの焦点が移ったと言えます。

そしてこれらの焦点の答え合わせに関わる今後の重要イベントとしては
以下の通りです(★詳細な今週のスケジュールは前記事を御参照ください)


・週を通して

 (政治)今週に予定されているドッド・フランク法の一部見直し法案採決
 (地政)日本海での米空母2隻を交えた米韓合同軍事演習、ラマダン
 (注目)アップルの世界開発者会議(WWDC)(5-9日)

・5日(月)

 (実態)中国5月財新サービス業PMI
     米5月ISM非製造業景況指数、米5月製造業新規受注
     米5月LMCI、米1-3月期の雇用指標

・6日(火)

 (実態)4月毎月勤労統計調査、
     ユーロ圏4月小売売上高、米4月JOLT労働調査
 (政治)米大統領選でトランプの外交顧問を務めたページ氏の公聴会
     前回のブラジル大統領選の当選無効を求めた訴訟の審理再開

・7日(水)

 (実態)4月景気動向指数
     中国5月外貨準備高、独4月製造業新規受注、
     ユーロ圏1-3月GDP改定値、OECD世界経済見通し
 (原油)米週間原油在庫、カスピ海石油・ガス会議(7-8日)

・8日(木)

 (実態)1-3月期GDP改定値、4月国際収支、5月景気ウォッチャー
     中国5月貿易収支、独4月鉱工業生産、米新規失業保険申請件数
 (金融)ECB理事会&ドラギECB総裁会見
 (政治)英総選挙、上海協力機構首脳会議(8-9日)
     コミー前FBI長官の上院公聴会(トランプが阻止とも)

・9日(金)※満月

 (需給)メジャーSQ
 (実態)中国5月消費者物価&生産者物価
     独4月国際収支、英4月貿易収支
 (原油)米石油掘削リグ稼働数
 (政治)安倍政権が成長戦略と骨太の方針を閣議決定
     ドッド・フランク法の一部が施行(見直し法案が否決の場合)

・11日(日)

 (政治)仏下院議会選挙第一回投票、イタリア地方選挙

・来週

 (金融)FOMC結果&イエレンFRB議長会見(14日)
     英中銀会合(15日)、日銀金融政策決定会合(16日)
 (実態)米5月小売売上高&消費者物価(14日)
 (政治)ユーロ圏財務相会合(15日)仏下院議会選決戦投票(18日)
 (需給)米欧MSQ(16日)

以上の通りなので、週明けとしては、
経済指標等で雇用統計後の動きが継続するのかを見ながらとなりますが、
(原油と欧米銀行株の動き、中国は市場の動きと経済指標、
 国内としては不穏な動きもある新興市場も要注意です)
焦点が政治と金融政策に移っているでしょうから、
今週のヤマ場としては見ての通り・・・
ドラギナイト、英総選挙、コミーFBI長官の公聴会が重なる8日
そして満月であり我が国はMSQでもあり、成長戦略も発表される9日は、
これらのイベントを受けた海の向こうの動きだけでなく
日出る国として英総選挙の結果も最初に迎え撃つことになりそうです。
9日の晩には米議会での採決次第ですが、
ドットフランク法の一部が施行される可能性もあります。
11日は仏下院議会選の第一回投票なので(イタリア地方選挙も)、
今週としては8日の晩以降がヤマ場だということです。
(6日にもページ氏の公聴会やブラジル騒動もありますが・・・)

ただし金融政策面では今週の8日にECB理事会はあるものの、
ヤマ場は来週13-14日のFOMCですから、
今週は政治面での答え合わせが中心となりそうです。
(国内目線ではMSQ(9日)といった需給のヤマ場ではあります)

ヤマ場のトランプイベントでセルイン田中邦衛(じゅーん)ならまだしも、
英総選挙の結果をMSQと満月と共に最初に迎え撃つ我が国だけが、
月に代わってお仕置きよ!というセーラー(SELLER)ムーン・・・
ではなく、まさかの遅れてやってきたセルイン・メイ(メイ首相)
なんてことになれば、笑うしかないですけどね(笑)

そんな縁起の悪い話はともかく、
8日の晩までとしては、特に海の向こうはお気楽モードな株式市場、
警戒モードな債券・為替・原油・金という構図が続く可能性があり、
MSQも控える我が国は警戒モードな円高にも屈せず、
先週末のように商いを伴った株高が続く可能性もありますが、
先にも述べた通り、足元では円の巻き戻し(円高)余地が大きいだけに
大方の企業想定為替レートである1ドル110円を割るようだと、
さすがに業績懸念と共に割安感も損なわれ、
日本株は足を引っ張られることになりそうです。

いやはや、8日の晩以降の政治面でのヤマ場を経て、
市場の動きにも楽観なのか警戒なのか正解が出るといいのですが、
これでも正解が出なければ、結局は米金融政策が正解を出すのか・・・
というベタな展開にはなってしまいます。

ということで、私は懲りずに警戒モードではありますが、
明日のスタンスとしては・・・

持ち越し短期勝負の方については、シンプルに市場目線で見るならば、
警戒モードな債券高、為替(ユーロ>円>ポンド>ドル)、原油安、金高
これらが継続していたとしても、
お気楽モードな株高が継続しているならば(出来れば商いを伴った)、
先にも述べた通り、今週のヤマ場は8日の晩以降なので、
それまでは突発的なリスク等を覚悟の上で割り切って勝負するのはアリです
当然ながら警戒モードと共にお気楽モードな株式市場が崩れていれば、
別世界な日本株高は期待せず、その日限りの勝負に留めておきましょう。

腰を据えて構えている方については、
現状は十分に余裕もあるでしょうし、以上の通りの状況なので
海の向こうが警戒モードな米債券高・ドル安・米株安(原油安)となり
国内では商いの伴った株安・円高となるようであれば、
あれこれ考えず、早めに撤退するという姿勢では構えておきましょう。
私としては懲りずに警戒モードであり、少なくとも下値のメドとしては、
4月安値までの巻き戻しがあると見ておりますが、
そこまで許容できる方は王者の風格で構えておくのは自由です。

新たに腰を据えて参戦する方については、
持ち越し短期勝負の項で書いた状況次第で参戦判断すればいいですが
シンプルに国内で商いの伴った株安円高となるようであれば
潔く早めに撤退するという姿勢だけは忘れずに参戦してください。

新興市場については、週末の動きを見る限り、
国内の主力大型株への資金流入と共に、
新興市場での主役だった銘柄から資金の抜ける動きも見られ、
週末のマザーズは小幅安ながら商いを伴っておりますので
変化の兆しなのかどうか、週明けも続くのか注意が必要ではありますが、
現状をシンプルに見れば、週末の動きは一日だけに過ぎず、
上昇局面で商いが膨らみ、下落局面では商いが減少
という別世界な上げゴリ基調が崩れたとまでは言えませんので、
シンプルに商いの伴った下げが継続しない限り、
薄商いでの下げであれば押し目と見て、
突然の変化は覚悟の上で割り切って勝負すればいいでしょう。
(来週以降も政策やテーマに関わる官民イベントが豊富ではあります)
当然ながら明日も商いを伴った下げとなったり、
主役銘柄からの資金流出が見られれば慎重に構えておきましょう。

そして先にも述べた通り、国内外共にザワついているのも事実であり
世界的なリスクオフとなると新興市場も避けられないので、
ザラバ中に海の向こうと国内大型株が、
持ち越し短期勝負の項で書いた警戒モードな動きとなれば、
新興市場も別世界とは考えず、慎重に動いた方がいいです。

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コメント

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ゴッドハンド | URL | 2017-06-04-Sun 22:48 [編集]
番長様
こんばんわです。

ドル円の円安背景にEPSの上昇で
PERの割安感で理論的に日経が買われた様子が
主と見ていますが、想定レート110円として
実際にEPSの上昇はドル円だけが起因なのか?
この辺が、よく理解出来ず迷っております。
仮にEPSの上昇はドル円だけが原因ではないとすると
110円を割っても差ほど日経は落ちない事になりますよね

自身の考えは、ROEの件も有りますが無視して
EPSの上昇はドル円が起因していると見ておりますが
番長様の解釈はいかがでしょうか?
記事を拝見しますと円安が起因していると印象を
受けますが。
何より、チャートを見ているとどうも未だ円高に
向かっているような気がしております。
110円は機関無理やりPKOしていると聞きますが
そんな事はいつまでも不可能と思いますし。
ゴッドハンドさんへ
マーケット番長 | URL | 2017-06-04-Sun 23:44 [編集]
> 番長様
> こんばんわです。

こんばんはです。

> ドル円の円安背景にEPSの上昇で
> PERの割安感で理論的に日経が買われた様子が
> 主と見ていますが、想定レート110円として
> 実際にEPSの上昇はドル円だけが起因なのか?
> この辺が、よく理解出来ず迷っております。
> 仮にEPSの上昇はドル円だけが原因ではないとすると
> 110円を割っても差ほど日経は落ちない事になりますよね
>
> 自身の考えは、ROEの件も有りますが無視して
> EPSの上昇はドル円が起因していると見ておりますが
> 番長様の解釈はいかがでしょうか?
> 記事を拝見しますと円安が起因していると印象を
> 受けますが。

EPSの上昇は業績と円安での嵩増し以外にも、
自社株買いもありますし、
期待としては6月の株主総会への期待もあるでしょうけど
あくまで想定為替レートを割るようだと、
業績への懸念という見方が増しそうだということです。
逆に言えば想定河為替レート割らず、
外部環境でも騒ぎが起きなければ、
為替は置き去りの株高は続く可能性もありそうですね。

> 何より、チャートを見ているとどうも未だ円高に
> 向かっているような気がしております。
> 110円は機関無理やりPKOしていると聞きますが
> そんな事はいつまでも不可能と思いますし。

需給的にも巻き戻しの円高余地が大きいとは思ってますが、
金融政策や政治を含めた米国次第でしょうね。
地政学的リスク
米国人 | URL | 2017-06-05-Mon 13:18 [編集]
こんにちは。カタールとサウジが国交断絶との物騒なニュースが入ったものの相変わらず日経はお気楽モード。週末の重要イベントに対してのヘッジも入るそぶりもありませんが、異様です。辛うじて為替は円高に張り付いていますが、為替がまるで日経に合わせているよう。ですがさすがに明日以降はヘッジが入ると見ていますが、このお気楽モードは何の自信があるのか、相場は需給だけで決まるのかと思ってしまいます。米国は需給が酷く悪いですけどね。
米国人さんへ
マーケット番長 | URL | 2017-06-05-Mon 14:12 [編集]
> こんにちは。カタールとサウジが国交断絶との物騒なニュースが入ったものの相変わらず日経はお気楽モード。
> 週末の重要イベントに対してのヘッジも入るそぶりもありませんが、異様です。
> 辛うじて為替は円高に張り付いていますが、為替がまるで日経に合わせているよう。
> ですがさすがに明日以降はヘッジが入ると見ていますが、このお気楽モードは何の自信があるのか、
> 相場は需給だけで決まるのかと思ってしまいます。米国は需給が酷く悪いですけどね。

こんにちは。
中東でドンパチでも起きると、
英総選挙も公聴会も霞むのでしょうかねw
とにかく株式市場だけのお気楽モードがどこまで続くのか・・・
債券と為替も追随するのなら笑うしかないですw

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