不沈艦日記
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雇用統計を受けて・・・ドル安以外は世界的なトリプル高?
こんにちはです

昨夜発表された雇用統計の中身と市場の反応としては、
相変わらず株式市場だけがムテキングなポジティブ解釈となっております。
(米株、英欧株共に商いは減少しておりますが・・・)

とりあえず市場の反応は後述するとして、
キング・オブ・経済指標でもある雇用統計は、
米景気と米金融政策のさじ加減が変化すると共に、
失業率→雇用者数→雇用の質(賃金等)と焦点も移りますが、
現在の米国は自称ほぼ完全雇用に近い状態ではあるので、
イエレンおばさん率いるFRBも市場も雇用の質が焦点でおます。

そんな中、昨夜は5月分の雇用統計が発表され、
失業率は労働参加率という分母の縮小もありましたが、
4.3%と16年ぶりの低水準という堅調な結果でおます。

非農業部門雇用者数は、前月比13.8万人増と市場予想を下回ったものの
ほぼ完全雇用状態の米国では、そもそも毎月20万人増という理想は、
あり得ないこととも言えますが、前月と前々月分も下方修正されており
雇用者数の鈍化が目立ちつつあります。

重要な雇用の質面である賃金については、前月比では0.2%増、
前年比では2.5%増と減少ではなく伸びてはいるのですが、
伸びの鈍化が3カ月連続で続いており、昨年末がピークでもあります。

以上の通り、失業率と全体の雇用者数はいいとしても、
業種別での雇用者数は小売、自動車、製造業が減少していることからも、
足元で懸念されている景気の先行指標である製造業での一部の足踏み、
継続している米新車販売や百貨店の低迷、米小売売上高の低迷、
これらを含む個人消費の足踏みと一致するというか、
雇用は景気の遅行指標でもあるので、
雇用にも製造業の一部と個人消費の症状が現れつつあると言えます。

市場とFRBが金融政策を決める上で最も重視している賃金についても
同様の症状とも言える伸びの鈍化が続いており、
物価の伸びの鈍化が続いているのにも一致しております。

そして市場の動きとしても、昨年11月の大統領選を起点として、
米債券安・ドル高・米株高というトランプラリーが始まり、
昨年末で米債券とドルはラリーが終了しているのに、
米株だけは崩れずに踏ん張りを続け、
足元では3指数共に史上最高値を更新しており、
米株だけが単独でムテキングな動きをしているという状況なので、
先に述べた米個人消費の足踏みや米製造業の一部での足踏み、
物価の鈍化継続、昨夜発表の5月分を含めた雇用の質面の足踏み等は、
米債券とドルだけが素直に反映しているという状況でおます。

そんな中、昨夜の雇用統計を受けた市場の反応ですが、
米国市場での発表後の反応としては、
米債券高・ドル安という警戒モードが加速したものの、
(基調としてはユーロ最強高>円高>ポンド安>ドル最弱も継続中)
米株は薄商いながらも3指数共に連日で史上最高値を更新する続伸となり
相変わらず米株のお気楽モードは継続中です(VIXも10割れ)。

現在は利上げのスタンスが注目されているのですから、
まさかかつての薬漬け(金融緩和)状態時のような、
米債券高(米金利低下)ドル安は米景気と米株に追い風だ!バンザーイ!
という御都合解釈モードになっているとは思えないので、
警戒モードな米債券とドルに対して楽観モードな米株という構図でしょう。

米株と共に市場の空気を決めると共にマネーの潤滑油でもある原油は、
OPEC総会後からの軟調モードが継続しており(昨夜も)
安全資産の金は、警戒モードとも言える堅調ぶりが昨夜も含め継続中です

8日に総選挙を控える昨夜の英国市場では、
総選挙もクソもなくポンド安(債券高)を好感という御都合解釈なのか
週末の英株は商いはイマイチながら続伸しており、
ザラバ中に最高値を更新する場面もある堅調ぶりです。

欧州はテーパリング観測とか政治リスクも財政リスクも感じられない
債券高・ユーロ最強高基調と共に株価も薄商いながら続伸しており、
独DAXは取引時間中に最高値更新する場面もある堅調ぶりです。

我が国のシカゴ日経平均先物は、1ドル110.5円を割る円高だろうと
ほぼ横ばいの20165円で踏ん張って帰ってきており、
一昨日からの欧米と同様な株価だけの楽観モードが継続中です。

以上の通り、市場の主役がトランプマン率いる米国であるならば、
米英欧日共に相変わらず株式市場は楽観モードなのに対して、
債券市場と為替市場は警戒モードが継続しております(原油と金も)

しかも新興国を見渡すと・・・
トリプル安のブラジルと債券安・株安の中国以外は、
通貨安と債券安ながら株高のアルゼンチンとチリ、
株価だけがやや軟調なロシア、サウジ・中東産油国とイスラエル、豪
といったところがやや目に付くくらいであり、
新興国は概ねトリプル高状態ですから、
日米英欧も含めるとドル安と軟調なポンド以外は
世界的なトリプル高とも言えるのですが(笑)
仮想通貨まで息を吹き返しております(笑)

じゃあ他に何が売られているのかと言えば、
上記のブラジルとか中国、一部の新興国以外では、
ドル、原油、ガソリン、天然ガス、亜鉛、鉛、大豆、コーヒー、砂糖
そして米欧の銀行株と言えます(日本も昨日はともかく軟調です)

米国の銀行株はシティ以外が年初来安値圏であり、
欧州の銀行株はかつて金融騒動の主役だったモンテパスキは最安値更新状態
クレディスイスは年初来安値、ドイツ銀とUBSも急落し年初来安値接近
スペインの5番目の銀行であるバンコ・ポピュラーは
鬼の急落となって最安値更新しており、
スペインの5番目程度に過ぎないの銀行はともかくとしても、
欧州の金融リスクは再燃してないのでしょうか(笑)

以上のような市場全体の動きというか足元の何もかもが買われている基調は
果たして大丈夫なのでしょうか・・・
しつこいようですがドル安以外の世界的なトリプル高とか、
銀行を置き去りの楽観モードな株高が正解とは思えないのですが・・・
もしかして世界的なバブルを迎えているということなのでしょうか・・・
銀行株が置き去りになっているのは産業構造の変化なのでしょうか・・・
私としては謎が深まるばかりの市場の動きですが、
私が疑問に思おうとも市場の動きが正解ですけどね。

少なくとも週末時点の市場の動きを見る限りでは、
雇用統計を経ても米国の実態面での燻りは払拭されておらず、
金融政策面でも6月の利上げはともかく、それ以降の利上げは不透明であり
市場も楽観モードな米株を始めとする株式市場、
警戒モードな債券と為替という構図も続いております(金と原油も)

そうなると市場の焦点というか答えが明確になるのは、
マクロミクロの実態面よりもシンプルに金融政策の舵取りであったり、
来週にヤマ場を迎えるトランプマン、英、仏の政治、
大人の都合な需給面と言えるでしょう。

もしこんな焦点もへったくれもなく、
世界的なトリプル高&ドル安が継続するのであれば
参りましたとしか言えないです(笑)

以上が雇用統計を受けての市場の反応と週末時点の市場状況でおますので
これを踏まえながら、今後のスケジュールや需給面等を加味しつつ、
来週の見通しについては改めて明日の記事で書きます。

良い週末をお過ごしください。

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