不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
カリアゲリスクだけではない現状
おはようございます。

米空母が北朝鮮沖にまもなく到着と言われる中(すでに到着?)
朝からカリアゲマンがミサイルを撃ったものの失敗・・・
失敗で良かったとすべきなのか、撃ったこと自体が問題なのか・・・
有事なんて起きないという冷静な見方もありますが、
今回だけはゴリラな私もチキンと化して心配しております。

とりあえず心配ばかりしていても仕方ないのですが、
カリアゲリスクを差し引いたとしても、
他のリスクが特盛つゆだく状態であり
市場の動き自体も何ら変わらずに継続しているので、
まずは週末時点の市場の動きと状況から見ておきます。

週末は米欧市場がお気楽に休場だったので(欧州市場は週明けも)
動いていた日本株が世界の景気敏感株として、
リスクを一手に引き受けたかの様に(いつのことですが)
定番のリスク回避な円買いというシックリこない重石も抱えながら、
先進国の中では際立つ弱さを発揮して週末を終えている日本株・・・

国内の裁定買い残、信用買い残等は過熱水準とは言えず、
足元で続く高水準な空売り比率による買戻し余地、
シカゴ投機筋の円売りポジについても11日時点の状況では、
昨年12月6日の水準近辺にまで減少しており、
週末を含む12日以降の更なる円高進行からも、
大統領選前のような円買い越し状態にまで転じてはいなくとも、
さらに減少しているでしょうから、
国内の需給環境としては過熱と言えない状況でおます。

水準目線で見ると、ドル円やユーロ円と言った為替市場、我が国の債券は、
ほぼ米大統領選前の水準にまで巻き戻しているのですが
日経平均、TOPIXは先進国の中で際立つ弱さを見せながらも、
米大統領選前の水準には程遠く、巻き戻し余地はあると言えます。

バリュー目線で見ると、数字だけで見れば米株に比べると割安ですが、
日銀短観では想定為替レートが1ドル108.43円にも関わらず、
17年度の全産業の純利益見通しが+0.7%であり、
さらにトランプマンの為替市場や金融政策への口撃や米との通商問題もあり
週末時点では1ドル108.6円まで円高が進行していることからも、
下旬から発表される企業決算までに円安へ転じないと、
同時に発表される今期見通しが保守的になる可能性が高く、
市場で蔓延していた今期2桁増益見通しには程遠い見通しになりそうです。
従って現状の日本株は割安とは言えず、割高リスクもあるということです。

しかも先に述べた通り、先週にはトランプマンが、
これから本格化する米企業決算が意外と低調なことを知ってなのか、
単なる雇用創出を目的としたアメリカンファーストなのかわかりませんが
ドル安低金利バンザイとの口撃をぶっ放しただけでなく、
週末に発表された米財務省の半期為替報告書においても、
我が国が為替操作国認定されることはなく、いつもの監視対象国ながら、
過去20年の平均水準よりも20%も円安やないか!とケチを付けております

同じく週末に発表された米GDPの7割を占める消費指標の米小売売上高は
イマイチな結果となり、足元の米経済指標も十分に堅調な水準ではありながら
やや足踏みも窺える結果が続いているので、FRBの強気な利上げ姿勢が、
トランプマンの口撃圧力にも配慮してやや鈍化することになれば、
米債券高(米金利低下)ドル安基調が続くと共に円高圧力も継続し、
バリュー面での日本株の重石となります。
米株については、現時点においても数値的には割高なだけに尚更でおます。

従って日本株のバリュー面での重石が払拭されるには、
当然ながら手っ取り早いのは円安になることですが、
日本の事情や都合だけでは円安にはならないので、
まずは18日からの日米経済対話も重要ではありますが、
米国都合目線では今週から発表が本格化する米企業決算が堅調な結果となれば、
米株の割高感が和らぐと共に米金利低下、ドル安円高圧力も和らぎます。
それがダメならば、来週から発表が本格化する国内企業決算の今期見通しが
現状の為替水準をものともしない堅調な結果となることで、
自ら日本株の割高感を解消するしかないです。

次に海の向こうの主役である米国市場の週末状況ですが、
足元の動きとしては米債券高(米金利低下)ドル安、米株安
というトランプラリーが巻き戻す動きとなっております・・・

需給面と水準面から見ると、米債券は積み上がっていた米債券売りのポジは、
米大統領選前の水準までガス抜きが進んでおり、米10年債利回りは、
ほぼ米大統領選前の水準まで巻き戻しており(2年債利回りはまだ)
ドル指数については、需給面ではドル買いポジが、
米大統領選前の水準ではないものの、昨年末からの減少基調が続いており
水準的には3月下旬に一度は大統領選前の水準まで巻き戻しております。
従ってトランプラリーを構成する米株、米債券、ドルの中では、
米株だけが需給面では過熱圏に留まっており、
水準面でも足元の揉み合い状態を下離れたとは言え、
大統領選前の水準には程遠く、高値圏に踏み留まっている状態であり
先にも触れた通り、米株は数値的な割高状態も続いております。

トランプラリーと足並みを揃えるようなラリーとなっていただけでなく、
米株と共に市場の空気を決めると共に、マネーの潤滑油でもある原油も、
米株ほどの需給的な過熱感はないものの、米債券や為替に比べると、
原油買いのポジは積み上がっており、水準的にも足元ではやや下げたものの
大統領選以降の高値圏に踏みとどまったままです。

つまり大統領選以降の主役となったトランプラリー&油高ラリー目線では
「米株&原油vs米債券&為替」という構図になっており、
どちらが正しいのか・・・という状況ではありますが、
需給面、水準面、バリュー面で見れば、米株と原油が危うい状況と言えます。
繰り返しになりますが、日本市場においても日本株は同様の状況であり
欧州市場においても欧州株は同様の状況です。
(裏を返せば欧州の政治リスクはシカト状態に近いです。)

それを裏付けるように足元ではVIXも上昇しており、
安全資産の金も堅調に推移しており、謎のリスク回避な円買いも含めると、
以上のような市場の動きの背景には口実として、
そもそものトランプマンリスクや旬の地政学リスクの燻りが意識され、
足元の動きだけをシンプルに言えば、世界的な債券買い・株売りを始め
ベタなリスクオフモードな「動き」になっていると言えます
(商いが薄いので、あくまで「動き」だけです)

ということなので、どう転ぶのかもわからない地政学リスク、
いつ晴れるのかもわからないトランプマンの政策リスク(支持率が鍵?)
といった小難しいリスクであったり、
結果を見ないことにはわからない業績を含むバリュー面でのリスク、
これらは置いといて・・・
以上の様な市場の需給面や水準面に則した足元の動きが収まるのかどうか、
というシンプルな目線で市場に挑むというのもアリ(自由)ですが、
現状はそれすらも収まっておらず、
国内外共に方向感の明確な意思を感じない薄商いも継続しております

ちなみに小難しいリスクについては以下の通りです。

・そもそもの主役リスクであるトランプマンの政策実行力に対する疑念

 政策実行力を後押ししていた世論の声である支持率も低下しており、
 かといって何一つ法案は議会を通過しておらず、
 議会を通さない大統領令すらも司法からの差止を食らっており、
 チームトランプマンの人事に対する議会承認も全て終えておらず、
 チーム内での分裂や対立も表面化しつつあり、
 政策実行力に対する疑念は全く晴れてないと言わざるを得ないです。

 従って市場が好む政策等の口撃をぶっ放したところで説得力はなく
 5月に発表される具体的な予算教書が出ても説得力は期待出来ないので
 何か一つでも大きな法案を議会で通すか、せめて支持率でも上昇しない限り
 政策実行力に対する疑念は晴れないと言える状況に陥ってます・・・
 だからこそ米国民と野党からも支持を得た軍事行動こそが、
 手っ取り早い支持率上昇の手段なのでしょうけど、
 市場にとっては同時にキナ臭い(地政学)リスクが高まるだけにね・・・

 ちなみに28日には17年度暫定予算の期限を迎え、
 議会での延長が認められないと、お馴染みの政府機関閉鎖となります。
 これまでの政権下では閉鎖しようとも市場は大して反応もしませんでしたが
 トランプマン政権は以上のような状態に陥っているだけに、
 市場が過敏に反応する可能性は大いにあり得ます・・・
 しかも30日には、そもそも形骸化しているとは言え、
 トランプマンのハネムーン期間も終了するというタイミングなだけに・・

・市場だけはすっかりシカト状態の欧州政治リスク&財政リスク

 英国は29日に控えるEU離脱通知を受けてのEU首脳会談にて、
 改めて離脱交渉に厳しい条件が付き付けられることになれば、
 リアルブレグジットに陥る可能性だけでなく、
 スットコドッコイランドの独立騒動も再燃しそうです。

 23日には極右勢力が台頭するかもしれない仏大統領選第1回投票も控え
 今後も欧州各国で選挙が続くだけに、EU離脱ドミノの風潮を封じるため
 必要以上に英国に対して厳しい条件を突き付ける可能性があります。

 一方で国債の大量償還を控え、21日から協議するギリシャに対しては、
 やさしい対応になるかもしれませんけど(笑)
 ギリシャ側が足元を見過ぎると大モメになる可能性もありますけどね。

 23日の仏大統領選については、市場が楽観しているのか、
 欧州株はどこ吹く風で世界的にも際立つ堅調ぶりを見せており、
 波乱の結果は全く織り込んでいないので、要注意とは言えます。
 ちなみに決選投票は5月7日です(同日に独の州議会選挙も)

・世界的にはキナ臭い地政学リスクの主役であるシリア&アフガン情勢

 米野党や米国民だけでなく、国連もNATOも支持をしているからこそ
 トランプマンにとっては更なる軍事攻撃もやりやすい状況ではありますが
 同時に露やイランとの対立を深め、イスラエルやトルコも首を突っ込むと
 中東全体のリスクに拡大します。
 今のところはシリアとアフガンのISへの単発の攻撃に留まってますが、
 しばらくは緊張状態が続くでしょう。
 そして露と蜜月状態の安倍ちゃんマンにとっては、
 月末(27-28日)に訪露しての日露首脳会談での立ち回り方が、
 対トランプマンを意識すると難しくはなります

・我が国にとっては主役と化しつつある北のカリアゲリスク

 トランプマンの空母派遣と米朝のトラッシュトークが繰り広げられる中、
 カリアゲマンは核実験を示唆したり、昨日は金日成のお誕生日会が開催、
 本日は朝からミサイルを発射するものの失敗という微妙なことしており、
 緊迫状態が継続しておりますが、米国は中国に任せる姿勢を見せたり、
 軍事行動の前に交渉する姿勢も見せていたりもします。

 チームトランプマンの閣僚達やライアン下院議長を始め共和党の幹部達は
 米議会が再開される23日まで世界各地を歴訪しているので、
 トランプマン側の姿勢としては動くつもりは無いようにも窺えますが
 25日には朝鮮人民軍創設記念日、5月9日には韓国大統領選を控え、
 それまではカリアゲマンとしても弱腰や譲歩する姿勢を見せられず、
 トランプマンも弱腰を見せるわけにはいかない国内状況なので、
 25日までは緊迫状況が続くとしか思えないのですが・・・

 しかも米空母カールビンソンとハワイからの大艦隊?が、
 北朝鮮沖(日本海)に到着後、カリアゲマンがミサイルを撃ったり、
 ましてや核実験を行った日にゃあ、空母の到着も待たずに、
 トランプマンも動かざるを得なくなります・・・
 少なくともドンパチ無く週明けを迎えたとしても、
 米艦隊が到着した時点からは否が応でも緊迫度が増し、
 キューバ危機の様相を呈しそうです・・・
 (米艦隊の到着は25日とか15日とか明日とか・・わかりまへんw)

 そして何より今回のカリアゲリスクについては、遠くの有事ではなく
 お隣さんの有事となる可能性だけでなく、当事者となる可能性も高いので
 実際に有事となれば、さすがにいつものことだとは言えないです・・・

・日米企業業績と米金融政策リスクは冒頭で触れた通り(日米通商問題も)

・以上のリスクに絡むイベントや今週の重要なイベントは以下の通りです
  ※詳細な今週のイベントは前記事を御参照ください。

 週を通して 米議会休会、米企業決算本格化
       米空母カールビンソンや米艦隊動向
       韓国大統領選選挙戦、記者団の北朝鮮取材滞在期間

 15日 金日成生誕祭、米財務省半期為替報告書、米個人確定申告期限
 16日 ペンス米副大統領が韓国訪問(16-18日)、トルコ国民投票
 17日 3月首都圏新規マンション発売、黒田東彦日銀総裁挨拶
    中国1-3月期GDP、中国3月経済統計、
    欧州市場休場、フィッシャーFRB副議長講演
    米4月NY連銀製造業景気指数、米4月NAHB住宅市場指数
 18日 日米経済対話(18-19日)、ペンス米副大統領訪日(18-19日)
    ロス米商務長官訪日(18-19日)、5年債入札
    中国3月住宅価格、IMF世界経済見通し
    米3月住宅着工件数、米3月鉱工業生産、IBM等米企業決算
 19日 日米経済対話(18-19日)、ペンス米副大統領訪日(18-19日)
    ロス米商務長官訪日(18-19日)、3月訪日外客数
    米週間原油在庫、ベージュブック、米企業決算
    マティス米国防長官が中東・アフリカ諸国歴訪
 20日 3月貿易統計、20年債入札、安川電機決算
    カーニー英中銀総裁講演、ラガルドIMF専務理事会見
    米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米3月景気先行指標
    パウエルFRB理事講演、米企業決算、米伊首脳会談
    G20財務省・中央銀行総裁会議(20-21日)
 21日 靖国神社春季例大祭(21-23日)
    欧州各国4月PMI・速報値、
    EU・IMF支援調査団がギリシャ訪問(21-23日)、石油リグ稼働数
    米3月中古住宅販売件数、米4月マークイットPMI・速報値
    米SQ、ミネアポリス連銀総裁講演、GE等米企業決算
    G20財務省・中央銀行総裁会議(20-21日)
    IMF・世界銀行春季総会(21-23日)
 22日 靖国神社春季例大祭(21-23日)
    EU・IMF支援調査団がギリシャ訪問(21-23日)
    IMF・世界銀行春季総会(21-23日)
    OPEC専門家会合?23日?
 23日 靖国神社春季例大祭(21-23日)
    フランス大統領選第一回投票
    EU・IMF支援調査団がギリシャ訪問(21-23日)
    IMF・世界銀行春季総会(21-23日)
    OPEC専門家会合?23日?

以上の通りなので、我が国の旬の騒ぎとなっているカリアゲマンリスクは、
米空母が日本海に到着すると共に、緊迫状態は再燃・拡大する恐れがあり、
そもそもの主役リスクであるトランプマンの政策実行力に対する疑念を始め
欧州政治リスク等の他の満載なリスクは燻ったままです。

もしこれらのリスクが消えると共に、日米経済対話での成功も加わり、
自動車等が牽引するリバウンド局面となっても、日米企業決算を控えており
冒頭で述べた米株を始め需給面、バリュー面等の重石は変わっておらず
市場でのトランプラリーの巻き戻し&リスクオフの動きも収まってないので
北を巡る騒ぎが起きずに週明けを迎えたとしても・・・
せいぜいカリアゲリスクに過敏な反応となった先週後半の下げた分を、
取り戻す程度の反発しか期待できないと見ております。

何より国内外共に「技は力の中にあり」かの如く商いが伴わないことには、
バリュー面や需給環境に則した御都合(大人の都合)解釈すらも機能せず、
アテにならない反発と言わざるを得ないですからね・・・

ということで、明日のスタンスについては・・・

持ち越し短期勝負の方については、
以上の通りなので、週明けにリバウンド局面となれば、
リスク覚悟で割り切って勝負するのもアリ(自由)ですが、
カリアゲ以外のリスクや市場を取り巻く環境に変わりはないので
くれぐれも御注意ください(出来れば商いが伴うといいのですが・・・)
当然ながらしばらくは、その日限りの勝負に留めることが無難でおます。

腰を据えて構えている方については、
方向感が明確になるくらいの商いの伴った動きとなるまでは、
王者の風格で構えておくのもいいですが、以上の通りな状況なので、
商いの伴った米株安を始めとするトランプラリーの巻き戻し、
商いの伴った円高日本株安となれば、割り切って撤退するのが無難です。
現状ではカリアゲリスクが思った以上に台頭したというのもありますが、
5月まで続くイベント等のヤマ場を経て、
堅調な展開になると言う当初の見立ては、現段階ではさすがに言えないので、
数年単位で腰を据えるにしても、今は慎重に構えておいた方がいいです。

腰を据えて新たに参戦する方についても同様なので、
シンプルに商いの伴った米株高を始めとするトランプラリーの再開
商いの伴った日本株高円安が「継続」するのを確認するまでは、
腰を据えた新たな参戦は控えておきましょう。
少なくとも明日がリバウンドしようとも参戦する必要はないです。

新興市場については、現状は下落局面で商いが膨らみ、
上昇局面では商いが減少という下げゴリモードが継続中なので、
ここまでの下落局面を上回る商いを伴った上昇が継続するまでは、
明日が反発しようともアテにはならないので、
値きを把握している個別銘柄以外は、警戒モードで構えておきましょう。

テーマや政策関連の環境としては好環境が続いているのですが、
現状は地政学リスク等のテンコ盛リスクは何ら解決されておらず
新興市場も無視は出来ない状況なので、今はシンプルに動きましょう。

お手数ですが記事が参考になりましたら、
下のタグをクリックして頂けると嬉しいです。
ランキングアップが励みになりますのでよろしくお願い致します。


スポンサーサイト

コメント

 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
Copyright © 2017 不沈艦日記. all rights reserved.