不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
週末のポジティブ解釈と今週の焦点の見極め
おはようございます。

トランプマン渾身の公約の一つでもあるオバマケア代替法案を巡る騒動は、
否決されたわけではないのですが、党内の意見を取りまとめることが出来ず
トランプマン自らが法案を撤回し、次は税制改革だと言っております・・・
いやいや・・・まぁツッコミを入れるのは後にして、
まずは週末状況から振り返っておきます。

★オバマケア代替法案のドタバタ劇を経た週末状況

・米国

騒動の舞台である米市場の反応は、撤回が決まった直後はネガティブに反応し
米株安、米債券高(米金利低下)、ドル安
というトランプラリーの巻き戻しの動きとなったものの一時的な反応に留まり
引けに掛けては米株高、米債券安、ドル高と切り返す動きとなり、
最終的に米株はマチマチ、米債券とドルはほぼ横ばいで終えており、
米株の商いも一日としては薄商いだったものの、
引けに掛けての切り返し局面ではそれなりに商いも伴っております。
VIXも法案撤回後に急低下、安全資産の金も下落しているので、
週末の引け味としてはポジティブに受け止めている動きではあります。

・原油及び商品

米株と共に市場の空気を決めることに加え、マネー潤滑油でもある原油は、
5日ぶりの反発となりましたが薄商いであり、
そもそも法案撤回が決まる前から切り返していたので、
法案云々と言うよりは、足元で原油の買いポジが昨年末水準まで減少したので
需給に則した動きと自律反発も加わった動きと言えますが、
本日も開催中の産油国減産順守監視委を意識した動きもあるかもしれまへん
昨日発表された産油国を嘲笑うかのような米国の掘削リグ稼働数の増加は
やや気掛かりではありますが・・・

他の商品についても、プラチナは金に近い動きでしたが、
概ね原油と同様、法案云々の動きは見られません。

・新興国

そんな商品とドルの動きが大きく影響する資源国・新興国は、
現状としては中東産油国や相変わらずのトルコ、フィリピンが、
ややよろしくないだけで、概ね落ち着いているのですが、
昨夜のオバマケア代替法案の撤回を受けて、
来週以降の米国市場というかドル、そして原油を始めとする商品が、
どう動くのか次第と言えます。

・中国

中国は相変わらずキナ臭い胡散臭いリスクは燻っておりますが、
強権発動と情報操作が可能な独裁政治と自由化されていない市場のせいで、
真の姿は見えず、警戒していてもキリがないので、
事が起きてから対応するしかないのですが・・・
現状はインチキであろうとも市場の動きで判断するしかないので
人民元(外貨準備高も含む)とSHIBORが胡散臭いものの、
上海株は昨年来高値に迫る堅調ぶりであり(債券も堅調)、
落ち着いていると判断するしかないです(笑)

・欧州

欧州市場は現物が薄商いの中、マチマチで引けていたものの
欧州各国の先物は米国と同様、引け味としては切り返しを見せております。
ただし欧州債券は米国とは異なり、債券高のままなので、
金融政策通りと言えばそれまでですが、
法案云々での引けに掛けての動きは特に見えず、ユーロ高も続いており、
動きとしてはチグハグなので、単に需給に則した動きと言えそうです。
少なくとも騒がれている政治リスクや財政リスクは、
積み上がったポンドショートや1年ぶり低水準のユーロショートが
反映しているとも言えますが、債券は過去の騒ぎに比べると大したこともなく
株価は堅調過ぎるので、騒ぎの割にリスクは感じられない動きでおます

・日本

シカゴ日経平均先物は小幅安で終えているものの
米国市場と同様、引け味としては切り返しを見せており、
為替も引け味としては円安で終えております。
現在の国内環境の詳細は後述します。

★今週について

以上の通り、オバマケア代替法案の撤回が決まったあとの動きとしては、
我が国と欧州の先物は引け味が良く終えており、
原油は騒動にはあまり関係なく堅調(他の商品も落ち着いている)
資源国・新興国、中国も落ち着いており、
市場の主役でもあり騒動の舞台でもあった米国は、
ポジティブ解釈かのように引け味の良い動きで終えております・・・

何やら市場では最も待ち望んでいる減税を含む税制改革が、
当初は遅れることを織り込んでいたので、早まることはポジティブだとか、
税制改革や規制改革は複雑ではなく実行可能だとか、
ということでポジティブ解釈になっているようですが、ホンマかいな(笑)

冒頭でも書いた通り、トランプマン政策の中の単なる一つではなく
看板政策の一つが、しかも身内のせいで議会を通らなかったのですからね。

これまではトランプマンの支持率が、歴代大統領よりは低いとは言え、
大統領選の得票率とほぼ一致するような支持率は維持しており、
しかも支持しているのは熱狂的な弱者と言われる支持者でもあったので
支持率(世論)を背景に党内も議会もねじ伏せる力はあったでしょうけど、
逆に不支持の反トランプマン勢力は、熱狂的・・・いや感情的と言えるほど
トランプマンを毛嫌いしているだけに、支持率が低下している現状では
世論を恐れて議会で反対することも躊躇しない流れとなりそうです。

そもそも感情は全てを上回るので、利害はそっちのけで感情任せに反対し
トランプマンを引き摺り下ろす・・・いや、少なくともダメージを与える
という目的で、どっかの国の野党議員のように、米国の野党だけではなく
身内すらも何でも反対という動きが加速する可能性は大いにあり得ます。

ただでさえ議会とは関係ない大統領令ですら、司法からの横槍が入り、
司法に訴えれば差止できるのでは・・・という流れも台頭しつつあるだけに
週末のオバマケア代替法案が撤回されたことに対して、
果たしてポジティブな解釈をしてよいのでしょうか・・・(笑)

個人的にはトランプマンに頑張って欲しいとは思ってますが、
さすがに今回は良からぬ動きが加速するきっかけになるとしか・・・

そんな動きを後押しするとも言える足元の米国市場の需給環境ですが、
21日時点ながらを確認すると、ドル買いポジはやや増加したものの、
相変わらず過熱とは言えない水準であり
米債券売りのポジは大統領選直後の水準まで低下しており、
米債券とドルはトランプラリー(米債券安・ドル高)再開の余地はありますが
米株買いのポジは昨年の水準まで積み上がる余地が多少はあれど、
依然として大して減少しておらず過熱水準であり、
バリュー面においても割高水準ではありますので、
米株がこれらの需給環境や割高感を無視して駆け上がれるのかどうかは、
足元で堅調な米景気と米企業業績が、さらに拡大をすることへの期待であり
その期待を後押しするのがトランプマンの政策への期待でもありますから、
これらの期待が膨らめば割高感も和らぐことになり、
さらにこれまでを上回る商いへと膨らめば、足元の需給環境も呑み込めますが
期待だけが膨らんだとしても、商いが膨らまないようだと、
米債券とドルがトランプラリー(米債券安・ドル高)再開の動きになろうとも
米株は利上げが重石だとか口実をこじ付けられ、
大人の都合でもある需給に則した動き(米株のガス抜き)となりそうです。

ちなみに原油の買いポジは足元で減少しているものの、まだ高水準であり
為替については、ユーロとポンドは欧州の項で書いた通りですが、
円売りポジについては急増した先週から僅かに減少している程度なので、
巻き戻し(円高)余地が大きいと言えます。

その他の国内の需給環境については、海の向こうと違って過熱しておらず
日本株はバリュー面においても、肝心なのは来期業績ではあるものの、
四季報等の来期業績見通しを含めても割高とは言えず、
(企業想定為替レートから見ても現状の円高水準は影響ないです)
国内のマクロ環境においても米欧に比べると見劣りするものの悪くないので
現状の国内環境としては、円売りポジの積み上がりと、
海の向こうとは毛色の違う政治スキャンダルがやや気掛かりという感じです。

かといって国内独自の好材料は、為替以外の需給面(期末配当物色も含む)
バリュー面くらいなので、世界の景気敏感株でもある日本株としては、
主役の米国を始めとする海の向こう次第という状況が続いていると言えます。

以上の通りなので今週としては、
欧州や中国のリスクが燻っていたり、国内の政治コント等はあるものの
市場の動きでの焦点は、米株動向と米株の商いであり、
心理面ではトランプ政策に対する期待が持続・拡大するのかが焦点です

そしてこれらの焦点に関わりそうな今週のイベントであったり、
市場が動くきっかけになりそうな今週のイベントとしては、
詳細は前記事に貼ってある今週のスケジュールを御参照頂くとして、
その中からピックアップすると以下の通りです。

 27日 17年度予算案採決、金融政策決定会合における主な意見
     中国2月工業利益、独3月IFO企業景況感指数
     ラウテンシュレーガーECB理事会見
     米2月ダラス連銀製造業活動指数、米2年債入札
     FOMCで投票権を有するシカゴ連銀総裁とダラス連銀総裁の講演
 28日 新月3月期決算銘柄の権利付最終売買日、ニトリ決算
     中国農業銀行決算、ロシア・イラン首脳会議
     米1月ケース・シラー住宅価格、米3月消費者信頼感
     イエレンFRB議長講演米5年債入札
     FOMCで投票権を有するダラス連銀総裁とパウエル理事の講演
 29日 3月期決算銘柄の権利落ち日
     アラブ首脳会議、米週間原油在庫、中国建設銀行決算
     英政府のEU離脱通知、米2月中古住宅販売保留指数
     FOMCで投票権を有するシカゴ連銀総裁の講演、米7年債入札
     ハワイ州での入国制限措置の差止命令の延長申し立て審問
 30日 日露戦略対話、2年債入札、東芝臨時株主総会
     中国工商銀行決算、ティラーソン米国務長官がトルコ訪問、
     独3月消費者物価指数・速報値
     米10-12期GDP・確定値、米・デンマーク首脳会談
     FOMCで投票権を有するダラス連銀総裁の講演
     メキシコ中銀政策金利発表
 31日 月末、プレミアムフライデー
     2月消費支出、2月消費者物価、2月鉱工業生産、2月住宅着工
     中国3月製造業PMI&非製造業PMI、中国銀行決算
     英10-12期GDP・確定値、ユーロ圏3月消費者物価
     英EU離脱通知を受けたEU側の交渉指針草案を公表
     米2月個人消費支出、米3月シカゴ購買部協会景気指、リグ稼働数
     FOMCで投票権を有するミネアポリス連銀総裁の講演
  1日 中国3月財新・製造業PMI
  2日 中国清明節(2-4日)

 週を通して 国内政治スキャンダル動向、国内IPOラッシュ
       中国、北朝鮮、欧州(政治&財政)テロといった各リスク
       トランプマンの議会運営&政策実行力への懸念
       米国通商代表部が外国貿易障壁報告書発表(月末予定)

見ての通り、多めにピックアップしたものの、
これといった大きなイベントがないからこそではあるので、
(一応、色付けしているイベントは注目ですけどね)
まずは先に述べた焦点が週明けにどうなるのかでおます。

私としては週末のポジティブ解釈が未だ理解できないので、
トランプラリーの巻き戻しであるガス抜きモード(日本は円高株安)が
今週も継続することになり、次のヤマ場である4月中旬から5月までは
続くと見ておりますが・・・ただし過去の需給環境と比べると、
大統領選以降の上昇分を帳消しする程の暴落はないと見ております。
(もしトランプマンよりも安倍ちゃんマンが退陣すると有り得ますけどw)

ということで、明日のスタンスについては・・・

持ち越し短期勝負の方については、以上の通り、
オバマケア代替法案の撤回を受けた先週末の市場の動きである
米債券安(米金利上昇)ドル高、米株高、油高
いわゆるトランプラリー&油高ラリーが継続するのか・・・
というシンプルな見方でもいいのですが、市場の焦点としては
心理面での法案撤回でのポジティブ解釈によるトランプ政策期待の継続・拡大
市場の動きとしては米株の動きと米株の商いが焦点ですから、
明日は米株の先物が堅調であれば、リスク覚悟で勝負するのもありですが、
明晩の米国市場を見極めてからの方が無難でおます。

腰を据えて構えている方については、
明晩の米国市場を見極めてから判断すればいいでしょう。
ただし明日の場中から米株先物を含めトランプラリーの巻き戻しモードとなり
さらに原油安、我が国では円高と商いの伴った株安
という明らかなゴリゴリリスクオフモードとなれば、先にも述べた通り、
次のヤマ場である4月中旬から5月まで続く可能性は高いので
用心のために明日で一旦撤退するのもありです。

腰を据えて新たに参戦する方についても、腰を据えるのであればこそ、
明晩の米国市場を見極めてから判断した方がいいので、
明日がポジティブ解釈継続な動きになろうとも、
新たな参戦は控えておきましょう。
割安中小型で腰を据える方も同様です。

新興市場については、先週末は続伸で終えたものの、
先々週からの下落局面に比べると、物足りない商いでの続伸なので、
シンプルに商いを伴った上昇が連続するまでは、
いわゆる下落局面で商いが膨らみ、上昇局面では商いが減少する
という下げゴリ(資金流出)モードから脱していないと判断し、
値動きを把握している個別銘柄以外では、慎重に動きましょう。
一応、海の向こうと主力大型株は、週明けの米国次第では、
商いの伴わないガス抜きモードであれば、むしろ新興市場には追い風になれど
もしゴリゴリのリスクオフモードになると、新興市場も避けられないので
明日は・・というか明晩の米国市場を見極めるまでは慎重に動きましょう。

ちなみに新興市場を取り巻く環境としては、
国会は野党とスクールウォーズのせいで停滞中ではありますが、
政策やテーマに絡む官民イベントは今後も盛り沢山なので、
まだ好環境が続いているとは見ておりますけどね。

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