不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
雇用統計を経て、まずはイタリア国民投票後の動きから
おはようございます。

今週のスケジュールについては、前の記事に貼っておりますので
そちらをご参照ください


さて週末の雇用統計を受けての週末時点の市場の動きであったり、
本日のイタリア国民投票、今週や今後の見通し等については、
以下の通り、項目ごとに分けて書き進めてまいります。

★雇用統計を受けての米国市場と原油の週末状況

昨日の記事でほんの少し触れた通り、
週末に発表された米11月雇用統計は、利上げへの耐久力が示されたことで、
利上げ観測な米債券安(米金利上昇)ドル高への耐久力も示されたことになり
米株高となるのが単純な動きだと言えますが、
週末は米債券高(米金利低下)ドル安(最弱)、米株は横ばいとなり、
素直な動きではなく、動きだけを見ると織り込み済みのような動きでおます。

御存知の通り、トランプマンが勝利した米大統領選以降、
米債券安(米金利上昇)ドル高、米株高
というトランプラリーがすでに加速してきたことで、
米金利は年内の利上げを織り込む水準に達しているので、
織り込み済みという口実になってもおかしくないとは言えます。

実際に週末ではなく木曜日からドル最弱の動きだったもの、
米債券は買われる(米金利上昇)というチグハグな動きとなっていたので、
結果的に米債券がドルへ合わせるような動きとなり、
チグハグが解消されたと言えます。

米株は木曜日にダウが続伸、SP500続落、ナスは大幅続落
という大統領選直後のようなチグハグな動きでしたが
週末はダウが小幅反落、SP500とナスは横ばいに近い小幅反発
というギッコンバッタンな動きで踏ん張りを見せております。

いかんせん米株は、いくら利上げへの耐久力を見せたとは言え、
米債券安(米金利上昇)ドル高が重石であり、
米債券高(米金利低下)ドル安が好ましいことに変わりは無いので、
米債とドルがどちらに動こうとも、都合良く解釈する素地はあり、
市場の空気(リスクON・OFF)次第とも言えるだけに、
週末時点では米国以外のリスクOFF材料が見当たらず、
市場のリスクON・OFFスイッチを担う原油が堅調だったので、
米株が御都合解釈な動きをするのは大いにあり得ます。
(原油、商品、資源国・新興国もドル安が追い風ではあります)

ただし一昨日はダウが薄商いながらもSP500とナスが商いを伴った続落、
昨夜は3指数共に薄商いということからも、ダウの買い圧力はイマイチ、
ナスとSP500への売り圧力の強さというのは変わってないです。
さらに大統領選直後に見られた様なFANG等のハイテク株売りであったり、
米金利上昇(米債券安)と共に堅調だった銀行株が
米金利低下(米債券高)と共に売られているということからも
パワー(圧力)だけではなく、動きとしても米株は売りが強いと言えますが
少なくとも低調な雇用統計による利上げどころではないやんけ!
というネガティブな形での米債券高(米金利低下)ドル安、
米株の売り圧力継続というものではないです。

そして繰り返しになりますが、米国以外の良からぬ材料によって、
米債券高・ドル安と共に世界的な債券買い・株売り
というリスクオフモードになったわけでもなく
さらに市場のリスクオン・オフスイッチの役割を果たす原油が、
OPEC総会後の減産合意をきっかけとした堅調ぶりを続けていることで
米債券・ドル・米株が不穏であろうと、VIXが小幅上昇、金も反発しようと
トランプラリー&米国は利上げ出来まっせラリーの本格反転突入であったり
リスクオフモードへの突入の歯止めになっていると言えますので、
好ましい程よい一服で留まることも期待出来ますが・・・
本日のイタリア国民投票が無事に終わればね。

★雇用統計を受けての我が国の週末状況

そんな雇用統計後の米国市場での歯止めとも言える動きのおかげで、
定番のリスク回避な円買いとまではならず、
ドル安になろうとも限定的な円高で留まっており、
シカゴ日経平均先物は18365円と小幅安で帰って来ておりますので、
米国と同様、本格的な反転(円買い&先物売り)とまでは言えない動きですが
週末のザラバは商いを伴った下落だったので、まだ油断はできないです。

我が国のファンダメンタルズ面においては、
米国と違ってマクロ環境は決して良いとは言い切れないものの、
企業業績については企業想定為替レートから乖離した現状の円安水準もあり
少なくとも業績の底打ち期待にはなっており、
政治という面では先進国の中でも際立つ安定ぶりなので、
イマイチなマクロ環境を業績と政治がカバーしているという状況です。

そして足元の需給環境についても、大統領選以降は
裁定買い残が急速に約1.65兆円まで積み上がると共に
シカゴ投機筋の円買いポジも売り越しに転じる寸前まで急速に減少したものの
裁定買い残は3兆円すらも届いておらず、円も売り越しに転じるのであれば、
加熱とは程遠い水準であり、まだまだ円安余地が十分にあるとも言えますので
(ドルの買いポジも2015年水準にはまだ余地があります)
円売り・先物買いモードが続く余地も十分あります。
そしてトランプラリーに乗り遅れたかのように信用買い残は、
未だ2.04兆円と過熱といわれる3兆円にも程遠く、
地味に高水準が続く空売り比率の買戻し余地、
足元で買い越しとなっている外国人買い(あくまで過去の話ですけど)
これらの国内の需給環境からも、海の向こうが落ち着き、
トランプラリーの動き(米債券安・ドル高・米株高)と油高が続くのであれば
我が国も需給面に即した円売り・先物買いが主導する動きが、
継続してもおかしくはない需給環境ではあります。
ただし海の向こう次第ではありますけどね(後述します)

★雇用統計を受けての資源国・新興国、中国の週末状況

トランプラリーでの米債券安(米金利上昇)ドル高が進行すると共に
依然として資源国・新興国からの資金流出も続いており、
阻止しようと介入したインドやマレーシアの効果も空しく、
メキシコ、トルコ、フィリピン等に至ってはトリプル安症状も進んでおり、
キナ臭さに変わりはないのですが、先進国さえ落ち着いているならば・・・
といういつぞやのデカップリングな見方もあり、
大して悪材料視されておらず、むしろ無視されているとも言える状況です。

とりあえず雇用統計を受けた米国市場の動きを見る限り、
トランプラリーの動きが一服となるならば、
資源国・新興国にとっては資金流出の歯止めにはなります。
一方、来週以降もトランプラリーが継続するようであれば、
さらなる資金流出にもなりますので、横睨みはしておいた方がいいでしょう。

中国については債券安(金利上昇)人民元安という資金流出な動きながらも
株価は堅調という動きが続いており、当局の意図した動きとも言えますし、
中国の景気の鏡でもある銅の堅調ぶりからも、
トランプをはじめ米国からの牽制でも無い限り、
あまり気にする必要は無いでしょう・・・
ただ・・・SHIBORの上昇だけは大丈夫なのか?と思うばかりです。
誰も見てないようですが・・・(笑)

★本日のイタリア国民投票に向けたイタリア自身および欧州各国、
 そして各国の織り込み具合

雇用統計後の日米と資源国・新興国における週末時点の状況は以上の通り、
結果的に本日のイタリア国民投票に向けた状況となるわけですが、
日米に限ってはとてもやないけど織り込まれたとは言えない水準であり、
ブレグジットや米大統領選前と比べても随分と楽観ムードではあります。

だからこそ、市場ではすでに織り込まれていると言っているのが、
イマイチよくわからないです・・・

かと言って、イタリア自体が織り込まれているのかと言えば・・・
イタリアの株価指数は年初来安値近辺で低迷しており、
モンテパスキやウニクレディット等のイタリア金融機関株も、
上場来安値圏で低迷しているので、イタリアだけの限定的な騒ぎであるならば
株価的には織り込んでいるとも言えますが、
肝心のイタリア10年債利回りはすでに上昇していると言われながらも、
南欧財政リスクの高まった頃どころか、2015年の水準すら超えておらず
CDSも同様なので、単純に債券がその程度ということは、
ドラギえもん(ECB総裁)がイタリア国債を買い支えるとの報道もあり
そもそも心配する必要が無いと見ており、株価だけが国民投票を口実に
売り込まれているだけ・・・という見方もできますけど、
少なくとも織り込んでいるとの言い方だけはどうかなと思うばかりです。

そんなイタリアを抱える欧州についても、
週末は米英共に債券高、株安(薄商い)となりましたが
株価は英国が軟調続きであったり、欧州各国も日米に比べると軟調ですが
米大統領選前の水準を割ったわけでもなく、
債券利回りについては、ポルトガルがやや危うい動きではあるものの
南欧財政リスクの頃の水準には程遠いだけに、
織り込み済みとまでは言えない中途半端な軟調ぶりでおます。

以上の通り、当事国であるイタリアの株価以外は織り込んでいるとは思えず、
欧州各国と英国がやや足元で軟調が続いており、
日米に至っては織り込みには程遠い堅調ぶりであり、
資金流出に見舞われていた資源国と新興国だけが、
結果的に織り込まれているという状況です。

だけに・・・本日の国民投票が無事に可決されるのならばいいのですが、
またしてもアテにならないのでは?という疑いが拭えないものの、
報道や観測通りに否決されるようだと、レンツィ首相が辞任すると言っており
そうなると欧州でブームとなっている極右政党が政権を握る可能性が高まり
EU離脱ドミノ懸念だけでなく、ユーロ圏崩壊懸念(財政リスク再燃も)、
それによってただでさえ瀕死の状態の伊金融機関がトドメを刺されるとの懸念
といったイタリアだけに留まらない良からぬ連想ゲームが
拡大する可能性もあるだけに、雇用統計後の単なる一服モードではなく
トランプラリーの本格反転とリスクオフが重ならないことを願うばかりです。

★今週の焦点やきっかけイベント

以上の通りなので、まずはイタリアの国民投票の結果を受けて、
(一応、本日はオーストリア大統領選の再決選投票もありますけどね)
市場がどう反応するのかが今週の焦点であり、
しかも投票の締め切りは日本時間の7時、出口調査の結果は7-8時頃
正式な結果が判明するのは11時だそうですから、
例の如く日出る国として先頭で受けて立つことになりますので、
アテにならないマスコミや市場の観測通りに否決されると
Brexitや米大統領選の様に、例え騒ぎが一日だけで終わったとしても、
先に述べた我が国の織り込み度合から見ると、
それなりにショックが起きる可能性は十分にあり得ますし、
これまた先に述べた良からぬ連想ゲームが拡大するようだと、
トランプラリーの本格反転とリスクオフが重なり
我が国は円ゴリラ・日本株のゴリ売りが継続することになります。

一応、明日はユーロ圏財務相会合、明後日はEU財務相会合、
8日には伊国債を買い支えるとも言われているECBの理事会があり、
我が国も明日は浅川財務次官と黒ちゃんの講演、8日も黒ちゃん講演
という火消し態勢が整っているとは言えますが、
当事国のイタリアや欧州からの火消しが必須なので
明日の我が国の騒ぎは収まらない覚悟はしておいた方がいいでしょう。
あくまで騒ぎが起きたらの話ですけどね。

そしてアテにならん観測に反して可決されたり、
否決されても織り込み済みという反応となって、何事もなく通過すれば、
次の動くきっかけとなるイベントとしては、以上の火消しイベントも含めると
最大のヤマ場は利上げに踏み切るであろう13-14日のFOMCですが
今週は8日のドラギナイト(ECB理事会)、
9日は我が国の需給イベントであるMSQという流れのドラQ、
同じく9日にはOPEC非加盟国会合、
週を通してはトランプマンのサンキュツアー
という何を話すかわからない怖さのあるイベント・・・
これらが今週の大きなきっかけイベントと言えます。

他にも国内政治が盛り上がっていたり(8日は税制改正大綱取りまとめ)、
国内外の経済指標や要人の講演、
といったそれなりのイベントが控えておりますが、
とにかくまずは明日のイタリア国民投票の結果がどうなるのか・・・
そして市場がどう反応するのかが焦点であり、
それに合わせて動くしかないです。

個人的にはイタリア国民投票の結果がどうなって、
市場がどう反応するのかというのは・・・わかりまへん(笑)

日本は少なくとも政治が最も大きな材料であるのは間違いないので、
海外も同じだと言いたいところですが、ここ最近は立て続けに、
ブレグジットと米大統領選後の動きをすっかり外してしまった私としては
何ともわからないというのが正直なところですが、
先にも述べた通り、雇用統計後の動きから見れば、
少なくともトランプラリーが一服モードには入りそうであり、
下手をすればリスクオフなのかなとは見ております・・・(笑)

★明日のスタンス

ということで、私の見方はともかくとして明日のスタンスとしては、
イタリア国民投票後の動きに合わせて立ち回るしかないので・・・

持ち越し短期勝負の方については、イタリア国民投票の結果を受けて、
米債券安(米金利上昇)ドル高、米株高、油高(日本は円安・株高)
というトランプラリー&米利上げラリー&油ギッシュラリー、
我が国としては円安と商いの伴った株高が続いているのであれば、
ひとまず8日のECB理事会と9日のMSQというドラQまでの目線、
もしくは来週のFOMCまでの目線で大いに勝負すればいいですが、
以上のラリーの動きが反転したり、リスクオフとなっていれば、
当然ながらその日限りの勝負に留めておきましょう。

そしていつも書いていることですが、
ベースとしては米債券(米金利)ドルが最も重要ですが、
現状のリスクON・OFFスイッチとなっているのは米株と原油なので
リスク許容度を測る意味では米株と原油が重要だと言えます。
国内目線でシンプルにみれば、円安にさえなっていれば、
結果的に海の向こうもリスクオフではないということです
ただし今週はイタリアの国債、CDS、金融機関株くらいは見ておきましょう

腰を据えて構えている方については、
イタリア国民投票を含めて何かをきっかけに一服になろうと、
リスクオフになろうとも、これまでの余力も十分にあるでしょうから、
シンプルに起点となった大統領選直後の安値、
水準を切り上げて17500円を割るか、なんなら18000円を割るか
それとも商いを伴う日米株安、米債券高(金利低下)ドル安(円高)原油安
というラリーが全て反転すると共にリスクオフとならない限り、
王者の風格で構えておけばいいでしょう。
どれを撤退の目途にするのかはご自由にどうぞ。

新たに腰を据えて参戦する方については、同じく上記の水準を割るか、
最悪の反転となった場合は、潔く撤退するという姿勢だけを忘れなければ、
一服モードになろうとも、個別のタイミングで自由に参戦すればいいです。
現時点での年末目線(遅くともFOMC以降)では、
イタリアの国民投票で良からぬ連想ゲームが拡大&長引いたり
トランプが余計なことを言わない限り(ドル高牽制等)
ポジティブ目線に変わりはないのでね。

新興市場で勝負する方については、小難しい国内外の背景もありますが、
週末時点のマザーズは商いの伴った続落となってしまったので
上昇局面で商いが膨らみ、下落局面では商いが減少
という上げゴリモードが終わったと判断した方が良いでしょう。
従ってシンプルに週末を上回る商いの伴った上昇が連続するまでは
慎重に構えておいた方がいいです。

ただし中長期的な新興市場を取り巻く環境については、
マザーズは5月高値の裏も通過し(6月高値の裏(12月9日もありますが)
主力大型株が一服すればこそ、新興への資金流入も期待できますし、
このままトランプラリーの継続と共に主力大型株の堅調ぶりが続いたとしても
それはそれでいずれは新興市場への資金流入にも波及するでしょう。
そして14日まで国会が延長されたことも含め、
今後も政策・テーマに絡む官民イベントは多く、季節性も含めると、
懲りずに新興市場は好環境が続くと見ております。

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