不沈艦日記
マーケット展望、想定為替レート、月次売上データなどなど。
まずは週末状況とBrexit前水準を見ながらの今週
おはようございます。

仏でテロ?とも疑われている痛ましい無差別殺人が起き、
トルコでは死者が200名近くになるクーデターが発生したり、
キナ臭さも感じてしまいますが・・・

英国のEU離脱をきっかけに、EU各国で離脱機運も燻っているだけに、
仏の事件がIS絡みのテロであるならば、
さらに離脱の機運が高まりそうであり(移民政策にも問題はあるでしょうが)
そこに最近は政治の不安定化と共にテロが頻発していたトルコにて、
軍によるクーデターが起きたわけですから、クーデターが失敗に終わっても、
アラブの春の再燃ドミノとか内戦にはならなくとも、
これまで以上に政治の不安定化(対立)は続きそうですし
単純に国防や治安に付け入る隙を与えるのは避けられないでしょうから、
これまで以上にテロが頻発するリスクは高まり、
結果的にお隣のEU各国では右派台頭機運が高まることになり
EU離脱ドミノへと繋がる可能性も無きにしもあらずです・・・
しかもこれまでテロの起きた仏、ベルギー以外の国で、
大規模なテロが起きるようだと、一気に吹き出しそうではありますが・・・

以上はあくまで悲観的な連想ゲームではありますが、
こういう問題は金融危機や財政問題、景気不安とは違い、
市場が落ち着こうとも関係なく動く問題ですから、
しつこいようですが得体が知れないリスクだなと思うばかりであり、
だからこそ私は足元の急反発にも乗れなかったわけですけどね・・・

そして過度に気にしていてもキリがない問題とも言えるのですが、
突発的だった911テロや東日本大震災等の自然災害は、
まさに予想も出来ない・・・気にしていてもキリがない問題ではあるものの、
今回のEUで継続している政治的な燻りだけは、リスクの得体が知れず、
連想ゲームをどうにでも拡げられるだけに、どうも気になってしまいます。

そういや欧州でテロ懸念が拡大すると、
結果的に米国でもトランプ人気が再燃してもおかしくないですから、
そういう意味では参院選を経て、政治が安定したとも言える我が国は、
米欧に比べると得体の知れん政治リスクの無い国とも言えますけどね。
(都知事選は珍獣達の泥仕合と化しておりますが・・・)

とりあえず週末に発生したトルコのクーデターは、ほぼ沈静化した様ですが
週末の市場の動きとしては、トルコリラが売られたのはもちろんのこと、
有事のドル買いを凌ぐリスク回避の円最強高となり、安全資産の金も急反発、
債券も買われているので、一応リスクオフの動きにはなっており、
クーデター前までは堅調だった米欧株式市場は、週末がSQだったので、
クーデターをきっかけ(口実)に、反動が起きてもおかしくはないのですが、
如何せん発生したのがNY市場の引け間際だっただけに、
クーデター前までの基調が全て崩れたという程ではなく、
しかもクーデタ自体は鎮圧されたようですから、
週明けはちょうどいい押し目とばかりに、
定番のテロには買い向かえという展開になってもおかしくはないです。

じゃあどっちやねんっちゅう話ですけど、
トルコのクーデターがこのまま沈静化するのか・・・
以上のような連想ゲームリスクが拡大・再燃するのか・・・
という点はわからないので、
クーデター前までの市場の状況と今後のスケジュール等を加味しながら、
判断するしかないです。

まずクーデター前までの状況を整理すると、
Brexit騒動は沈静化したかのように市場は動いておりますが、
それを沈静化させる裏付けとして英国・欧州を始め、
日本を含む各国の金融・財政両面での協調策への期待が下支えとなっており、
同時に各国の景気と企業業績が焦点となっております。

その一方で本来の市場の主役である米利上げの方向感にも焦点が移り、
それの裏付けとなる現在発表中の米企業決算を始めとする米国内の景気が、
利上げに耐えられるのか・・・というのも焦点となっており、
週末までに発表された米企業決算と米経済指標を見る限り、
米国内は利上げに耐えうる状況であるという見方に変わりつつあります。

以上のような見方に対して市場の動きはどうなっているのかを、
Brexit騒動前の水準と比較してどうなのか・・・
という視点で確認すると以下の通りでおます。

★株式市場

当事国の英国を始め米国、ユーロ圏以外の欧州各国、資源国、新興国、
中国すらもBrexit騒動前の水準を回復しており、
日本は新興と2部以外は週末に何とか回復しており
シカゴ日経平均先物も維持しております(クーデター後はともかく)。

一方、ユーロ圏はBrexit前水準までは回復しておらず(南アも)
日本もギリギリ回復したという状況を考えると、
そもそも日本とユーロ圏は過剰に急落した部分があるとはいえ、
結局はゴリゴリの金融緩和真っ只中である日本とユーロ圏は、
残念ながらBrexit云々以前に、金融政策の効果がないと言うか、
薬漬けの廃人扱いされているのではないかとも思ってしまいます。

ただし日本は参院選後の政治の安定と共に財政政策への期待も高まっており
やっとこさ金融政策だけの片輪走行から財政との両輪が廻ることで、
金融政策も効いてくるとの期待での円安進行もありますので、
財政統一がされておらず実質的に金融政策しか打てないユーロ圏よりは
廃人度ではマシだと見られているとも言えますが・・・(笑)

さらに日本株はBrexit騒動で最弱となっていた反発余地に加え、
足元では裁定買い残が09年4月以来の水準まで干上がり、
シカゴ投機筋の円買いポジは過去最高水準近辺まで積み上がり、
信用買い残は2.3兆円程度、足元では高水準な空売りも続いており、
国内の需給環境としては巻き戻しの余地が大きかったので、
円売り先物買いが主導する巻き戻しが起きると共に、
政策期待による日本買いとも言える商いも伴いつつある状況です。
ちなみに巻き戻しが始まった先週に入ってから裁定買い残は増加しており、
円買いポジも減少しているので、巻き戻しが起きている裏付けと言えます。

★債券市場

クーデター前までは世界的にやや債券安となっておりましたが、
全ての国がBrexit騒動前の水準には遠く及ばない戻しであり、
根強いリスク回避な債券買い状況から脱していないと言えます。

ただしBrexit騒動以来、英、米、欧、日が資金供給に動いた上に、
英、欧、日では追加金融緩和観測がかなり高まっており、
米国も無理は利上げはしないだろうとの観測もありますので、
現状の世界的な債券高は金融政策通りという見方もできます。

ちなみに個人的には、異常な債券高(債券バブル)だと思うだけに、
弾けた時の恐ろしさを感じるばかりではあります。

★為替市場

クーデター後は先にも述べた通り有事のドル買い、
それを上回るリスク回避の円最強高となっておりますが、
クーデター前までを見ると、
Brexit騒動で最も売られていた当事者のポンド、
波及リスクのあったユーロは共に、足元ではやや戻しているものの、
Brexit騒動前の水準には程遠い状況です。

一方、Brexit騒動でも必殺リスク回避の最強高となっていた我らが円は
先にも述べた金融・財政両面での政策期待もあってほぼ回復しております。

ドルは足元で高まりつつある利上げ観測もあって、
Brexit騒動後の堅調ぶりは継続しており、
資源国・新興国通貨はそれ以上に堅調に推移しておりますが、
別世界で動いている人民元は、相変わらず傍若無人な人民元安が継続中です。

以上のことからもポンド・ユーロ・円については、
債券と共に金融政策通りの動きであり、
先にも述べた通り、円は需給的な巻き戻しの動きとも言えます。

★商品

Brexit騒動で異常に買われていた金は、
足元でやや戻しておりましたが、Brexit騒動前水準には程遠く、
まだ高値圏を維持しております(クーデターを受けて上昇もしております)

ドルと共に市場のリスクON/OFFスイッチであり潤滑油でもある原油は
Brexit騒動直後も大して動きませんでしたが、
足元ではやや売られつつあります
(週末はナイジェリアの地政学リスクや需給イベントで反発してますが)

景気を映す鏡でもある銅は、Brexit騒動前の水準を回復しており、
心強いとも言えますが、そもそもが09年以来の低水準ですからね・・・
他の金属についてもほぼ同様でおます。
穀物についてはBrexit騒動前水準どころか低迷が継続中でおます

★その他

低水準ながら不気味にジワジワと上昇していた銀行間金利は落ち着いており
CDSも落ち着いており、VIX指数も1年ぶりの低水準ですから、
素直に緊張感は感じられないとも言えますが、
そろそろ緊張感が増すのか・・・これからが本番とも言えますが(笑)


以上の通りなので、ポンド、ユーロ、ドル、債券、金、原油は、
Brexit騒動前の水準には戻っていないのですが、
ポンド、ユーロ、ドル、債券は、金融政策通りとも言えますし(円も)、
銀行間金利やCDS、VIXの落ち着き、株価の堅調ぶりからも、
市場は楽観モードであると素直に受け止めるべきなのかもしれません・・・
ただし堅調な金と足元で軟調な原油の動きには違和感を感じます。
(しつこいようですが個人的には異常な債券高も)

とりあえず為替と債券は金融政策通りということで、
Brexit騒動前の水準に戻ってなかろうと目を瞑るとしても、
株価はBrexit騒動前の水準を回復してないのはユーロ圏だけなので、
(独等の高格付け国はあと少しで回復水準)
Brexit騒動前の水準をとっくに越えている米英は、
週末がSQだった上に、鎮圧したとはいえクーデターという口実もあるので
同じく突破している資源国、新興国と共に、そろそろ一服してもおかしくなく
米国の子分でもある我が国も騒動前の水準を回復したという達成感はあります

従って安全資産の金の堅調ぶりや原油の崩れが継続せず、
銀行間金利やCDS等にも緊張感が台頭しなければ、
目先は反動安になる可能性は高いものの、
基調自体は崩れそうにもなく、そこは押し目という見方で良いでしょう。

ただしあくまでトルコクーデター前までの市場での観測や需給環境、
市場の動きからの判断による可能性の高いであろう見方ですから、
単純にクーデター後のリスクオフの動きが継続するとあきまへんけど・・・

ということなので、週明けとしては、
まずクーデター後のリスクオフの動きである債券高、円最強高、
有事のドル買い、ユーロ安、ポンド安、金玉高が継続するかどうか次第です。

個人的には週明けはマザーズの先物が上場することもあり、
賑わっていた任天堂から新興市場へ資金が移る可能性もありますし、
主力大型株は米英と共に一服しそうではありますが、
我が国は出遅れと良好な需給環境からの巻き戻し余地によって、
すぐにリスクオフ&一服から回復し、先日も書いた通り、
黒銀会合と安倍ちゃんの政策発表、国内企業決算のピーク、
欧州のストレステスト結果発表が重なる月末(29日)までは
足元の堅調な地合いは継続するとみておりますが・・・
(26-27日にはFOMC、29日にはGPIFの運用報告もあります)

とは言え、リスクの主役は海の向こうではありますので、
海の向こうのリスクに絡む今週のきっかけイベントとしては、
昨日の記事に貼ったスケジュールの色付けしているものになりますが・・・

米国は利上げのさじ加減占う企業決算が本格化することが主役であり
何気に注目なのは大統領候補が正式に決まる米共和党大会です。
欧州は重要経済指標もありますが、21日ECB理事会が主役イベントであり
やや気がかりなのは19日の欧州司法裁の判断です。
中国は本日の住宅価格と週末のASEAN外相会合での南シナ海問題、
世界的にはまずトルコクーデターの動向、
19日のIMF経済見通しとトルコ中銀の金融政策会合、
満月の20日は原油在庫と有志連合国国防相会合
23-24日のG20財務相中央銀行総裁会議といったところです。

国内の今週のイベントとしては、
19日のマザーズ先物上場(新興と任天堂の動き)、大証の新システム稼働
20日の安川電機決算、22日の日本電産から始まる企業決算の本格化、
消費額に続き客数は減っているのかが注目の20日の訪日外客数と小売指標
といったところです。

以上の通りなので、明日のスタンスとしては、

持ち越し短期勝負の方については、
先に述べたクーデター後のリスクオフの動きが継続していれば、
その日限りの勝負に留めておくべきですが、
リスクオフの動き沈静化し、先週と同様、商いも伴っているのならば、
基本的には29日までの目線で割り切って勝負するのはアリです。
一応、目安として企業想定為替レートの1ドル105円は維持しているか、
そして不穏な金と原油の動きにも注意は払っておきましょう。

腰を据えて新たに参戦をする方についても、
参戦判断としては持ち越し短期勝負の方と同様ですが、
29日以降のリスクについての許容度はお任せします。
数年単位で勝負する方は、銘柄にもよりますが、
引き続き仕込み時であることに変わりはないです。
中小型・割安狙いの方も同様です。

新興市場は、週末時点では依然として危うい状況が継続しておりますが、
先にも述べた通り、明日はマザーズ先物が上場しますので、
お祭りと化していた任天堂から資金が移動する可能性もあり、
今週は期待できると見ておりますが、シンプルに判断するのであれば、
これまでの下落局面を上回る商いを伴った上昇が継続するまでは、
慎重な勝負に留めるのが無難ではあります。

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