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不沈艦日記
マーケット展望などなど。
8月中旬以降も見据えつつ、まずは3つのヤマ場
おはようございます。

一昨日は黒いドーピングによって乱高下を繰り返すことになり、
欧州時間に入ってからもそれなりに余波がありましたので、
地球を一周くらいはするのかと思いきや、さざ波程度も持続することなく
欧米市場は黒いドーピングが無かったかのように週末を終えております・・

せめて無かったかのように終わってくれれば、まだ良かったのですが、
残念なことに地球を一周して円高の波が高さを増してしまい、
津波のようになって帰ってくる事態となり、
ドル円は102円割れ寸前、ユーロ円は114円割れ寸前で帰って来ており、
シカゴ日経平均先物も16320円と大きく下げており、
黒いドーピング無かったどころか、失望かのように帰ってきております・・

昨日決めた追加緩和策は、ETF買入枠を6兆円に倍増ということなので、
今更ながら為替介入ならぬ株式介入やがなと呆れる程のものだとは思いますし
他のクジラ達と共に買い続ける限り、需給を引き締め続け、
下値が堅くなり続けるのも事実ではありますが・・・

現在発表されている国内企業決算での企業想定為替レートを見る限り、
一部には1ドル100円、1ユーロ110円に修正する企業はあるものの、
1ドル105-110円、1ユーロ115-120円の範囲の企業が多く、
せめて1Q決算の着地が堅調ならばまだいいのですが、
そうではなくて厳しい1Q決算が多いだけに、
昨夜の為替水準では2Q以降の業績懸念が払拭されることはないので・・・

いくら黒だるま親方のETF買いを含むクジラの下支えがあろうとも・・・
次回の会合での緩和を示唆するような期待があろうとも・・・
下方修正自体は意外と少なく、数字上のEPS低下は軽微であろうとも・・
そもそも今後発表される業績と想定為替レート次第であろうとも・・

せめて1ドル105円、1ユーロ115円をキープしないことには、
バリュー面では日本買いにならないと言えます。

そして何より黒いドーピングでマイナス金利の深堀が無かっただけでなく
次回の会合でマイナス金利が撤廃されるのでは?との観測もあり、
個人的には長い目でも撤廃した方が良いとは思いますが、
市場では債券安・金利上昇を招いてしまい(銀行には追い風ですけどね)、
一方で週末の海の向こうでは世界的に更なる債券高が加速したことで、
我が国との金利差が縮小してしまい、リスク回避以外の円高要因となり、
皮肉なことに黒いドーピングによる我が国の債券安が円高を招く結果に・・

しかも昨夜発表された米GDPが低調な結果となり、
先日のFOMCでの利上げ見送りが裏付けられてしまうことになり、
FOMC以降続いていた利上げ先送りモードの米債券高ドル安が加速・・・

昨夜の英・欧州においても、英中銀とECBの追加緩和観測だけでなく
引け後に欧州ストレステストの結果も控えていたこともあり、
英欧共に債券高が進んでおり、さらに資源国・新興国、中国も債券高なので、
日英欧の金融緩和モードと米利上げ先送りによる債券買いというよりも、
Brexit騒動以降も続いている安全資産の債券買い(株売り)では?
と思える動きです(各国のCDSは警戒するほどの水準ではないです)。

為替市場についても昨夜は先にも述べた通り、ドル最弱となる一方、
円最強高となってりることからも、リスク回避姿勢と言えます。
(円最強高>ユーロ>資源国・新興国>ポンド>中国人民元>ドル安)

Brexit騒動以降、リーマンショック後の水準も割り込み、
異常に売られていたポンドについても、昨夜はドル安の加速もあり、
対ドルでやや戻したものの、依然として異常な水準からは脱しておらず・・
(シカゴ投機筋のポンド売りポジは13年以来の水準にまで膨らんでいる)

人民元は迷惑な人民元安からやや戻しておりますが、
他の対人民元相場を見ていると、呆れるばかりの操作っぷりです・・(笑)
中国は理財商品への鬼の規制報道もあり、先週はキナ臭くもなりましたが
人民の生命も財産も人権も無視できる変態独裁政治体制であり、
市場の操作っぷりも見ていると、ある意味では無敵なのかとも思えたり(笑)

ついでにクーデターのあったトルコについては、
トリプル安から反転の動きが続いております(トリプル高)
(CDSも足元では横ばいながら低下しております)

そしてBrexit騒動以降、リーマンショック後の水準も割り込み、
異常に売られていた欧州銀行株は、昨夜は反発したものの、
欧州ストレステスト結果発表前のことですからアテにはならないですし、
ポンドと同様、依然としてBrexit以降の安値近辺に留まっているので
昨日の早朝に発表されたストレステスト結果を受けた週明け以降、
テストで問題視されたモンテ・パスキ、ウニクレディト、ドイツ銀行等を始め
あく抜けとなって上昇するのか、改めて嫌気されるのかを確認しないと、
まだまだ欧州金融機関の燻りが消えたとは言えません。
(銀行間金利は米英欧日の各中銀の資金供給もあって落ち着いてますけどね)

同じくBrexit騒動以降、買われていた金については、
昨夜も含め堅調ぶりは変わっておらず(他の金属も)、
原油は昨夜プチ反発したものの下落基調は変わっておらず(穀物も)、
商品の動きを見る限り、リスクオフの動きが続いております。

以上の通り、世界的な債券高(我が国は債券安)、ドル安、ポンド安、円高
欧州金融機関株安、金の堅調ぶり、原油の下落基調・・・
というリスクオフの動きは継続していると言わざるを得ないのですが、
一方で株価については、ユーロ圏以外は、
国内外共にBrexit騒動前水準を超えて回復しており、
VIXも2年ぶりの低水準近辺に留まっており(反動が怖いとも言えます)、
米利上げの先送り観測と英欧日の金融緩和モードだからなのか、
株式市場については、以上の様なリスクオフな動きの債券、為替、商品に比べ
比較的堅調というか楽観モードだとは言えます・・・
週末時点では黒い失望な我が国、米国も上値は重そうですけどね・・・

ということで、以上の週末状況を踏まえつつ、
今後のスケジュール等も加味しながら、書き進めて参りますので、
まずはいつも通り、今週のスケジュールから御覧ください。
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国内 海外
31(日) 東京都知事選・投開票 IOC理事会(30-31日:リオ)
角田、富士見各市長選投開票
1(月) 7月日経製造業PMI・改定値(11:00) 中国7月製造業PMI(10:00)
7月新車販売台数(14:00) 中国7月非製造業PMI(10:00)
人民元基準値発表(10:16)
臨時国会召集(1-3日) 中国7月財新製造業PMI(10:45)
 参院の新たな正副議長と各委員長を選任 トルコ7月製造業PMI(16:00)
台湾の国会議員団が訪日(1-4日) 仏7月製造業PMI・改定値(16:50)
独7月製造業PMI・改定値(16:55)
トヨタ自動車がダイハツを完全子会社化 ユーロ圏7月製造業PMI・改定値(17:00)
シャープが東証2部へ 英7月製造業PMI・改定値(17:30)
米7月マークイット製造業PMI・改定値(22:45)
7月大手百貨店各社の月次売上高 米7月ISM製造業景況指数(23:00)
小売各社の7月月次発表ラッシュ開幕 米6月建設支出(23:00)
 ※7/22のポケモンGO配信開始以降の
  影響が注目。 NY連銀ダドリー総裁講演(10:15)
 ※ハト派、投票権有
(決算) 約80社 第129回IOC総会(1-4日)
三菱UFJ、あおぞら、常陽銀、足利、東急不  ※3日に東京五輪の追加新種目決定
キーエンス、イビデン、日光電、日精工、NOK ASEAN経済相会合と関連会合(1-7日)
住友商、住友電、旭硝子、東ソー、ポーラHD
塩野義、大正薬、東邦HD、アンジェスMG (決算)マイクロチップテクノロジー
JT、亀田菓、トリドール、寿スピ、ロイヤルHD
大塚商、ベネッセ、GMO、CTC、ネットワン (休場)カナダ、スイス、アイスランド
EG、GMO-AP
2(火) 7月マネタリーベース(8:50) 人民元基準値発表(10:16)
7月消費者態度指数(14:00) 人民銀の公開市場操作(10:16)
2市場信用取引残高(16:00) 豪6月貿易収支(10:30)
豪6月住宅建設許可件数(10:30)
閣議、閣議後会見 英7月建設業PMI(17:30)
 ※新たな経済対策を閣議決定 ユーロ圏6月生産者物価(18:00)
 ※経済白書、防衛白書公表 米6月個人消費支出(21:30)
臨時国会召集(1-3日) 米6月コアPCEデフレーター(21:30)
 参院の新たな正副議長と各委員長を選任 米6月個人所得(21:30)
民進党両院議員総会 米8月IBD/TIPP景気楽観指数(23:00)
 ※時期民進党代表選の日程を決定 米7月新車販売台数(26:00)
カーライルジャパン投資戦略説明会 API米週間原油在庫統計(29:30)
全国財務局長会議(10:00)
三菱自動車が特別調査委員会からの 豪準備銀行政策金利発表(13:30)
 燃費不正問題の報告書を公表(15:00) ダラス連銀カプラン総裁講演(19:15)
 ※調査委会見(17:00)社長会見(18:00)  ※ハト派、投票権なし
SPORTEC2016(2-4日) 第129回IOC総会(1-4日)
RE-CARE JAPAN(2-4日)  ※3日に東京五輪の追加新種目決定
ウェルネスフードジャパン(2-4日) ASEAN経済相会合と関連会合(1-7日)
ファストリ7月国内ユニクロ売上高(15:00) ブラジル大統領弾劾法廷の
  設置を承認する上院投票
10年債入札(12:45)
英30年債入札
(IPO)
三井不動産ロジスティクスパーク投資法人 (決算)
P&G、ファイザー、AIG、オフィスデポ
(決算) 約85社 シーゲイトテクノロジー、フレディマック
ホンダ、ヤマハ、カシオ、ミネベア、セガサミー BMW、コメルツ銀行、ルフトハンザ
三菱商、伊藤忠、双日、出光興産、古河電
旭化成、三井化、王子HD、帝人、Gウイン
小野薬、田辺三菱、参天薬、ノエビア
キッコマン、山崎パン、カゴメ、中国銀
京王、NTT都市、三井ホーム、ハンズマン
KDDI、日ユニシス、セプテーニ
3(水) 日銀金融政策決定会合議事録(8:50) 人民元基準値発表(10:16)
 ※6/15-16開催分 中国7月財新サービス業PMI(10:45)
基調的なインフレ率を捕捉する為の指標(14:00) トルコ7月消費者物価(16:00)
プログラム売買状況(15:30) 仏7月サービス業PMI・改定値(16:50)
独7月サービス業PMI・改定値(16:55)
内閣改造・自民党役員人事 ユーロ圏7月サービス業PMI・改定値(17:00)
臨時国会召集(1-3日) 英7月サービス業PMI・改定値(17:30)
 参院の新たな正副議長と各委員長を選任 ユーロ圏6月小売売上高(18:00)
民進党全国幹事会・選対責任者会議(14:00) 米MBA住宅ローン申請指数(20:00)
米7月ADP雇用統計(21:15)
SPORTEC2016(2-4日) 米7月マークイットサービス業PMI改定値(22:45)
RE-CARE JAPAN(2-4日) 米7月ISM非製造業景況指数総合(23:00)
ウェルネスフードジャパン(2-4日) EIA米週間原油在庫(23:30)
新月(5:45) タイ中銀政策金利発表(16:30)
ECB定例理事会(金融政策発表なし)
(決算) 約120社 英中銀金融政策委員会1日目
富士重、スズキ、クボタ、椿本チ、日立造 南ア地方政府総選挙
オリンパス、アズビル、堀場製、オルガノ 第129回IOC総会(1-4日)
三井物、ダイセル、三菱ガス、日触媒  ※3日に東京五輪の追加新種目決定
エーザイ、科研薬、ライオン、アイスタイル ASEAN経済相会合と関連会合(1-7日)
アサヒ、明治HD、カルビー、サッポロ、うかい
ヨネックス、ミズノ、グンゼ、日東紡、日本紙 (決算)
ANA、京急、富士急、センコー、インベスC、 テスラモーターズ、ラルフローレン
新生銀、ふくおか、アプラスF、三菱Uリース リオティント、
スカパーJ、テレ東、UNITED、パラカ HSBC、クレディアグリコル、ソシエテジェネラル
アドウェイズ、ラック、インテリW スタンダード・チャータード
4(木) 対外対内証券売買契約等の状況(8:50) 人民元基準値発表(10:16)
7月車名別新車販売台数(11:00) 人民銀の公開市場操作(10:16)
投資主体別売買動向(15:00) 豪6月小売売上高(10:30)
ECB月報(17:00)
岩田日銀副総裁挨拶(10:30) 米7月チャレンジャー人員削減数(20:30)
岩田日銀副総裁会見(14:30) 米新規失業保険申請件数(21:30)
SPORTEC2016(2-4日) 米6月耐久財受注・確報値(23:00)
RE-CARE JAPAN(2-4日) 米6月製造業新規受注(23:00)
ウェルネスフードジャパン(2-4日) EIA米週間天然ガス在庫(23:30)
10年物価連動国債入札(12:45) ルーマニア中銀政策金利発表(16:00)
ダラス連銀カプラン総裁講演(19:15)
(決算) 約150社  ※ハト派、投票権なし
トヨタ、いすゞ、ヤマハ発、バンナム、ローム チェコ中銀政策金利発表(20:00)
テルモ、ニコン、タムロン、アルフレッサ 英中銀金融政策委員会2日目
ディスコ、荏原、グローリー、リンナイ  ・政策金利発表(20:00)
国際帝石、JX、三井海洋、海洋掘削  ・資産買取プログラム規模(20:00)
クラレ、大陽日酸、エフピコ、ADEKA  ・議事要旨(20:00)
キリンHD、サントリーBF、ツムラ、オンコリス  ・四半期インフレリポート(20:00)
菱地所、三井不、東建物、プレサンス  ・カーニー英中銀総裁会見(20:30)
西武HD、西鉄、TBS、NIPPO、西尾レント 第129回IOC総会(1-4日)
千葉銀、ほくほく、興銀リース、JIA、FVC  ※3日に東京五輪の追加新種目決定
ジョイ本田、アクシアル、MDNT、トランス ASEAN経済相会合と関連会合(1-7日)
楽天、カカクコム、カドカワ、エイベックス 環太平洋合同演習(リムパック)最終日
NTTデータ、DAC、グリー、KLab、ワイゲ
(決算)
ダウケミカル、メルク、エヌビディア、
チェサピークエナジー、MGMリゾート
クラフトハインツ、ケロッグ、シェイクシャック
リンクトイン、ジンガ、プライスライングループ
5(金) 7月上中旬分貿易統計(8:50) 人民元基準値発表(10:16)
6月毎月勤労統計調査(9:00) 豪中銀 四半期金融政策報告(10:30)
6月景気動向指数CI・速報値(14:00) インドネシア4-6月期GDP(11:00)
独6月製造業新規受注(15:00)
閣議、閣議後会見 仏6月貿易収支(15:45)
仏6月経常収支(15:45)
金曜ロードショー「もののけ姫」放映 英7月ハリファックス住宅価格(16:30)
 ※12日は「コクリコ坂」放映 米6月貿易収支(21:30)
米7月雇用統計(21:30)
(決算) 約450社 ※2発目ピーク 加7月雇用統計(21:30)
NTT、セコム、博報堂、スクエニ、ミクシィ、IIJ 米石油掘削リグ稼働数(26:00)
SMC、アマダ、DMG森、KYB、パイオニア 米6月消費者信用残高(28:00)
シスメックス、リコー、島津、ホシデン、サン電 シカゴIMM通貨先物ポジション(8/2時点分)
三菱ケミ、日産化、SUMCO、住友ベ、岩谷産
東レ、東洋紡、住阪セメ、DOWA、中村超硬 ASEAN経済相会合と関連会合(1-7日)
ユニチャーム、アシックス、アース薬、フマキラ
丸紅、兼松、石油資源、スズケン リオデジャネイロオリンピック開幕(5-21日)
伊藤米久、森永乳、アリアケ、日水、六甲バタ
バロー、コロワイド、モスフード、サンマルク (決算)BP、RBS
エディオン、AOKI、Uアローズ、大塚家
大成建、大林組、コムシスHD、安藤ハザマ
住友不、京阪、レオパレス、住友倉
コンコルディ、スルガ銀、大垣銀、セブン銀
イオンFS、TC-Lease、クレセゾン、全国保証
Fスターズ、モブキャスト、トレイダーズ、DMP
6(土) リオデジャネイロオリンピック開会式(6:00) ASEAN経済相会合と関連会合(1-7日)
広島平和記念式典 ロシア政府主催の愛国集会
 「全ロシア青年教育フォーラム」(8/6-9/3)
7(日) 登別市長選投開票 タイ新憲法案の国民投票
ASEAN経済相会合と関連会合(1-7日)

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さあ今週は何よりも大注目なのはリオ五輪の開幕です・・・違う?
確かに一向に盛り上がってないような気もするので残念ですが、
そういう意味では次回の五輪開催地である本日の東京都知事選も注目です。
すっかり珍獣オリンピックと化しておりますが、
与党推薦の増田氏とラーメン大好き化粧が濃い気(小池)さんが、
潰し合いとなってしまい、漁夫の利で鳥頭チン太郎が勝利すると、
さすがに市場にも影響を及ぼす可能性も無きにしもあらず・・・
都民が選ぶことではありますので、とやかく言いたくもないですが、
日本の首都であり五輪の開催を控えているだけにね・・・

まぁ都知事選はともかくとして、今週は週末の雇用統計を始めとする、
月初恒例の米経済指標テンコ盛りウィークであり、
欧州ストレステストを受けての週明けの反応も気になりますが、
とにかく円高GOが止まることが先決ですから、冒頭でも書いた通り、
先週末の黒いドーピング以降の世界と逆行する我が国の債券安(金利上昇)
FOMC以降に加速している米債券高(金利低下:ドル安)、
金融緩和観測とリスク回避姿勢も混じる英債券高(金利低下:ポンド安)
同じく欧州債券高、それらと歩調を合わせる世界的な債券高(金利低下)
これらが債券安へと転じるか、
もしくは我が国がこれらに負けない債券安へと戻ることで、
金利差縮小での円高GO圧力が和らぐことでの円安となるか・・
それとも冒頭で書いたリスクオフな動きのものがリスクオンへと転じ、
リスク回避による円買い圧力が軽減することでの円安となるか・・・
ということが目先の焦点ではあります。

従って債券と円安のきっかけとなりそうな今週のイベントとしては、
以下の3つのパターンが有力と言えます。

・2日に閣議決定される安倍ちゃんの経済対策と3日の内閣改造により
 日本買いを招く株高でのリスクオンによる円安(債券はともかく)
 
・リスクオフのきっかけとなったBrexitの当事国である英国が
 4日に英中銀の金融政策委員会を控えており、
 前回の会合で金融緩和に動くと予告した通りに動くことで、
 出尽くしの英債券安(ポンド高)をきっかけに、
 米欧も追随する形で海の向こうが債券安となり、金利差拡大の円安、
 結果的に債券売り・株買いというリスクオンとなっての円安も。
 (もし欧州ストレステストを嫌気する動きが週明けも続いたとしても)

・週末の雇用統計にて利上げ観測の再燃する好調な結果となり、
 FOMC以降続いていた利上げ先送りモードの米債券高・ドル安から、
 利上げ観測の米債券安・ドル高となるのをきっかけに、
 これまた英欧も追随する形で海の向こうが債券安となり、金利差拡大の円安
 結果的に債券売り・株買いというリスクオンとなっての円安も。

これらに次ぐ、その他の有力なきっかけイベントとしては、

・1日 中国PMI祭、NY連銀総裁の講演、米7月ISM製造業景況指数
    欧州ストレステストを受けた欧州金融株を始めとする反応も。
・2日 10年債入札、英30年債入札、BMWとコメルツ銀行決算
    米6月個人消費支出&コアPCEデフレータ、米7月新車販売
・3日 新月、中国財新サービス業PMI、ECB定例理事会、欧州銀行決算
    米7月ADP雇用、米7月ISM非製造業、米週間原油在庫
・4日 岩田日銀副総裁講演、トヨタ決算、米6月製造業受注
・5日 閣議、6月毎月勤労統計、国内企業決算2発目ピーク
    米6月貿易収支、リグ稼働数、リオ五輪開幕、ジブリンナイト

以上の有力な3つとそれに次ぐものでもきっかけとならなければ・・・

4日のトヨタを始め、週末に2発目のピークを迎える国内決算が
現状の為替水準にも耐えられることを裏付けられるような堅調な業績、
企業想定為替レートとなれば、結果的にバリュー面での旨味が増すことで、
日本買いを招く株高でのリスクオンによる円安にも繋がります。

もしくは週初から始まる大手百貨店各社を始めとする小売の7月月次にて
(ユニクロの月次は2日、1日の新車販売も注目)、
国内消費の穴埋め役である訪日客の客数は増えども、
消費額が右肩下がりとなっているとの懸念を払拭する結果となり
さらに7月22日から配信されたポケモンGO効果が、
あからさまに小売の月次売上に表れているようだと、
ポケモン祭の再燃だけでなく、債券安が追い風でもある銀行とも相まって、
内需が日本株を支える展開も期待出来なくはない・・・

それでもきっかけにならなければ・・・

2月安値の裏(期日)、SQ、国内企業決算一巡が重なる来週末の12日
山の日の祝日は11日、45日前ルールの該当日は15日、
(ジブリナイトも12日にありますが・・・「コクリコ坂」)
そしてイエレンおばさんの講演があるジャクソンホールシンポジウムは、
25-27日ですから、8月中旬以降までは厳しいと言えますし、
下手をすれば先日の記事で書いた最悪のシナリオもあり得ます・・・

逆に以上のきっかけイベントで円安もしくは、
商いの伴うリスクオンとなれば、素直に乗ればいいのですが、
商いが伴わなくとも、国内の需給環境としては、
倍増したETF買いや従来のクジラ買いだけでなく、
足元の裁定買い残は増えたとは言え1兆円割れの低水準であり、
シカゴ投機筋の円買いポジは巻き戻されたとは言え、今年最低水準には程遠く
信用買い残も2.2兆円の低水準、高水準な空売り比率も続いているので
8月中旬までは割り切って巻き戻しの動きに乗るというのはアリです。

以上の通りなので、理想としては安倍ちゃんの政策を好感することで、
結果的に黒いドーピング効果も見直されることになることですが、
安倍ちゃんの政策はすでに報じられている部分も多いだけに、
既出の内容を上回るサプライズとなるか、
内閣改造が政策実行力を裏付けるような人事とならないと厳しいかも・・・
それとも株価の根幹である企業業績での押上げとなれば
素直に理想的ではありますけどね。
アベノミクスやなくてポケモノミクスやったというのは複雑ですが・・・
ちなみに私はまだポケモンGOはやっておらず、
少なくとも五輪が終わるまではやらないでおこうとガマンしております。

ということで、明日を含む今週のスタンスとしては・・・

持ち越し短期勝負の方については、以上の通り、まずは為替ですから、
銀行及び内需は勝負しても良いでしょうけど、大型及び外需については、
先に述べた債券からの円安、リスクオンからの円安とならない限り、
その日限りの勝負に留めておきましょう。
(ポンド、ドル、欧州金融株、金、原油も横睨みしながら)
ただし明日は、2日早朝に閣議決定される安倍ちゃん政策に賭けるならば、
リスク覚悟で勝負するのは御自由にどうぞ。

腰を据えて勝負する方については、
新たに参戦する判断の目安としては短期勝負の方と同様ですが、
先に述べた3つの有力イベントの結果を1つずつ見極めながらでもいいです
数年単位で勝負する方については、銘柄にもよりますが、
仕込み時であることに変わりはないので御自由にどうぞ。
中小型・割安狙いの方も同様です。
すでに腰を据えて参戦済の方については、最悪のシナリオというか、
単純に商いの伴ったゴリゴリのリスクオフとなってから考えましょう。

新興市場については、ついに大型からの資金シフトか?
との動きも週末にやや感じましたが、とにかくシンプルに、
商いの伴った上昇が継続するまでは資金シフトとは言えないので、
自身で動きを把握できているテーマ株等以外は、
リスキーな勝負は控えておくのが無難でしょう。
先にも述べた小売の月次によって、ポケモン祭が再燃することになると、
お預け状態が続いてもおかしくないですからね・・・
個人的には今週こそはと期待もしておりますが・・・(笑)

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