こんにちは。
週末の米株は、シカゴ購買部協会景気指数の悪化を受けて、
QE縮小観測の後退によるジャブジャブ期待という不健全な上げとならず、
健全に下げる場面が見られ、QE縮小に対する耐性も感じられました。
しかしながら、その後の米消費者態度指数の上方修正、
連銀メンバーによるQE縮小観測の火消し発言にも関わらず、
最終的には米長期金利が上昇し、米株は下げて終えておりますので、
米市場が不健全な薬依存から抜けたとまでは言い切れない状況です。
欧州と新興国の長期金利は、ひとまず落ち着きを見せており、
欧州についてはECB理事会を控えて、ドラギの睨みが効いているのでしょうけど、
新興国については、各国中銀がFRBに代わって動いたのは、
今のところは一部の国だけですから、まだ安心とまでは言えない状況です。
中国につきましては、米国のQE縮小観測による巻き戻しに加え、
シャドーバンキング問題(今週はウイグル暴動も)も抱えてはいるものの、
先週時点では人民銀行が流動性供給に動いたことで、
SHIBOR、長短金利は一時的に落ち着いているという状況です。
商品市況は、原油の切り返しには明るい兆しも感じられますが、
全体としては穀物も含めてまだまだ落ち着いておりません。
という感じで、米国の薬抜き(QE縮小)に始まったマネーの巻き戻しは、
まだまだ一時的な落ち着きと言わざるを得ない状況です。
一方、デフレ脱却を目指し、異次元の薬漬けに突入しようとする我が国は、
週末のシカゴ日経平均先物も13700円で帰って来ており、
為替も円安に傾いておりますので、やや別世界の空気も漂いつつあります。
以上の事を踏まえつつ、今週のスケジュールも加味しながら、
今週の展望を占って参りますので、まずはスケジュールからご覧下さい。
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以下の通り、地域ごとに今週の展望を書いておりますが、
いつもの如く長ったらしいので、面倒な方は★日本以降をご覧下さい。
★米国
冒頭でも触れた通り、軟調な経済指標に対し、薬抜き(QE縮小)観測が後退し、
ジャブジャブ継続を好感するようだと、以前と同じ不健全な御都合解釈です・・・
出来れば軟調な経済指標に対しては、素直に嫌気する動きとなり、
好調な経済指標に対しては、QE縮小観測の高まりで長期金利が上昇しようとも、
素直に米株が好感する動きとなれば、
QE縮小の耐性が付いた健全な市場とは言えます。
先週末時点では、健全さも窺えつつあるものの、健全とまでは言い切れないので、
今週は1日のISM製造業景況指数、3日のADP雇用リポート、新規失業保険、
ISM非製造業景況指数、大トリである5日の雇用統計までの重要指標において、
米国が健全なのか不健全・・・つまり薬抜き(QE縮小)に対して耐性が付いたのか、
まだまだ薬依存なのかを見極めることになります。
これらの経済指標に対する市場予想を見る限りでは、
ややハードルが高めなので、出来れば大トリの雇用統計までの指標において、
程良く市場予想を下回り、ジャブジャブの継続を好感する不健全な反応となるのか、
素直に嫌気する健全な反応となるのかを見極めたいところです。
悪化して嫌気しろと言っている私自体が不健全かも知れませんが、
雇用統計以降を見据えるのならば、今後のFOMCや米決算の日程を考慮すれば
健全であった方が好ましいですし、我が国にとっても米国が健全であった方が、
異次元の薬漬け効果が際立ちますからね。
ということで、ほぼ私の願望の様になってしまいましたので、
冷静に今週の米株の動きを予想すると、
経済指標に対するハードルがやや高いので、市場予想を下回る可能性が高く、
結局は雇用統計までは、健全と不健全の反応が交錯して揉み合いとなりそうですが
4日は独立記念日による休場、3日は半日取引なので、
3日のADP雇用、新規失業保険、ISM非製造業が結果的に投げっ放しとなるので、
4日と5日の他市場では荒れ気味になりそうです。
★欧州
先日のドラギえもん(ECB総裁)による、
「市場を安定させるためには何でもやりまっせ~」という勇ましい発言のおかげで、
今週4日に迫るECB理事会でドラギえもんが動くのではという睨みが効いており、
米国の薬抜き(QE3縮小)観測をきっかけに始まった長期金利上昇の混乱劇は、
ひとまず欧州においては落ち着いております。
そして今週は、PMIの改定値等の重要経済指標もありますが、
焦点は4日のECB理事会なので、せいぜい一喜一憂程度の短期的な反応となり、
強いて挙げれば、ECB理事会でドラギえもんが動くと見るならば、
明日のユーロ圏6月消費者物価が2%(予想は+1.4%)を超える様な伸びとなると
ドラギえもんが動けないとの観測が高まり、失望を先食いする動きとなりそうです。
5月以降の商品の動きを見れば、可能性としては極めて薄いですけどね。
ということなので、今週はECB理事会が焦点です。
ドラギ発言によって、期待が膨らんでいるだけに、もし動かないとなると・・・
本来ならばユーロ高ではあるものの、落ち着いていた金利が暴れ出すことで、
ユーロ安円高となるので、我が国にとっては好ましくないです・・・短期的にはね。
期待通りに動いてくれると、本来ならば緩和でユーロ安なのですが、
異次元緩和な日本と量的な勝負をしても太刀打ち出来ない上に、
ドラギの追加緩和での落ち着きを好感して、ユーロ高円安となるでしょう。
★中国
米QE縮小で混乱する中、習近平の小さな政府路線による、
李国強首相の李コノミクスとやらで、人民銀行はあろうことか、
シャドーバンキングの封じ込めを狙って、火に油となる資金吸収に動こうとして、
SHIBOR、短期・長期金利が急騰して大荒れとなりましたが、
さすがにマズイと思い一転して資金供給を行い、ひとまず落ち着いております・・・
しかしながら各金利は下がったとは言え、まだまだ高い状況であり、
安心できる状況ではないですから、些細な悪材料一つで混乱が再燃しそうです・・・
今週は1日に製造業PMI・速報値、HSBC製造業PMI・改定値、
3日は非製造業PMI・速報値、HSBC非製造業PMI・改定値が控えており、
影に隠れておりますが、週末にはウイグル族の大規模暴動から4年を迎え
最近暴動が頻発しているウイグル自治区のキナ臭さも気掛かりです。
そして問題のシャドーバンキング騒動については、
なにやら中国の銀行業監督管理委員会の尚福林主席が
シャドーバンキングの高利回り商品の残高が130兆円だとの発表をしながらも、
正確な措置さえ取れば、リスクは十分管理可能だと強気な事を言っております・・・
まぁ、一党独裁という特異な国なので、隠蔽という荒業も使えますから、
サブプライムと同じ目線では語れないですけど、
偶然なのか公表時点での残高がほぼ同じというのは、なかなかの不気味さです。
ということなので、今週はPMIや欧米市場次第で金利上昇が再燃すれば、
シャドーバンキングへの懸念も高まります・・・
★新興国
今のところは、米欧中が落ち着いている上に、各国中銀も動き始めつつあるので、
長期金利と共にひとまずトリプル安気配は落ち着いております。
ということなので、各国中銀が独自で薬を投入(流動性供給)に動くか、
米国と中国の落ち着き次第と言えます。
長い目で見れば、米国に代わってECBと日銀が薬漬けを加速させれば、
新興国の鎮静化には繋がりますけどね。
そして今週はややトリプル安色の強かったポーランドと豪州の各中銀が、
金融政策決定会合を開催し、中国と同様に内政問題を抱えるブラジルでは、
ゼネストが明日に予定されております。
★中東
依然としてシリアのキナ臭さとイスラエルの鼻息の荒さは収まりませんが、
明日から米国がイランに対して、通貨への制裁を発動しますので、
穏健派といわれるイラン新政権がどう対応してくるのかは注目です。
制裁で対立が激化するようだと、原油市場への影響も出て来そうですが・・・
★商品
米QE縮小路線の表明によって巻き戻しが始まり、
原油には明るい兆しも見えますが、米QE縮小の穴を埋めるべく、
今週のECB、来週の日銀が動けば、原油に引き続き巻き戻しが収まりそうです。
★日本
冒頭でも触れた事に加え、我が国は米の薬抜き(QE縮小)観測に対しても、
以前ほどの水準ではないにせよ、他国とは違って長期金利が安定しており、
デフレ脱却を目指すアベノミクス相場における必須の構えである、
円安・株高・債券高が整いつつあり、
米国とは真逆である薬漬けの異次元金融緩和も効いているのでしょう。
そして繰り返し書いているので割愛しますけど、5月分の吐き出しもほぼ一巡、
徐々にではありますが、先週末時点では商いも増えつつありますので、
お化粧による増加では無く、他国とは違う強さである日本買いによる増加が、
週明けも継続すれば、このまま参院選モードへの突入となりそうですが・・・
ちなみに今週は、海の向こうのビッグイベントも豊富ですが、
国内でも明日の日銀短観、路線価の発表、GPIFの運用見直し検討会議、
2日の10年国債入札、ファストリ月次、3日のIOC委員会での五輪候補地プレゼン、
サントリー食品のIPO、4日の参院選公示、黒ちゃんの講演、30年国債入札、
5日の金曜ロードショーでのジブリ作品上映(笑)、週全体としては小売決算、
以上の通り、盛り沢山です。
まず明日の日銀短観については、予想通りに大幅改善となれば、
(回答期間にQE縮小懸念の急落が起きているのは気になりますが・・・)
先々週までに発表された低調な世界中のPMIに対して、
我が国だけが好調であると認知されることになり、
先週末に発表された消費者物価のマイナス圏脱出と相まって、
アベノミクスに対する評価と信頼が高まりそうです。
ただし、欧州のPMIは改定値なのでいいとして、
同日の中国製造業PMI、ISM製造業景況指数、3日の中国非製造業PMI、
米ISM非製造業景況指数が大幅に改善すれば、
日本だけが改善という見方は薄まることにはなりますけど・・・
そうだとしても短観が改善すれば、アベノミクスへの評価と信頼は高まるので、
そのまま4日の参院選の公示を迎え、
安倍政権圧勝でのネジレ解消による政治への実行期待も高まり、
世界中からマネーを呼び込むことになりそうですから、
ボリュームのある(商いの増加)腰の据わった強さとなりそうです。
そうなればファストリの月次も気にする必要はないでしょう。
さらにGPIFの運用見直しが、15年4月からではなく前倒しされたり、
路線価も上昇し、五輪開催の実現性も高まれば、
来週の日銀金融政策決定会合、21日の参院選投開票を前に上昇が本格化し、
ノダチョウの逆切れ解散から衆院選の投開票までと同じ様な展開も有り得ます。
以上の通り、明日の日銀短観が予想通りの改善となれば、
先週末からの流れを引き継ぎ、お化粧の反動も吸収し、
中国を始め海の向こうの騒ぎにも屈しそうになく、
3日の晩にある米国の投げっ放し(詳細は米国の項参照)で荒れたとしても、
4日には火消しが可能な黒ちゃん、その晩にはドラギえもんも控えておりますので、
中国のシャドーバンキング問題で金融機関の破綻劇でも起きなければ、
雇用統計までは、選挙モードへの大きな邪魔は入りそうにないです。
そして雇用統計に対して米国が健全な反応を示せば、
対極にある我が国は来週以降も明るそうですけど・・・、
ということで、明日を含む今週のスタンスとしては、特に変更はないですけど、
短期の方については、米国、中国、新興国、商品市況での禁断症状が、
落ち着いたとは言えないものの、我が国自体は禁断症状も無く底堅いので、
明日は短観次第ではありますが、引き続き持越し勝負でいいでしょう。
ただし3日の晩には米国の投げっ放しも有り得ますので、
3~4日の持ち越しにはお気を付け下さい。3~5日で構えるのならばいいですけど。
そして中国、新興国、資源関連については、
海の向こうの状況を見ながら慎重に動きましょう。
新興市場については、リプロセルの堅調さに加え、安倍政権が圧勝すると、
今国会で持ち越された薬事法改正案の可決期待も高まり、バイオは明るそうですし、
ガンホーがこのまま雲を突破していけば遅行線の上抜けも視野に入り、
ゲームを含む新興市場全体にとっても追い風です。
しかしながら現状では商いが不十分ですし、米国と新興国が落ち着けば、
為替と共に主力大型株から動きそうですから、持ち越しにはお気を付け下さい。
REITについては、今週は路線価の公表に加え、長期金利も落ち着きそうですから、
持ち越し勝負でもいいでしょう。
REITは参院選以降を見据えた視点においても、黒い会合で買入枠を拡大しなくとも
金利が落ち着いて推移すれば、分配利回りが5%を超えているものもあるので、
不動産を含めて買いですけどね。
中長期の押し目狙いの方については、主力大型株の本格的な押し目は、
厳密には先週末と言えますが、参院選までと割り切ってならば追撃もありです。
米・新興国が落ち着くまでと慎重に構えるのならば、
出遅れ、割安、好取組を拾うか、短期の方と同様に動けばいいでしょう。
参院選以降を見据えている長期の方については、禁断症状が収まらず、
チャイナリスクの爆発等で、直近安値を割って下げる様であれば撤退すべきですが、
上記の通り、今のところ大丈夫ですから、そのまま王者の風格で構えておきましょう。
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週末の米株は、シカゴ購買部協会景気指数の悪化を受けて、
QE縮小観測の後退によるジャブジャブ期待という不健全な上げとならず、
健全に下げる場面が見られ、QE縮小に対する耐性も感じられました。
しかしながら、その後の米消費者態度指数の上方修正、
連銀メンバーによるQE縮小観測の火消し発言にも関わらず、
最終的には米長期金利が上昇し、米株は下げて終えておりますので、
米市場が不健全な薬依存から抜けたとまでは言い切れない状況です。
欧州と新興国の長期金利は、ひとまず落ち着きを見せており、
欧州についてはECB理事会を控えて、ドラギの睨みが効いているのでしょうけど、
新興国については、各国中銀がFRBに代わって動いたのは、
今のところは一部の国だけですから、まだ安心とまでは言えない状況です。
中国につきましては、米国のQE縮小観測による巻き戻しに加え、
シャドーバンキング問題(今週はウイグル暴動も)も抱えてはいるものの、
先週時点では人民銀行が流動性供給に動いたことで、
SHIBOR、長短金利は一時的に落ち着いているという状況です。
商品市況は、原油の切り返しには明るい兆しも感じられますが、
全体としては穀物も含めてまだまだ落ち着いておりません。
という感じで、米国の薬抜き(QE縮小)に始まったマネーの巻き戻しは、
まだまだ一時的な落ち着きと言わざるを得ない状況です。
一方、デフレ脱却を目指し、異次元の薬漬けに突入しようとする我が国は、
週末のシカゴ日経平均先物も13700円で帰って来ており、
為替も円安に傾いておりますので、やや別世界の空気も漂いつつあります。
以上の事を踏まえつつ、今週のスケジュールも加味しながら、
今週の展望を占って参りますので、まずはスケジュールからご覧下さい。
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国内 | 海外 | |
1(月) | 4-6月期日銀短観 | 中国6月製造業PMI |
路線価公表 | 中国6月HSBC製造業PMI・改定値 | |
米5月建設支出 | ||
黒田日銀総裁がEMEAP総裁会議に出席 | 米6月ISM製造業景況指数 | |
GPIFの資産運用見直し検討会議、初会合 | 独6月製造業PMI・改定値 | |
3メガバンク、住宅ローン金利引き上げ | ユーロ圏6月製造業PMI・改定値 | |
みずほ銀とみずほCBが合併 システム統合 | フランス6月製造業PMI・改定値 | |
日立金属と日立電線が経営統合予定 | イタリア6月製造業PMI | |
富士山の山開き | スペイン6月製造業PMI | |
英6月製造業PMI | ||
決算-ジェイコム、キューピー、F&Aアクア | ユーロ圏6月消費者物価指数・速報値 | |
パイプドビッツ、カスミ、フジ | ユーロ圏5月失業率 | |
イタリア5月失業率 | ||
イタリア6月財政収支 | ||
韓国6月消費者物価 | ||
韓国6月貿易統計 | ||
インドネシア6月消費者物価 | ||
カーニー英中銀新総裁就任 | ||
ポルトガル中銀コスタ総裁講演 | ||
オーストリア中銀ノボトニー総裁講演 | ||
クロアチアがEUに加盟 | ||
リトアニアがEU議長国に就任 | ||
ガス輸出国首脳会議(1-2日) | ||
米国によるイラン通貨への制裁発動 | ||
ブラジルでゼネスト予定 | ||
休場-カナダ、香港、タイ | ||
2(火) | 6月マネタリーベース | 米5月製造業新規受注 |
5月毎月勤労統計 | 米7月IBD/TIPP景気楽観度指数 | |
米6月新車販売台数 | ||
閣議 | ユーロ圏5月生産者物価指数 | |
ブラジル5月鉱工業生産 | ||
三市場信用取引残高 | ||
バーゼルIII導入に向けた最終規則の採決 | ||
10年国債入札 | 豪準備銀行政策金利発表 | |
パドアンOECD事務次長講演 | ||
ファーストリテイリング国内ユニクロ売上 | タッカーBOE副総裁議会証言 | |
ベイリーBOE理事議会証言 | ||
決算-ハニーズ、良品計画、スギHD、丸栄 | ガスパル・ポルトガル財務相講演 | |
ユニーG、ケーヨー | NY連銀ダドリー総裁講演 | |
パウエルFRB理事講演 | ||
3(水) | IOC委員に対するプレゼンテーション | 中国6月サービス業PMI |
日EU戦略的パートナーシップ協定交渉 | 中国6月HSBCサービス業PMI・改定値 | |
米6月ADP雇用リポート | ||
プログラム売買状況 | 米5月貿易収支 | |
米新規失業保険申請件数 | ||
IPO-サントリー食品 | 米6月ISMサービス業景況指数 | |
米MBA住宅ローン申請指数 | ||
決算-不二越、ミニストップ、イズミ、CFS | 米週間原油在庫 | |
イオンファンタジー、イオンモール | 独6月サービス業PMI・改定値 | |
ユーロ圏6月サービス業PMI・改定値 | ||
フランス6月サービス業PMI・改定値 | ||
イタリア6月サービス業PMI | ||
スペイン6月サービス業PMI | ||
英6月サービス業PMI | ||
英6月サービス業PMI | ||
ユーロ圏5月小売売上高 | ||
豪5月貿易収支 | ||
豪5月小売売上高 | ||
加5月貿易収支 | ||
トルコ6月消費者物価指数 | ||
英中銀金融政策委員会1日目 | ||
スウェーデン中銀政策金利発表 | ||
ポーランド国立銀行政策金利発表 | ||
マダガスカル大統領選、議会選 | ||
豪中銀スティーブンス総裁講演 | ||
米株式・債券市場短縮取引 | ||
4(木) | 参院議員選挙公示日 | 豪5月住宅建設許可件数 |
日銀支店長会議 黒田日銀総裁挨拶 | 第1四半期イタリア財政赤字対GDP比 | |
IOC委員に対するプレゼンテーション | ||
日EU戦略的パートナーシップ協定交渉 | ECB理事会 | |
ドラギECB総裁会見 | ||
対外及び対内証券売買契約等の状況 | 英中銀金融政策委員会政策金利発表 | |
投資主体別売買動向 | 英中銀金融政策委員会資産購入枠発表 | |
30年国債入札 | JAPAN EXPO 2013(パリ:4-7日) | |
決算-セブン&アイ、ファミマ、USEN | 国債入札-スペイン | |
休場-米国(独立記念日) | ||
5(金) | 6月上中旬貿易収支 | 米6月雇用統計 |
5月景気動向指数・速報値 | 独5月製造業新規受注 | |
加6月失業率 | ||
閣議 | 仏5月貿易収支 | |
金曜ロードショー、ジブリ作品「耳をすませば」 | スイス6月消費者物価指数 | |
グラミンユニクロがダッカ店をオープン | ブラジル6月消費者物価指数 | |
日EU戦略的パートナーシップ協定交渉 | 台湾6月消費者物価指数 | |
決算-ユニオンツール、岡野バルブ | レーン欧州副委員長講演 | |
ローソン、オンワード、マルエツ | リーカネン・フィンランド中銀総裁講演 | |
ダイエー、吉野家、アークス、ベルク | クーレECB理事講演 | |
和田興産、トーセイ、三栄建築 | LTRO返済予定額発表 | |
JAPAN EXPO 2013(パリ:4-7日) | ||
中国ウイグル族の大規模暴動から4年 | ||
6(土) | JAPAN EXPO 2013(パリ:4-7日) | |
7(日) | 七夕 | JAPAN EXPO 2013(パリ:4-7日) |
マリ大統領選 |
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以下の通り、地域ごとに今週の展望を書いておりますが、
いつもの如く長ったらしいので、面倒な方は★日本以降をご覧下さい。
★米国
冒頭でも触れた通り、軟調な経済指標に対し、薬抜き(QE縮小)観測が後退し、
ジャブジャブ継続を好感するようだと、以前と同じ不健全な御都合解釈です・・・
出来れば軟調な経済指標に対しては、素直に嫌気する動きとなり、
好調な経済指標に対しては、QE縮小観測の高まりで長期金利が上昇しようとも、
素直に米株が好感する動きとなれば、
QE縮小の耐性が付いた健全な市場とは言えます。
先週末時点では、健全さも窺えつつあるものの、健全とまでは言い切れないので、
今週は1日のISM製造業景況指数、3日のADP雇用リポート、新規失業保険、
ISM非製造業景況指数、大トリである5日の雇用統計までの重要指標において、
米国が健全なのか不健全・・・つまり薬抜き(QE縮小)に対して耐性が付いたのか、
まだまだ薬依存なのかを見極めることになります。
これらの経済指標に対する市場予想を見る限りでは、
ややハードルが高めなので、出来れば大トリの雇用統計までの指標において、
程良く市場予想を下回り、ジャブジャブの継続を好感する不健全な反応となるのか、
素直に嫌気する健全な反応となるのかを見極めたいところです。
悪化して嫌気しろと言っている私自体が不健全かも知れませんが、
雇用統計以降を見据えるのならば、今後のFOMCや米決算の日程を考慮すれば
健全であった方が好ましいですし、我が国にとっても米国が健全であった方が、
異次元の薬漬け効果が際立ちますからね。
ということで、ほぼ私の願望の様になってしまいましたので、
冷静に今週の米株の動きを予想すると、
経済指標に対するハードルがやや高いので、市場予想を下回る可能性が高く、
結局は雇用統計までは、健全と不健全の反応が交錯して揉み合いとなりそうですが
4日は独立記念日による休場、3日は半日取引なので、
3日のADP雇用、新規失業保険、ISM非製造業が結果的に投げっ放しとなるので、
4日と5日の他市場では荒れ気味になりそうです。
★欧州
先日のドラギえもん(ECB総裁)による、
「市場を安定させるためには何でもやりまっせ~」という勇ましい発言のおかげで、
今週4日に迫るECB理事会でドラギえもんが動くのではという睨みが効いており、
米国の薬抜き(QE3縮小)観測をきっかけに始まった長期金利上昇の混乱劇は、
ひとまず欧州においては落ち着いております。
そして今週は、PMIの改定値等の重要経済指標もありますが、
焦点は4日のECB理事会なので、せいぜい一喜一憂程度の短期的な反応となり、
強いて挙げれば、ECB理事会でドラギえもんが動くと見るならば、
明日のユーロ圏6月消費者物価が2%(予想は+1.4%)を超える様な伸びとなると
ドラギえもんが動けないとの観測が高まり、失望を先食いする動きとなりそうです。
5月以降の商品の動きを見れば、可能性としては極めて薄いですけどね。
ということなので、今週はECB理事会が焦点です。
ドラギ発言によって、期待が膨らんでいるだけに、もし動かないとなると・・・
本来ならばユーロ高ではあるものの、落ち着いていた金利が暴れ出すことで、
ユーロ安円高となるので、我が国にとっては好ましくないです・・・短期的にはね。
期待通りに動いてくれると、本来ならば緩和でユーロ安なのですが、
異次元緩和な日本と量的な勝負をしても太刀打ち出来ない上に、
ドラギの追加緩和での落ち着きを好感して、ユーロ高円安となるでしょう。
★中国
米QE縮小で混乱する中、習近平の小さな政府路線による、
李国強首相の李コノミクスとやらで、人民銀行はあろうことか、
シャドーバンキングの封じ込めを狙って、火に油となる資金吸収に動こうとして、
SHIBOR、短期・長期金利が急騰して大荒れとなりましたが、
さすがにマズイと思い一転して資金供給を行い、ひとまず落ち着いております・・・
しかしながら各金利は下がったとは言え、まだまだ高い状況であり、
安心できる状況ではないですから、些細な悪材料一つで混乱が再燃しそうです・・・
今週は1日に製造業PMI・速報値、HSBC製造業PMI・改定値、
3日は非製造業PMI・速報値、HSBC非製造業PMI・改定値が控えており、
影に隠れておりますが、週末にはウイグル族の大規模暴動から4年を迎え
最近暴動が頻発しているウイグル自治区のキナ臭さも気掛かりです。
そして問題のシャドーバンキング騒動については、
なにやら中国の銀行業監督管理委員会の尚福林主席が
シャドーバンキングの高利回り商品の残高が130兆円だとの発表をしながらも、
正確な措置さえ取れば、リスクは十分管理可能だと強気な事を言っております・・・
まぁ、一党独裁という特異な国なので、隠蔽という荒業も使えますから、
サブプライムと同じ目線では語れないですけど、
偶然なのか公表時点での残高がほぼ同じというのは、なかなかの不気味さです。
ということなので、今週はPMIや欧米市場次第で金利上昇が再燃すれば、
シャドーバンキングへの懸念も高まります・・・
★新興国
今のところは、米欧中が落ち着いている上に、各国中銀も動き始めつつあるので、
長期金利と共にひとまずトリプル安気配は落ち着いております。
ということなので、各国中銀が独自で薬を投入(流動性供給)に動くか、
米国と中国の落ち着き次第と言えます。
長い目で見れば、米国に代わってECBと日銀が薬漬けを加速させれば、
新興国の鎮静化には繋がりますけどね。
そして今週はややトリプル安色の強かったポーランドと豪州の各中銀が、
金融政策決定会合を開催し、中国と同様に内政問題を抱えるブラジルでは、
ゼネストが明日に予定されております。
★中東
依然としてシリアのキナ臭さとイスラエルの鼻息の荒さは収まりませんが、
明日から米国がイランに対して、通貨への制裁を発動しますので、
穏健派といわれるイラン新政権がどう対応してくるのかは注目です。
制裁で対立が激化するようだと、原油市場への影響も出て来そうですが・・・
★商品
米QE縮小路線の表明によって巻き戻しが始まり、
原油には明るい兆しも見えますが、米QE縮小の穴を埋めるべく、
今週のECB、来週の日銀が動けば、原油に引き続き巻き戻しが収まりそうです。
★日本
冒頭でも触れた事に加え、我が国は米の薬抜き(QE縮小)観測に対しても、
以前ほどの水準ではないにせよ、他国とは違って長期金利が安定しており、
デフレ脱却を目指すアベノミクス相場における必須の構えである、
円安・株高・債券高が整いつつあり、
米国とは真逆である薬漬けの異次元金融緩和も効いているのでしょう。
そして繰り返し書いているので割愛しますけど、5月分の吐き出しもほぼ一巡、
徐々にではありますが、先週末時点では商いも増えつつありますので、
お化粧による増加では無く、他国とは違う強さである日本買いによる増加が、
週明けも継続すれば、このまま参院選モードへの突入となりそうですが・・・
ちなみに今週は、海の向こうのビッグイベントも豊富ですが、
国内でも明日の日銀短観、路線価の発表、GPIFの運用見直し検討会議、
2日の10年国債入札、ファストリ月次、3日のIOC委員会での五輪候補地プレゼン、
サントリー食品のIPO、4日の参院選公示、黒ちゃんの講演、30年国債入札、
5日の金曜ロードショーでのジブリ作品上映(笑)、週全体としては小売決算、
以上の通り、盛り沢山です。
まず明日の日銀短観については、予想通りに大幅改善となれば、
(回答期間にQE縮小懸念の急落が起きているのは気になりますが・・・)
先々週までに発表された低調な世界中のPMIに対して、
我が国だけが好調であると認知されることになり、
先週末に発表された消費者物価のマイナス圏脱出と相まって、
アベノミクスに対する評価と信頼が高まりそうです。
ただし、欧州のPMIは改定値なのでいいとして、
同日の中国製造業PMI、ISM製造業景況指数、3日の中国非製造業PMI、
米ISM非製造業景況指数が大幅に改善すれば、
日本だけが改善という見方は薄まることにはなりますけど・・・
そうだとしても短観が改善すれば、アベノミクスへの評価と信頼は高まるので、
そのまま4日の参院選の公示を迎え、
安倍政権圧勝でのネジレ解消による政治への実行期待も高まり、
世界中からマネーを呼び込むことになりそうですから、
ボリュームのある(商いの増加)腰の据わった強さとなりそうです。
そうなればファストリの月次も気にする必要はないでしょう。
さらにGPIFの運用見直しが、15年4月からではなく前倒しされたり、
路線価も上昇し、五輪開催の実現性も高まれば、
来週の日銀金融政策決定会合、21日の参院選投開票を前に上昇が本格化し、
ノダチョウの逆切れ解散から衆院選の投開票までと同じ様な展開も有り得ます。
以上の通り、明日の日銀短観が予想通りの改善となれば、
先週末からの流れを引き継ぎ、お化粧の反動も吸収し、
中国を始め海の向こうの騒ぎにも屈しそうになく、
3日の晩にある米国の投げっ放し(詳細は米国の項参照)で荒れたとしても、
4日には火消しが可能な黒ちゃん、その晩にはドラギえもんも控えておりますので、
中国のシャドーバンキング問題で金融機関の破綻劇でも起きなければ、
雇用統計までは、選挙モードへの大きな邪魔は入りそうにないです。
そして雇用統計に対して米国が健全な反応を示せば、
対極にある我が国は来週以降も明るそうですけど・・・、
ということで、明日を含む今週のスタンスとしては、特に変更はないですけど、
短期の方については、米国、中国、新興国、商品市況での禁断症状が、
落ち着いたとは言えないものの、我が国自体は禁断症状も無く底堅いので、
明日は短観次第ではありますが、引き続き持越し勝負でいいでしょう。
ただし3日の晩には米国の投げっ放しも有り得ますので、
3~4日の持ち越しにはお気を付け下さい。3~5日で構えるのならばいいですけど。
そして中国、新興国、資源関連については、
海の向こうの状況を見ながら慎重に動きましょう。
新興市場については、リプロセルの堅調さに加え、安倍政権が圧勝すると、
今国会で持ち越された薬事法改正案の可決期待も高まり、バイオは明るそうですし、
ガンホーがこのまま雲を突破していけば遅行線の上抜けも視野に入り、
ゲームを含む新興市場全体にとっても追い風です。
しかしながら現状では商いが不十分ですし、米国と新興国が落ち着けば、
為替と共に主力大型株から動きそうですから、持ち越しにはお気を付け下さい。
REITについては、今週は路線価の公表に加え、長期金利も落ち着きそうですから、
持ち越し勝負でもいいでしょう。
REITは参院選以降を見据えた視点においても、黒い会合で買入枠を拡大しなくとも
金利が落ち着いて推移すれば、分配利回りが5%を超えているものもあるので、
不動産を含めて買いですけどね。
中長期の押し目狙いの方については、主力大型株の本格的な押し目は、
厳密には先週末と言えますが、参院選までと割り切ってならば追撃もありです。
米・新興国が落ち着くまでと慎重に構えるのならば、
出遅れ、割安、好取組を拾うか、短期の方と同様に動けばいいでしょう。
参院選以降を見据えている長期の方については、禁断症状が収まらず、
チャイナリスクの爆発等で、直近安値を割って下げる様であれば撤退すべきですが、
上記の通り、今のところ大丈夫ですから、そのまま王者の風格で構えておきましょう。
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