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不沈艦日記
マーケット展望などなど。
適温ならばリスクはあれど
おはようございます。

週末にまたしてもトランプマンが貿易戦争の癇癪を起こし、
さらに米長期金利が3%を超え、ドル高も進行したのですが、
米株は踏ん張りを見せ、薄商いながらもマチマチの横ばい、
半導体SOXは続伸、ラッセルは反発、VIXは低下しており、
独と南欧株に出遅れ感はあれど週末の英欧株は薄商いながらも上昇、
新興国は親玉の中国と政治が混乱中のブラジルはトリプル安継続ですが、
その他の国の週末はドル高ながら資金流出の動きは加速せず反発しており、
そして日経平均先物は23070円(配当落ち分が約160円)
と堅調に帰って来ているので、
週末の市場は悲鳴を上げることなく冷静に終えております。

今回のトランプマンの癇癪は、2670億ドルの対中関税第三弾ではなく、
2000億ドルの第二弾を発動するとの観測なので、
先週初に提出された減税を含む米税制改革第二弾が可決されれば、
貿易戦争の影響を相殺できる可能性はあり、
市場が冷静に終えているのも頷けなくはないのですが・・・

週末は米長期金利上昇ドル高という金融引締めモードまでが加わったので
週明け以降に米長期金利3%超え・さらなるドル高となるようだと、
いくら税制改革第二弾への期待があっても、
米株高(先進国株高)、原油・商品高、中国・新興国の資金流出収束
という理想的な米金融引締めアレルギー克服モードな展開は厳しく、
さすがに株式市場の上値は重くなり、
あれやこれやと理由付けのリスクもワラワラと出てくる・・・
というお馴染みの構図となってしまいます。

下手をすれば2月の様な一気に米金利低下(先進国金利低下)ドル安が進み、
いわゆるベタな債券買い・株売りのリスクオフとなるので、
貿易戦争リスクが収束もしくは収束期待が高まるまでは、
税制改革第二弾への期待が維持されると共に、
程よい米金利低下・ドル安という適温相場の維持が必須と言えます。

何やら足元では露疑惑で逮捕された元選対本部長のマナフォートおじさんが
司法取引に応じてトランプマンを売るとも言っており、
他のスキャンダルも含め足元では支持率が急落していることもあり、
世論を背にして税制改革第二弾を上院で通過させることも出来ず、
分の悪い上院で否決される可能性もありますので、
そうなるとますます適温相場が必須となります。

しかも週末に上陸したハリケーンは皮肉にも?幸いにも?規模が小さく、
大車輪な支援活動アピールによる支持率回復の好機とはならなかったので、
このままでは共和党の伝統芸である強いアメリカアピールのドンパチとか、
貿易ドンパチの強硬姿勢に力を注ぎかねないですから、
しつこいようですが、せめて適温相場が必須となります。

以上の通り、貿易戦争が蒸し返しされそうであったり、
その症状を和らげる米税制改革第二弾も怪しくなっていることで、
米金融引締めアレルギーも再発しかねない状況ではあるのですが・・・

足元で米株は上昇局面で商いが増加しての高値圏を維持しており、
売られていた半導体・IT・ハイテク株、欧州株も反発の動きが窺え、
我が国の株価は日経平均が23000円を超えているのも事実であり、
(TOPIXは上値切り下げトレンドは突破してませんけど間近)
足元の株式市場の需給環境にも過熱感はなく、むしろほぼ良好、
債券と為替市場の需給環境も適温相場となる余地が大きいので、
(過度な巻き戻しとなれば適温ではなくリスクオフですけど)
金融引締めモードやアレルギー再発ではなく、
ひとまず適温相場(米長期金利3%以下、程よいドル安)が維持され、
商い伴った株高が継続するならば、貿易戦争激化、税制改革第二弾否決、
ロシア疑惑再燃といったリスクは負うべきリスクというか
これらのリスクが再燃するか、シンプルに商いの伴った23000円割れ、
商いの伴った下落が継続すれば潔く退散する
という姿勢だけは徹底して、波に乗ればいいでしょう。

言っても適温相場(米長期金利3%以下、程よいドル安)が維持され、
税制改革第二弾への期待も維持されるならば、
足元の堅調なマクロ環境や企業業績も改めて評価され
割安感も改めて意識されるでしょうし、
今週は海の向こうもそれなりのイベントはありますが、
国内独自の自民党総裁選、日米通商協議もあり(黒田薬局会合も)、
安倍ちゃんマンが再選すればアベノミクス継続、
日米通商協議がこじれなければ、対日貿易戦争リスクは軽減され、
米国に比べ出遅れ感のある日本株だけが買われてもおかしくないので、
(当然ながら逆の結果となれば、日本株売りとなりますけど)
波に乗るにしても、日経銘柄に乗るのは各自の判断にお任せしますが、
貿易戦争等でこれまで売られていたTOPIX、自動車、機械等の中国関連、
中小型、新興市場から乗った方がよろしいかと。

ちなみに今週の注目イベントは以下のとおりです。

 週を通して 貿易戦争動向
       米上院での減税を含む米税制改革第二弾の審議動向
       露疑惑を始めトランプスキャンダル動向(支持率動向も)
       中国、新興市場の資金流出動向
       英(ブレグジット)、伊を始めとする欧州政治動向

 17日 マナフォート被告の陪審員選出、フェデックス決算
 18日 基準地価発表、南北首脳会談、ドラギECB総裁講演
    米9月NAHB住宅市場指数、国連総会開幕
 19日 日銀金融政策決定会合、8月貿易統計、8月訪日外客数
    EU首脳会議、ドラギECB総裁講演、ブラジル中銀会合
 20日 自民党総裁選投開票、8月半導体製造装置販売
    南北首脳会談最終日、EU首脳会議最終日、南ア中銀会合
    米9月フィラデルフィア連銀製造業、米8月景気先行指数
    米8月中古住宅販売件数、マイクロンテクノロジー決算
 21日 日中は三連休前の週末、8月全国消費者物価、9月日経製造業PMI
    日米通商協議、独トルコ財務相会談、欧州各国9月PMI、
    米MSQ、米9月マークイット
 23日 安倍首相訪米(23-28日予定)英労働党党大会(23-26日)

新興市場については、上昇局面では商いが増加、下落局面は薄商い、
という買いゴリモードは継続しているので、
シンプルに商いの伴った下落が継続するまでは、
勝負姿勢を維持しておけばいいでしょう。

ただし先に述べた貿易戦争等のリスクが再燃し、
海の向こうと国内主力大型株がリスクオフとなれば、
業績の裏付けが乏しい新興市場は、リスク資産売りの対象となり、
過度に売られれるのも相場の常ですから、
収束したとは言えない貿易戦争等のリスク動向、
海の向こうや主力大型株の動向を横睨みすることも忘れずに。

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コメント

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らた | URL | 2018-09-18-Tue 16:43 [編集]
山本Kidさんが亡くなってしまいましたね。
本当に残念です。
さて、今日でとりあえず配当のための銘柄以外は
売ってしまいました。
私が売るとそのあと嫌がらせのように騰がるんですけどねw
らたさんへ
マーケット番長 | URL | 2018-09-18-Tue 18:33 [編集]
> 山本Kidさんが亡くなってしまいましたね。
> 本当に残念です。

キャラの強い華のある選手でしたので残念ですねぇ。

> さて、今日でとりあえず配当のための銘柄以外は
> 売ってしまいました。
> 私が売るとそのあと嫌がらせのように騰がるんですけどねw

売りましたか、ご報告ありがとうございますw
判断はお任せします。

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