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不沈艦日記
マーケット展望などなど。
リバウンドに過ぎず・・・
こんばんはです。

昨日は前場の上げを後場から帳消しにするブレーンバスター相場でおましたが、
本日は前場だけのブレーンバスターとなり、後場からは堅調な展開となり、
今年最大の上げ幅&ほぼ高値引けとなりました。

さぁ!今日でセリングクライマックスや!日出る国、黄金の国ジパングや!

という声も多数であり、はんまに本格反発へと繋がるのかもしれませんが、
本日はホエ―ルウォッチングをしている人達による、クジラ達の買い観測があり
安倍ちゃんマンとオバマッチョマンの電話会談も相まって、
現物の力強い買いもありましたが・・・

本日の現物の商いは3.8兆円とゴリ商いでの反発ではあるものの、
昨日の4.9兆円、一昨日の4.1兆円という下げ局面でのゴリゴリ商いには及ばず
パワーという点では未だ売りのパワーを凌駕したとは言えまへん・・・(先物も)
つまり相変わらずのボラボラな動きを見ればわかる通り、
バンジージャンプで伸びたゴムが伸縮しているだけであり、
まだリバウンドに過ぎないと言えます。

そして中国・・・昨日の記事でもあえて触れないようにはしていたのですが、
御存知の通り、利下げと預金準備率の引き下げを打ち出したものの、
本日の上海市場は1.27%安・・・(笑)

そもそも何度も言っている通り、中国の金融市場はある意味ファンタジーであり、
現在懸念されているのは、これまで習隠蔽によって、
隠蔽されてきたファンタジーな実体経済が、
出川哲郎のごとく、リアルガチでヤバイよヤバイよー!
というのが露呈しつつあることが問題なのですから、
すでに大きく崩落してきた金融市場に向けた金融政策よりも、
リアルガチでヤバイ実体経済に向けた景気対策等の財政面での策を講じないと、
中国への懸念は払拭されないと思うのですが・・・
(そういえば中国最大手証券関係者を逮捕という報道もありますけど・・・(笑))

もし・・・今回のダブル策によって、中国の金融市場だけが落ち着いたとしても、
新興国・資源国の通貨安、原油を始めとする資源安はどうなんねん
という懸念は残ったままですからね・・・

実際に昨夜から本日に掛けても、
新興国・資源国の通貨安は収まっておらず、資金流出症状は継続中であり、
原油を始めとする商品についても、反発に程遠い状態が継続中でおます。

ということからもしつこいようですが・・・
これらの懸念に火を付けのも、火に油を注いでいるのも、
結局は利上げに向かおうとしている米金融政策が原因ですから、
米金融政策の行方が明確になるまでは、中国も資源も新興国も資源国も、
落ち着くことはないとしか思えないです・・・

だからこそ・・・本日の中国が先手を打つかの如く、
財政政策ではなく金融政策を打ち出したものの反応が無かったのは、
9月に後出しジャンケンをするのが米国というのもあるのでしょう。

そして・・・そんな中国の金融政策(金融緩和)が無反応だったのを受けて、
明日の朝に講演予定でもある黒ちゃんが(日本時間では明朝9時とも)、
日本経済は堅調だとうそぶくならばまだしも、
何かあればちょっちゅなく(躊躇なく)具志堅金融緩和に動くで~
といういつもの具志堅ギャグを示唆したところで、好感されるのかという疑問が・・・

個人的にはまだまだ効果てきめん、僕ゴリ面やとは思っておりますし、
日本は中国の金融市場のようにぶっ壊れていないですけど、
足元の消費と輸出減を始めとする国内景気への懸念は払拭されていないだけに
市場が好感するどころか、効果無しと判断してもおかしくはないですからね・・・

ちなみに足元の消費への懸念ですが、
ニトリ、ゲンキー、しまむら、西松屋、ライトオン、ジーンズメイトといった、
8月の月次を発表した先行部隊は、みな堅調ではありますので、
今のところ8月の消費は問題無いのか・・・という兆しはあります。
ただしインバウンド頼みで国内消費は低迷という構図が、
改善されたのかどうかまではわかりませんけど、
7月のようなバラつきのある月次ではないのは確かです。

やや話が逸れましたが、黒ちゃんへの期待をするよりは、
安倍川餅とオバマンゴープリンのもしもし会談で交わされた、
G7各国による株安対策云々という方が期待は出来そうではありますけどね。

今のところ具体的に何が打ち出されるのかもわかりませんし、
中身次第ではありますけど、ドデカイ花火が打ち上げられると、
9月を前に本格反発となる可能性もありますけど・・・

やや気になるのは、こういう首脳間での動きがあるということは、
何か良からぬ爆弾が爆発することを知っての行動なのか・・・
という不気味さもありますけどね。

以上の通り、本丸は米国の金融政策だという見方に変わりはないので、
とにかく米金融政策(利上げ)の方向性が明確になるか、
せめて米国市場が落ち着かないことには、
海の向こうはただのリバウンドに過ぎないと見ておいた方がいいでしょう。
もちろん、もう一つの巨大な悪材料である中国の落ち着きも必要ですけどね。

そして米金融政策の方向感が明確になるのは、
繰り返し言っている通り、FOMC、雇用統計等が控える9月になるでしょうから、
昨日も書いたので詳細は割愛しますけど、
利上げ先送り観測な動き(米債券高(米金利低下)・ドル安)のままで、
9月に突入することになると、利上げがどちらに転ぼうともというリスクは高まるので
出来れば利上げ観測な動き(米債券安(米金利上昇)・ドル高)のままで、
9月に突入して頂きたいものです。
昨夜からは後者の動きにはなってますけどね。

そんな海の向こうの状況もありますので、国内としては・・・
せめて冒頭でも書いた売り圧力を凌駕するような商いでの反発とならない限り、
かつてのように日本株だけが別世界な堅調ぶりという展開にはならんでしょう。

ただし裁定買い残は1月と7月の水準間近にまで減少しており、
円売りポジについても、直近の動きからもかなり減少しているでしょうし、
空売り比率についても、本日の過去最高タイとなる39.2%を始め、
高水準が継続しており、需給環境はかなり改善はされております。
(信用買い残は高水準なままですけどね)

以上の通り、まだまだ国内外共にリバウンドに過ぎない状況であり、
揺れは続きそうではありますが、需給環境から見れば、
最悪の下値はせいぜい1月安値近辺で済みそうではありますけどね。

いやいや・・・セリングクライマックやろ!もう本格反発やがな!
という意見もあるでしょうし、実際にそうなるかも知れませんけど、
しつこいようですが少なくとも9月までは、ただのリバウンドに過ぎないと見つつ、
1月安値も視野に入れながら動いた方がいいです。

言ってもあの歴史的な暴落で負った傷が、そう簡単に癒えるとは思えまへんしね。

ということで、明日のスタンスについては、特に変更はありまへんけど、
大騒動の最中ではありますので、改めて書きますと・・・

持ち越し短期勝負の方については、
シンプルに昨日までの下げ局面を上回る商いを伴った反発とならない限り、
ゴムの伸縮(揺れ)が収まるか、9月の本格反発期待イベントまでは、
その日限りの勝負に留めておきましょう。
リバウンドに乗るのは自由ではおますけど、くれぐれもご注意を。

腰を据えて勝負している方については、1月安値もチラついておりますので、
アベノミクス当初から構えている人にとっては大した事では無く、
王者の風格で構えておくのは自由ですが、
途中から参戦した人はすでに撤退済でしょうけど、一旦は撤退をしておきましょう

新規で腰を据えて参戦する方については、
本格反発を確認してから動いても遅くは無いですが、
9月以降を見据えるならば、1月安値までは覚悟の上で、
銘柄次第では好きなタイミングで打診程度に参戦して下さい。

新興市場についても、昨日は下ヒゲを作り、本日は大幅反発となりましたが、
主力大型株と同様、昨日には到底及ばない商いでの反発ですから、
シンプルに昨日までの下げ局面を上回る商いを伴った反発とならない限り、
その日限りの勝負に留めておきましょう。


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コメント

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やまねこかい | URL | 2015-08-26-Wed 21:31 [編集]
お久しぶりです。
いつもスケジュールと色々な市場のチェック参考にさせて頂いています。
有難うございます。

確かに先週から市場は大荒れですが、冷静に考えてみると、
まだ記憶に新しいリーマン・ショックや東日本大震災等の
過去のショック安と比べると、1日で1,000円安と言っても、
まだ5%安ですから、新興市場も含め、売買が出来るだけ、
全然マシな方だと個人的には思います。

今日も寄付前や後場寄り前に大量の成行買いを出す等、
お隣の某国と同じような露骨な買い支えもあり、
三空叩き込みで、出来高急増後にリバウンドという
セオリー通りに動いていますが、嫌な感じですよね。

サブプライムの時は、アメリカのGDPに占めるわずか数%の事象のために、
FRBが緊急利下げをして株価が急騰したのを思い出します。
今から振り返ってみれば、大地雷だったわけですが、
その時はほぼ誰もことの重大さを理解せず・・・。
今回も世界的に一気にカネが引いている状況やアメリカの株価の動きを
見ていると、まだ表には出ていない大地雷が既に起こっているのではないかと
警戒してしまいます。

取り敢えずは、生き残るのことが第一優先で、わざわざ大嵐に全力で
果敢に挑まなくても良いと割り切っています。
ぶっちゃけ、暫く、どこかでのんびりしていた方が金銭的にも精神的にも
一番良いのでしょうが、そうもいかないので、疲労困憊で目からビームを出しながら、
見守っています(苦笑)。

欲を言えば、金融緩和で時間を稼いでいる間に、成長戦略や構造改革が
出てきていれば、もう暫く別次元が続いたのかもなぁとやや残念です。
やまねこかいさんへ
マーケット番長 | URL | 2015-08-26-Wed 22:57 [編集]
> お久しぶりです。
> いつもスケジュールと色々な市場のチェック参考にさせて頂いています。
> 有難うございます。

おひさしぶりです。こちらこそありがとうございます。

> 確かに先週から市場は大荒れですが、冷静に考えてみると、
> まだ記憶に新しいリーマン・ショックや東日本大震災等の
> 過去のショック安と比べると、1日で1,000円安と言っても、
> まだ5%安ですから、新興市場も含め、売買が出来るだけ、
> 全然マシな方だと個人的には思います。

ほんとにあのおぞましき監禁エレベーターの様な暴落・・・
それに比べると緊張感の無い下げですね。

> 今日も寄付前や後場寄り前に大量の成行買いを出す等、
> お隣の某国と同じような露骨な買い支えもあり、
> 三空叩き込みで、出来高急増後にリバウンドという
> セオリー通りに動いていますが、嫌な感じですよね。
>
> サブプライムの時は、アメリカのGDPに占めるわずか数%の事象のために、
> FRBが緊急利下げをして株価が急騰したのを思い出します。
> 今から振り返ってみれば、大地雷だったわけですが、
> その時はほぼ誰もことの重大さを理解せず・・・。
> 今回も世界的に一気にカネが引いている状況やアメリカの株価の動きを
> 見ていると、まだ表には出ていない大地雷が既に起こっているのではないかと
> 警戒してしまいます。

何でもネタにしようと思えば出来るでしょうけど、
やはり各国の地方債、自動車サブプライム、エネルギー関連企業の連鎖破綻などなど・・・
中国の毒まんじゅうは、致死量に達してはいるのでしょうけどわかりませんw

> 取り敢えずは、生き残るのことが第一優先で、わざわざ大嵐に全力で
> 果敢に挑まなくても良いと割り切っています。

それに越したことは無いと思いますし、拾えるものをじっくり物色すればいいと思います。

> ぶっちゃけ、暫く、どこかでのんびりしていた方が金銭的にも精神的にも
> 一番良いのでしょうが、そうもいかないので、疲労困憊で目からビームを出しながら、
> 見守っています(苦笑)。

何だかんだ言ってもお祭りは目からビームを出しつつ、
目と脳裏に焼きつけなければ、肌感覚として残らないですからねw

> 欲を言えば、金融緩和で時間を稼いでいる間に、成長戦略や構造改革が
> 出てきていれば、もう暫く別次元が続いたのかもなぁとやや残念です。

残念ながら現時点では、ドーピングばかりが過剰になってますね・・・

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